missing
もう逢えるのは最後だとわかってた
でもどうしても
笑顔ができない
最後だと
言い聞かせて来たのに
ずっと私を抱いていたいと
言ったあの日
若さだけではない胸の切なさ
この雨が心を鎮めて包んだ
かすんで見えない貴方の口元
何か話してる
貴方が好きだった私の瞳は
夜露と供に濡れて
貴方の見慣れた喉の辺りを見てる
静かな雨は
私の濡れた心に染みて
痛いくらいに周りの音をも掻き消して
時間を止めた
お互いの守るべきものの元へ
帰るのではなく
逝くのだ
この指が離れるまでは
貴方が私を見つめている
ずっと変わらない優しい声
重ね感じて来た時間
貴方が名前を呼ぶ
瞳を見つめてる
呼ばれる声が
永遠だと
今祈る
痛みもしがらみも超えて
それが愛だと
与え満たしてくれた貴方の声が
雨に消されてく
この世の果てがあるのなら
貴方と逝こう
こんなに深い慈悲に
再びがあるとは思えない
貴方の名前が声にならない
嗚咽の中に声にならない
出逢えた歓びに
永遠がない事も
刹那の雨が無情にも注ぐ
貴方の体温が
私を愛してると告げた
この静寂に
誓って
車のキーを廻す
セルの響きに引き戻されて
雨の音はない
もう見えない
私だって
愛してる
言葉にしたのは
貴方の前だけ
この雨に誓って
貴方だけ
逢いたい
逢いたいよ
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