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教科書問題について

(5/27/2001)

ちょっと前まで教科書の問題が話題になっていた。中国と韓国が文句を言ってきたというも のなのだが、相変わらず僕は日中関係、日韓関係のニュースには厭き厭きする。日本の政治 家は何故中国に対してああも弱腰なのか。何故韓国に対してしっかりと物が言えないのか。 そして何故中国と韓国の政治家は日本に対してああも傲慢なのか。両国が言うことにはいち いち納得がいかない。それを強硬に反対できない日本の政治家、特に自民党にも納得がいか ない。

つくる会が作ったという教科書を是非見てみたい。恐らくは今までのよりも少しまともなの だろうが、話を聞く限りそこまで過激ではないだろう。過激なのはそれに文句を言う韓国や 中国のほうだ。学者達や知識人達が国を憂い集まり、教科書を作るという行為には嬉しい気 がする。すぐに嫌悪感を赤裸さまに示す中国と韓国がこれまでの教科書では両国は反対しな かったのだから、如何に今までの教科書が彼等に取って優しいものだったかわかるではない か。彼等は日本が独自に考えてするとすぐに文句を言う。今回の教科書にだけ文句を言った なら、それはその教科書にも問題があるのだろうと思うが、いつもいつもである。もう日本 人はあきれている。その内「いちいち反応することもない」と日本人は思うだろう。そして 逆に今まで彼等の言いなりになってやってきたことを修整いくことだろう。僕も日本には新 しい形の教育が必要だと思うから、新しいアイデアはどんどん取り入れていってほしい。遅 過ぎだが、そろそろ日本には日本人のための教科書が必要だ。アジア(中国、韓国)のため の教科書では良い事はない。時代は既に大きく変わっている。最も、直接生徒に教えるのは 教師だから、教師がしっかりしてもらわねば、日本人が自国の歴史をしっかり学んでいけな いと思う。現在の教科書が国のアイデンティティーや誇りをしっかり教えてないからこそ新 しい教科書を作りもしたのだろう。僕も今の少年の問題や社会の問題が教育にあると思う。 高度成長期だった前の世代とは違う。日本は既に先進国であり、先進国であるが故にその継 続を見通しての市民の育て方が必要だ。戦後の世代は生活は厳しかったが、がむしゃらに働 けば成長できた。今はもうこれ以上成長はできない。あとは欧米がリードする時代に乗り遅 れないように日本がその一翼を担うようにしなければいけない。いかに国益を守るか、日本 人が自国をうまく導けるか。他国を軽視するということではなく、世界の動きに深く関わら なければならない先進国である以上、日本という本国をより意識しなくてはならないという ことだ。中国や韓国に対しても冷静に見る必要がある。格別に重視することはない。日本人 にとって、あくまで中心は日本だからだ。当たり前なのだが。

中国や韓国がいう戦争責任を、戦後50年以上も経った今あれこれ言っているヒマはない。 世界は大きく変わっている。50年先の話をするべきところを、彼等の怨みに仲良く付き合 っても得はない。東アジア、日本周辺は重要だ。日本は周辺地域を見る必要がある。周辺地 域とは中国と韓国だけのことではない。両国を含めた地域というだけの話だ。偏ってはいけ ない。それよりも日本の国益のための危険を絶つことが優先のはずだ。自民党の中国重視、 台湾軽視は国益のために危険を絶つ行動なのか。中国から得るものはあったのか。何もない。 あの中国が日本が払うのと同じくらいの得を日本に与えられるとは思えない。中国は今も人 治の国である。日本は平安の世より天皇の政治的支配が無くなってから、貴族や武士が権力 を得るために法という力を使って統治してきた。日本に法治の地盤は大いにあった。元々法 とは古代中国から輸入されたものだと思うが、現在の中国には法治の地盤はない。あの国は 絶対権力と下の人間だけで中間がない。易姓革命で簡単に王朝が変わってしまい、前時代の ものは全て否定される世界だ。安定できようか。人が変われば社会が変わるので、長い目で ものは見れないはずだ。法は権力者次第。日本は中国と良い関係はできない。今日の中国と 良い関係になれても明日の中国は同じとは限らないからだ。中国とは、距離を置いて冷やや かな目で見ているほうが良いはずである。損にならない程度で和解しておけばよい。それが 今の政治では距離をおくどころかべったりで、台湾は無視。損にならないどころか、日本の 援助が軍事費に回っている。自民党が何故中国寄りなのかはわからない。そのような政治家 が力を握れるのもおかしい。教育のせいかもしれない。そうなれば今までの教育は日本に損 害をもたらしている。それは中国には得になっているのだから、自民党は中国人なのだろう か、などと思ってしまう。中国が教科書に文句を行ってくるのは今まで都合良く行っている からだ。なぜ日本人が中国に都合良く教育されなければならないのか。中国は日本に損を与 える国である。

