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箱根駅伝2002・予想

(12/30/01)

2002年の箱根がもうすぐスタートする。区間エントリーも終わりいよいよ気分が高まるところだ。 さていてもたってもいられずに僕の予想をしてみた。ところが区間エントリーを見てもあまり予想は できない。中央大・藤原や駒澤大・松下はまだどこを走るかわからない。特にエース格2区を走る実力は誰もが認めるところだが、過去の大会を山登りの5区で好成積を残している藤原の起用は今年の箱根の焦点でもある。意外な起用も多い。注目はなんと いっても山登り5区だろう。花の2区より今年のエース区間は5区だと言えるほど各校が力のある選手を配置。順大 は野口、神奈川は吉村、日大は中谷、山梨はなんと留学生のカリウキである。これに藤原が5区起用となった ら正にエース区間。はじめ今年は5区がつまらなくなると思っていた。昨年山で大逆転を演じた中央・藤原は 2区にまわると言われていたし、同じく去年の5区を盛り上げた順大・奥田も実力者である駒澤・布施も毎年山を走るタイプではない、意地のラストスパートを見せ感動を与えた法政・大村は卒業、昨年区間賞を取った拓大・杉山はチームが予選会で敗退。 何より東海・柴田の最後の山登りを見られるかと思ったのに欠場と聞き非常に残念だったからだ。一転これほど豪華な顔触れになるとは思っても見なかった。

優勝候補は駒澤が一歩もニ歩も抜き出ているといった感じだろう。順天堂は4年生が抜けて層が薄く なった。中央や山梨は強力な選手を抱えるが駒澤ほど駒がなく穴となる区間も出てくる。ただ往路勝 負なら実力は迫中している。きっと今年もおもしろくなるだろう。

各校のオーダーを見て予想などを書いてみた。尚、東海大は柴田欠場につき、また早稲田以降の予選 上がり(専修や日体大など)は注目する選手もいないため省いた。ただし関東学院と亜細亜大は1区 2区にエース格を投入してきたため、期待をこめて少しだけ書いてみた。

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順天堂大学
今年の順大の箱根に関しては相当予想がわかれそう。4年生5人衆(岩水・入船・奥田・坂井・野口)以外の下級生次第で結果ががらりと変わりそうだからだ。下級生が頑張れば優勝候補筆頭。しかし期待ほど走れないとばシードギリギリ。自分としてはやはり優勝候補とは推し難い。全日本を見る限り5人以外でそこそこの走りができたのは昨年2年生で唯一箱根を経験した3年の中川のみ。全日本では箱根未経験の春田が揖斐に完全に離されて優勝圏内から早々に落ちた。順大は昨年の箱根で4年生 を4人使った。6区宮井、8区榊枝、9区高橋、10区宮崎。榊枝は最後のお情けで出してもらったという感じで参考にはならないが、宮井が山下りで他を引き離し、宮崎は10区で安定した力を見せて優勝を確実にした。高橋も走りでは駒澤に抜かれたがエースとして他の選手のプレッシャーを楽にさせ る存在感があった。10区間中の4人、それもキー区間を走ったのが3人、彼らがごっそり抜けてしま った。4年が抜けるというのはどこの大学でも同じだが、順大には箱根未経験という下級生が他に比 べて多過ぎる。走ってみなくてはわからないということだ。但しやはり伝統校としての地力は無視で きない。高校時代から実績のある長山、舞田、ハーフでなかなかの走りを見せている伊牟田、畦田な ど力が無いわけではないが、駒沢と比べると小粒である。順大はやはり2番手クラスであろう。区間 エントリーでは野口を山登りに起用。坂井を隠した。今年は5区にトップクラスが集まりそうだが順 大で一番力があると思われる野口5区起用がどうなるか。1区は昨年と同じく入船。六郷橋まで混戦 という中で一人スパートして息切れした。全日本でも失敗。どうも期待できない選手だ。もしトップグループで来るとしても大差をつけて区間賞というのは有り得ない。2区奥田は岩水の故障で代役感が否ない。2区までに先頭にいないと野口に期待が持てる差では来れないのではないか。野口が区間大記録を作るような走りでもする以外は往路では優勝は困難。復路も岩水の調子 が上がらなかったら順位を下るかもしれない。逆に言えば復路は下級生が来年のレースを期待させられる走りをするかどうかに注目が集まると言える。
入船-奥田-大藤-吉岡-野口
磯野-伊牟田-佐々木-岩水-春田
   補:坂井、中川

