SOLDER DIY MANIAC ELECTRICAL HANDCRAFT VIDEO PROCESSOR PAGE |
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(English Titile)
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(Japanese Titile)
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アナログで配信されているケーブルテレビのチャンネル(C13〜63)の番組は普通のCATVチューナー内蔵のビデオデッキでは受信できても正常に画像が表示できないように特殊な加工をしたビデオ信号で送られています、従って私の住んでいる地区の場合NEC製の「ホームターミナル」と呼ばれる専用の受信機を使用しないと正しく見ることができません。 しかし家族に隠れてこっそりと(笑)深夜番組を見たいとか、家族と無用なチャンネル争奪戦を開催したくないと考えた私は、なんとかきれいに映るようにできないものか? と考えるようになりました。
そこで、正常に映らないチャンネルのビデオ波形と音FM声キャリア信号を観測してみると...
カラーバーストこそ残っているものの、これでは、水平同期信号が映像部分に隠れてしまっているために、どこが走査線のはじまりで終わりなのか判別がつかないために、結果として受信した画像が同期できずに流れてしまうわけです。 おまけにAGCの影響で波形が波打ってしまっています、上の画像でビデオ波形の下にある波形はSIF (Sound IF)と呼ばれているFM変調された音声用の信号です、本来振幅が一定のはずのFM信号が何か規則的に波打っています、ひょっとしてこれは何か理由が隠されているのではないかと思えてきました。
運良くカラーバーの放送中に撮影することに成功しました。(改造後のチューナー出力部での波形)この波形を見ると明らかに水平同期信号が本来の位置から大幅にプラス方向にズレ上がっちゃってますし、ペデスタルレベルから下に-40IREあるはずの同期パルスの底も振幅が足りないようです、さらに細かく見ると青のバースト(いちばん右のバーストで同期信号の前)の波形の下側がクリップしているようにも見受けられます。 標準でない波形のためにAGCが悪さしてしまう副作用として波形の下側がクランプ(クロップ)されている可能性もあります。
そこで、こんどはフィールド単位で波形を観測してみると....
非常に薄くて解りづらいのですが、下のSIF信号には垂直同期部分には無くて映像部分にだけ薄いヒゲのようなスパイクが観測されました、(右端よりの縦に色が違う部分は撮影のタイミングで生じた影でこの話とは関係ありません) これは何かありそうです...
そこで、別述する方法でチューナーモジュールを改造しAGC動作を抑制して、走査線いっぽんいっぽんのライン波形を観測してみたのが下の画像の一番上の波形です。
最初の画像を比較してみると、かなり波うっていたのが改善されているのが解ると思います。 よく見ると何か矢印の部分で切り替えているように見えます、この部分を拡大して下にずらしてやれば正常なビデオ信号に復元できそうな気がします。 そして、これまでの画像ではスパイク状にしか見えずよくわからかったのですが、波形がキレイになったことで明らかになったのが2番めのSIF波形の特徴的な振幅の節というか、振幅変調されたような部分が水平同期部分にきれいに同じタイミングで見えます、本来のFM音声であればこの部分は真っ平らな同じ太さに見えるはずですから、この信号を活用すれば波形を切り替えるタイミングを作れそうです。 つまり、同期信号が定期的に上下に圧縮してあって、圧縮した水平同期信号と非圧縮を切り替えるタイミングの元になる信号がSIF信号に振幅変調で乗畳されてるのだから、その逆をやれば元にもどるのではないかというあんばいです。
そこで上の画像の上から3番目のような波形を作る回路を考えてみましょう、うまく動作すればその下の波形のようなビデオ信号に復元できるはずです。