中国はセコい、これが僕の感想である。あの国は触らないほうがよい、これが僕の結論だ。 教科書に文句を言ってくるのは完全に内政干渉である。日本でどう歴史を教えてもそれは日 本の問題なのである。日中戦争についても日本には日本の見方があり、中国には中国の見方 がある。当然だ。両国とも何らかの理由があって戦っていたわけだから。中国は日本が日本 の見方で日中戦争を教えたとしても文句を言うべきではない。もし言うなら、それは両国間 で国の教え方の他に共通の認識も教え合おうというものでなければならない。不快である、 などという言い方は勝手極まりない。もっと言い方もあるはずだ。今回のは完全に押しつけ である。中国は日本を植民地とでも思っているのだろうか。中国が日本の教科書に文句を言 えるなら、日本も中国の教科書に文句を言えるはずだ。それも今回の教科書問題も、数ある 中の一つの教科書のことであり、一つしかない中国の教科書とは違う。中国の教科書は反日 だらけだそうだ。少なくとも日本人にはそう取れるだろう。中国人は日本人の言うことなど 聞かないことがわかる。自分が一番、自分の意見のみ正しいと思っているのだろう。中華思 想だ。戦前の軍部は中華思想に染まったという言われかたもあるが、嫌な部分を真似たもの である。中国の言うことにいちいち翻弄されていては日本は前に進まない。戦中も中国は一 つではなかった。国民党がいて、共産党がいた。日本は「中国」とは戦っていなかった。中 国内部にも敵対関係の力が幾つかあった。内戦のツケを日本に押しつけたことは十分に考え られる。それも秩序などない中国人のことだ。日本は中国と戦争したことでかなり損をして しまったのである。中国の性格をうまく教える教科書も必要だ。教えないといつまでもやら れ続けてしまう。あのプライドばかりの集団との接し方を教えなければならない。

韓国の反応はヒステリックである。反応が極端である。僕は本当にキムチなど食べているか らあのような過激な性格になるのだと思ったこともある。韓国が日本に対していろいろ言う のはコンプレックスだと思う。古代は別として、中世以降朝鮮は元気がない。中国の庇護の 元、中華思想に染まった。元のときにモンゴルにへつらったこともあったが、あの国は海で 守られた日本と違って、地政学的に大陸の大国に翻弄されやすい。そして朝鮮が大国の手に 渡ったときは地政学的に今度は日本が危ない。日本は唐に滅ぼされそうになったことがある。 大陸の王朝が変わる度に朝鮮は攻められ続けてきたわけだが、唐のときは新羅が自分の国を 守りたいために中国にへつらい難を逃れた。そして日本も助かった。逆に元が高麗を落とし た時、日本は元冦というかつてない危機に面したのである。朝鮮は中国にへつらうことで生 きてきた。地政上の問題だ。ヨーロッパではポーランドなどが同じように苦労をしてきた。 イスラム圏とキリスト圏の間になったバルカン半島も地政学的な問題だ。ポーランドと朝鮮 が違ったのは、中国の存在だ。歴代漢人王朝はへつらう、つまり朝貢すれば自治は許したの である。漢人ではなくモンゴル人も中国王朝を築いたが、モンゴル人は漢人とは違って自治 を許さなかった。だから元は日本まで及んだのである。さて、中国により自治が認められた 朝鮮では好んで中華文化を取り入れた。だから朝鮮語は中国語とは違う言語なのにハングル 文字は15世紀にできたことはできたが、日本の統治が終わる20世紀まで普及しなかった。 名前も中国人と同じく漢字三文字で表される。百済の時代にはこのような名前ではなかった。 しかし中国化することで大陸からの自治をかろうじて守ったのである。ここまでは朝鮮は自 治をなんとかして守ってきた。しかしアヘン戦争で親分の清がイギリスというヨーロッパの 大国に敗れ、帝国主義を掲げる列強諸国が東アジアへやってきた。まずこの段階で中国が支 配する東アジアの秩序が破れた。モンゴル人のように、ヨーロッパの帝国主義は自治など与 えない。力で紛砕し、土着民を奴隷同然に扱うものだ。朝鮮の選択は奴隷同然となるか、力 でこれをはね退けるかしかない。朝鮮が当時ヨーロッパをはね退ける力を持っていたか、そ れは言うまでもない。清でさえ、王朝末期になって力が弱り、国内の反乱も防げず、反乱が 起きる中でイギリスと戦わなければならなかった。国が一騎団結しても勝てるかわからぬの に、国内の統一もできなかったのである。朝鮮も同じだ。国力は中国よりも劣る上にしっか りとした防衛意識がない。これも中国の庇護に守られてきた平和ボケかもしれない。当時日 本だけが、明確な防衛意識を持っていた。日本も平和ボケしていたと言えるだろう。しかし 列強に攻められる前に慌てて開国。中国のように反乱が起きることもなく、国が団結して近 代化に急いだ。それも全て欧米に対する防衛意識からである。日本としては情けない中国や 韓国よりも目は欧米に向いていたと言えよう。中国に目を向けたとしてもそれは中国にいる 列強にであり、朝鮮半島を向いた目はその先のロシアを見ていたのである。朝鮮にロシアを 追い出す力があったのか。朝鮮国内ではロシアにつくか日本につくかでモめた挙げ句にロシ アにつこうとした。追い出すという選択はできなかったのである。朝鮮の地政的条件が無け れば朝鮮がロシアに支配されようが、日本には関係ない。ロシアに支配されれば朝鮮は後の 旧ソ連諸国のような状態になっていただろう。しかしロシアの朝鮮支配は日本には恐威であ った。日本はやむなく朝鮮を併合。朝鮮の反対があろうと、これは日本とロシアの問題なの で韓国人には悪いが、朝鮮に選択の余地はないだろう。力づくでも朝鮮を傘下に入れなけれ ばそこで日本は終わりである。恐らく中国も欧米にかきまわされて幾つも分裂させられただ ろう。朝鮮半島もロシアか他の国の植民地となり今の東南アジア並みで終わっていただろう。