駒澤大学
昨年は2位だった駒大。敗因は4区松村と10区高橋桂のブレーキであろう。4区で順大に1分半以上 遅れてしまったのが後まで響いたのではないだろうか。布施も松下も見えない相手を追うはめになり、逆に離され た。揖斐もさほど差を詰めていない。8区武井がようやく順大を見える範囲まで差を詰めたから9区 高橋の粘りもあったのだろう。10区であんな情けないランナーが出てくるとは思わなかったが。全日 本では逆に順大の見えない位置まで早々に逃げた。一度逃げたら安心して差を広げていった。さて区 間エントリーを見ると1区内田2区神屋は昨年と変わらない。これで駒沢は2位に付けた。1位だっ た法大も今年も同じ黒田‐徳本。ただ前回は法大竹崎に予想以上に差をつけられた。今回は3区を期 待の島村が走る。予想通りならここで首位に立てるはずだ。4区は今年も松村。しかし全日本で強さ を見せた。接戦には弱そうだが、差がついてタスキをもらえば安定した走りをするだろう。5区は田 中。1年生でどこまで粘れるかわからないがそうは追い込まれまい。往路優勝は逃しても7区揖斐9区高橋と 昨年の区間賞コンビ。昨年こけた10区も4年生の河村がばっちり控えている。更にこれは松下と北浦 抜きでの予想。この二人がどこを走るにしても穴はない。山で追い詰められても平地では無敵。怖い のは体調不良のブレーキだけ。これだけ揃えたのは見事としか言いようがない。順大と比べて目立つ のは経験の差である。昨年4人も4年生を使った順大に比べて駒澤は8区武井一人のみ。2年以下も 駒澤は5人使い、順大は1人である。順大は昨年勝負にこだわった。今年は一から出直した筈だ。駒 澤は昨年からラインが続いている。昨年勝てなかった分、驕りもないだろう。既に今年は順大は眼中 にないのではないか。
内田-神屋-島村-松村-田中
吉田-揖斐-太田-高橋-河村
補:松下、北浦

中央大学
高校時代に実績のあるランナーがそろった中大も文句なしの優勝候補。新戦力は原田と家高。それで も駒澤ほど爆発力はないだろう。注目の藤原はまだ区間が決まっていない。この藤原次第で箱根の行 方が全く違ってくるだろう。それほど今年の藤原は強い。中大は昨年同様往路重視のメンバーで来る だろう。往路に人を集めれば優勝候補必頭だ。区間エントリーを見ると、全日本1区で失速して箱根 1区で使われるのか微妙だった池上が1区にエントリー。2区は花田。この二人は追いて行かれる可 能性もある。しかしもし残れば4区池田で差を詰められる。5区に藤原が来れば往路優勝も行けるだ ろう。藤原が2区に周ると5区の起用次第。復路は山下り次第か。山下りで確実に計算できた永井の 後を誰が務めるか。後は上位をキープして行くだけだろう。昨年1区で波に乗せた野村が補欠に控え ているのがキーとなりそうだ。5位以内は堅い。
池上-花田-中野-池田-渡辺
野村俊-岡本-家高-荒巻-杉山
補:藤原、野村佳、原田

法政大学
黒田と徳本の1区2区は変わらず。昨年は2区以降も3区竹崎4区中村5区大村が3人揃って大活躍。 優勝こそ逃したが往路では魅せてくれた。但し復路は今いち。4位は守ったが後ろが離れ過ぎていた ということもある。今年のメンバーは昨年より劣るかもしれないが、昨年も戦前は大した戦力ではな いと思われていた。黒田と徳本の実力は本物。後は昨年のように気分良く走れるかがポイントとなり そう。他の注目は土井と全日本でアンカーを走った長嶺。二人が往路に来れば途端に往路の優勝候補 だが、上位キープのためにはバランス良くと言ったところか。3区以降で駒澤にどれだけ離されない かが鍵か。
黒田-徳本-有原-中村-佐藤浩
中矢-早川-高橋-佐藤昌-久村
補:土井、長嶺、坂野

神奈川大学
地力はある。がバラつきもある。昨年は往路でボロボロ、しかし復路で素晴らしい追い上げを見せた。 問題は9区にエントリーされた相馬。昨年2区で失速、今年の全日本でもダメだった。彼が地力を見 せられるかに神奈川の運命がかかる。もしダメなら昨年とは逆に往路で爆発、復路でボロボロとなる。1区飯島は順当。今年も上位で2区に渡すだろう。注目は5区 吉村。2区を走れる実力もあったが5区。2区から4区は山に繋げということになろう。神大らしく堅実に繋ぎ5区吉村に良い位置で渡せば往路優勝もあると思う。しかし総合 優勝を狙うにはまだ駒が足りないところ。
飯島-原田-下里-島田-吉村
浅尾-竜田-河井-相馬-吉富

大東文化大学
昨年は1区で出遅れ。予選会で頑張った期待の3区松浦も失速で往路は散々だった。6区山下りには 大注目の金子が控えるが、ある程度差がついた復路であるから問題はやはり往路。1区村田は昨年5区で馬力ある走りを見 せた。昨年の全日本の時の勢いがあれば面白くなりそうだ。2区は昨年と同じ秋山。持ちタイムはトップクラス。しかし昨年は最下位からの追い上げで調子もあまり出なかったようだ。往路で6,7位までに入れば金子である程度追い上げられる。補欠に控える昨年1区で悔しい思いをした柴田に期待。
村田・秋山・村井・田上・橘
金子・佐々木・山口・山脇・宇田川
補:田子、柴田、林

