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1.血液検査(採血で行われる検査)
・血算:白血球数、白血球分類、赤血球数、ヘモグロビン 値、血小板数、網赤血球数などを行います。白血病 細胞は血液標本でみつかることが多く、血小板減少 症や貧血もよくみられます。
・生化学検査:腫瘍細胞の急速な増殖や崩壊は腎への負担 を高め、体のバランスをくずすことがあります。 また治療中、肝機能障害や腎機能障害などを知る ためにも定期的な採血検査が必要となります。
・血清検査:炎症反応の指標であるCRPや免疫グロブリン を測ります。また治療によって免疫機能が低下す ると体内のウイルスが活動してくることがありま す。その場合は重症になることが多いので、必要に応じて肝炎、水痘、サイトメガロウイルス、EB ウイルス、単純へルペスなどの抗体の検査を行い ます。
・凝固系検査:血の止まり易さの検査などを行います。血 が血管の中で固まりやすくなると、出血傾向の悪 化と臓器障害を促進します。
・血液型や交叉試験:輸血が必要となることが多いので治 療前に血液型を調べた上で、輸血の際には型合わ せのため混合試験(交叉試験)を行います。

2.尿検査:腎臓への過度の負荷や薬剤による腎機能障害の有無や膀胱炎などの早期発見などを目的に行います。

3.骨髄検査(通称マルク):最も重要で、この検査により診断を確定し、白血病細胞の特徴を知ることができ ます。小児では通常腸骨という骨盤の骨で成人では胸骨から行います。

4.生検:悪性リンパ腫の場合には最も重要な検査で、腫瘍の一部分を診断のために採取することです。採取した 腫瘍組織は、顕微鏡での病理組織分類と表面マーカー 検査や染色体検査などが行われます。

5.髄液検査(腰椎穿刺、通称ルンバール):中枢神経(脳と脊髄の髄膜)への病気の拡がりの有無を検査しま す。通常は下図のようにエビのように背中を丸くさ せ、腰椎という腰に近い背中の部分に針を刺して脳 脊髄液(背中の水)を採取します。

6.胸部X線:治療中の肺炎の発見や心拡大の有無などのために行います。

7.心電図や心エコー検査:心臓に負担をかける可能性のある薬物を治療に用いますので、心機能を定期的に検 査します。

8.培養検査:感染症の診断や薬剤(主に抗生物質)選択の参考のために体の培養検査を行います。よく行われる のは咽頭(のど)、尿、便、血液の培養ですが、必 要に応じて膿の出ている部分や脊髄液などの検査を 行うこともあります。

9.Gaシンチ:悪性リンパ腫でリンパ腫細胞の全身の拡がりの程度を調べるために行われます。

10.その他:必要に応じて脳波、CT、MRIなどの検査が行われることがあります