日本は日本のことを思い戦った。朝鮮はただやられていただけ。それでも日本は、例えば伊 藤博文は朝鮮の自治に期待したのである。しかし朝鮮にその意志も実力もなかった。伊藤で すら韓国人に暗殺された。日本がこれ以上期待できないと悟ってもおかしくない。当時の世 界では力で奪うことは普通だったのである。朝鮮は弱かったから日本に統合された。それを 日本の敗戦の後で日本に文句を言うのはおかしい。韓国人は当時に自治を貫けばよかったの だ。それが出来なかったのだから文句を言うのは筋違いだ。日本は連合軍に負けた。本来な ら属国である韓国も敗戦国である。それが連合軍の都合で第三国とされたから韓国人は戦勝 国のようなはしゃぎかたをした。負けた腹いせである。そしてせっかく日本の力が逸がれ、 自治を復興できる機会があったのに、派閥争いで結局北と南に分かれてしまった。己の派閥 争いにソ連と米国の力を借りた。外国の力を借りるというのは一番いけないことだ。冷戦構 造の図式にぴったりとはまるように朝鮮は分断された。その当時の日本はアメリカの支配化 にあり何の力もない。それでも日本は責任感から朝鮮の独立は訴えていた。アメリカは国益 のために南朝鮮を取り込み、ソ連と敵対させた。現在の分断の責任が日本にあるなどとは笑 い話である。怨みから全て日本のせいにしようとするのが見え見えだ。結局独立を保てなか った自分たちの責任である。国が立ち上がなければならない重要な時期にいつも内向きの派 閥争いをして国を割った挙げ句に外国に利用されるスキを作ったせいである。日本の支配期 には嫌なこともあっただろう。しかし自治を守れないというのはそういうことである。日本 も戦後アメリカにはいいようにされてきた。しかし日本は我が責任と思い、必死で復興を遂 げたのである。古くから大陸に対して自治を守れず屈辱の目に合ってきた歴史もある朝鮮だ が、自治を守れなかったということを棚上げして日本を責める。朝鮮は日本に支配されたと 思っていないのだろうか。あくまで自治を貫いていたとでも思っていたのだろうか。確かに そう思っていたなら、戦後にはしゃいで独立を逃がしたことも、日本にいつまでも文句を言 うのも理解できる。しかしそれは大きな誤解だと思う。

現在は帝国主義ではない。各時代にはその時の支配している体制が違うのである。時代が違 うのに前時代のことを現在の目で判断することはできない。韓国併合時代の日本が50年後 の民主主義でどう世論に言われるかを考えて行動していたはずはないのだから、その時代の 目で判断すべきなのだ。それがどうも現在の韓国人には冷静に理解できないようだ。朝鮮は 長年に渡り冊封体制、言わば中華思想にガチガチだった。当時朝鮮は自国の文化を軽視し、 中国の文化こそ唯一認めるべきものとした。自らである。中国人がそうしろと言ったわけで はない。現在だとそのような態度こそ軽視されている。民族主義が高まり、自国の文化を護 ることが良いとの考えになったからだ。しかし、前時代では自国の文化より、高度な文化を 取り入れることが良いとされてもそれはそれで理にかなう。朝鮮はそうしてきたわけだが、 現在の民族主義の中で、そのように中国べったりの歴史が恥しくてか言えなくなってしまっ た。日本は古代には中国を真似たものの早い時期から独自の文化を育くんできた。当時朝鮮 は日本が独自の文化などにこだわり、中国の高等文化を輸入しない野蛮な国と思っていただ ろう。しかし現在は日本の歴史のほうが良いとされてしまった。これも日本のせいではなく、 帝国主義を経験した世界の流れなのだが、韓国にとっては不運だった。しかし韓国は自国の 不運を何らかの形で日本に押しつけている。

日本は海に囲まれていたために中国の侵略から抵抗することなく独立を保てた。自分たちの 君主を中国の皇帝に敵対と取れる天皇と名乗っても滅ぼされることもなかった。韓国は地続 きで、王朝が代わる度に侵略に遭った。主従関係なく自治は保てなかった。中国の王朝が代 わると安定もなくなった。高麗はモンゴルに敗北し服従した。しかし日本はモンゴルをも防 いだ。日本は一早く近代化し、奇積的な発展を遂げた。しかし、朝鮮は清の後ろ盾を無くし 混乱。過酷な時代の流れとは言え、自分のミスで日本に屈辱的に併合させられた。日本の支 配から去っても米・ソなどの大国に翻弄され今も分断状態である。その間日本は復興し、国 民は世界トップの金持ちになった。韓国からすると、世界は韓国を小馬鹿にするようにいつ も日本に良いように動いていると思うだろう。羨ましくもあり、心底憎たらしいだろう。そ の気分をどうやったら発散できるか、それが韓国の日本に対する見方なのだと思う。

初めは地政的なことだった。朝鮮は大陸と地続き、日本は離れ島。朝鮮は大陸の影響を受け やすかったから早くから発展した。日本は遅れてはいたものの、自分の文化を護ることがで きた。近代になるまで、日本と韓国に歴史を左右するものはまず中国王朝との関係だった。 しかし近代になり、欧米が出てきてからは違う。世界的に視野を広げて国をどうするかが歴 史を左右した。まずそのスタートで韓国はつまづいた。最後まで中国との関係に固執して、 世界の動きに鈍感だった。帝国主義という弱肉強食の世界で韓国の考えは通用しなかった。 それから国をどうするかのビジョンが統一できなかったために北と南に分かれてしまった。 近代の歴史を作ったのは地政的なことではない。日本の歴史も韓国の歴史も自らの決断が決 めていった。韓国の歴史は自分たちで作ったとされなければいけない。いつまでも日本に責 任を追求しているのでは、また間違った歴史を作っていくだろう。僕としては韓国が間違っ た道に進もうが関係ないのだが、日本がそれに同情して足を引っ張られるのは嫌である。教 科書のことで、日本がどう教えようが韓国が文句をいう資格はない。韓国は自分たちがどう して日本に責任を求めるような性格になったか教えなければならない。日本はそこまでしろ とは言っていない。韓国もギリギリのところで決断してきただろう。それを棚に上げて、歴 史を教えていることにも日本は文句を言っていない。

韓国と中国は日本に文句をいう前に前時代の自分たちの決断と時代背景を見直し、自分たち の教科書に批判の目を向けるべきである。日本は新しい教科書もちゃんと作れるほど社会が しっかりしている。中国にはない社会の寛容さだ。日本をバッシングすることですっきりす るかもしれないが、それでは前進はない。いつまでも高すぎるプライドを持ち、怨みつらみ で物事を短い目でしか見れない限り、欧米がリードする世界で台頭できない。教科書問題で は、日本が世界で力を得るのにいかに中国と韓国が感情で日本を邪魔しているのかを知る良 い機会であると思う。

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K.Wakabayashi
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