帝京大学
4年生となった3人(中崎、谷川、北島)が最後の箱根となる。昨年は1区から3区まで中崎、谷川、 北島で固めたが今年は違うオーダーで臨む。帝京はコロラドでトレーニングをして力を上げてきたが 全日本では結果を残せなかった。その事がひっかかる。区間エントリーを見ると北島が1区。これは 意外で三年連続で3区区間賞を狙いに行くと思ったからだ。これは昨年の4区鎌浦が卒業し3人の内 誰かを4区に持ってこなければならない為だろう。北島の実力からすれば確かに重要区間に投入しな くてはならない。逆に帝京はあまり駒が揃っていないということにもなる。4区には昨年2区で悪く ない走りをした谷川が回り2区は中崎。これは順当な配置だろう。中崎が2区にまわり北島が1区を 担当。それから考えると中崎が一番調子が良く、次いで谷川、北島といったところか。意外だったの は3区飛松もそうだ。山男という印象があったが昨年はブレーキ。4区半ばまでトップグループにい たが、これで復路はシード争いになった。また飛松は全日本1区で失速、調子は今ひとつというとこ ろで繋ぎの3区になったのだろう。昨年山を下った清野も7区へ。昨年山の2区間でかなり差を付け られたことから大幅な配置の組み換えがあったのだろう。今年は優勝候補とは言い難い。場合によっ てはシードギリギリ。4年生3人で作る往路の貯金をどこまで復路でセーブできるかが焦点となる。 僕は喜田監督のためいい成積を残してもらいたいと願うのだが。
北島・中崎・飛松・谷川・秋山
佐竹・清野・戸村・小鹿・桐谷
補:高岡

日本大学
昨年は地味に終わった。爆発的なエースはいないが安定感はあるという日大。ほとんど注目されては いなかったが昨年は山の2区間に渡辺、中山と4年生の担当者がいた。2人とも安定した成積を残し ており大崩れする心配はなかった。その為に1区から3区まで1年生を使うことも出来たのだろう。 今年はその2年が中心となる。昨年期待されながら失速した藤井が意地を見せるだろう。全日本でも 無難な走りをしていたし気も強そうな奮囲気から期待できそう。その藤井以上に期待される中谷は5 区を走る。今年は各校5区にエース格を置くが日大もそれに漏れない。清水兄弟や清水貴など経験豊 富な選手も控えるため、そうは崩れないだろう。優勝候補とは言えないがシード圏内だと言えそうだ。
仙頭・藤井・岩井・清水将・中谷
蔭谷・青戸・白柳・高橋・原
補:和田、清水智、清水貴

山梨学院大学
5区山登りにカリウキ投入が話題を呼んでいる。留学生発の5区とあって予想がつかない。ただでさ えカリウキは好不調が激しい。ただ今年は出雲も全日本もアンカーで区間賞を取っている。箱根3回 目と精神的に成長しただろうと期待をこめて山梨は優勝候補に推せる。区間エントリーでも補欠の3 人がレギュラークラス。ということでまだ展望は見えない。ただ選手は揃っているということは確か だ。カリウキ、橋ノ口、高見沢、モカンバは区間賞を充分狙えるエース達。清田、清家、松田、岩永 らの中堅クラスも他チームにひけを取らない。橋ノ口は全日本で徳本に迫る走りを見せた。1年生モ カンバも1区で力を見せた。高見沢は昨年の箱根でも実力は保証済み。中央と共に駒澤を焦らせる一 番手となろう。復路まで考えると中央より駒は揃っている。山梨は昨年9位と言っても10区のブレー キが無ければ5位だっただろう。それもカリウキも失速してのことだ。カリウキが実力を見せブレー キも起こらなければ山梨は元より充分強い。往路優勝の鍵は橋ノ口が3区を走ること。繋ぎである3 区に駒澤の島村クラスを走らせることができる層を持つチームは今のところ山梨だけ。何よりカリウキの調子が良いことが優勝の鍵か。誰かこけると持ち返す精神力は最近の山梨にはないと思うからだ。
岩永・モカンバ・吉田・清田・カリウキ
高堰・佐々木・安藤・高見沢・森
補:橋ノ口、清家、松田

早稲田大学
昨年目立つ活躍もなしにシード落ちした割に今年の全日本で活躍し早稲田ファンを中心に期待が高ま る早大。はたしてどこまでやれるだろうか。往路に選手を集めればレースを盛り上げるチームになり そうだが、やはり目標はシード獲得ではないだろうか。区間エントリーを見てもこれぞという選手は そういない。エース原田は全日本で神屋を抜いて区間賞を取ったが、昨年は向かい風の4区で平凡な 成積だった。ただ昨年よりはかなりマシと言える。昨年の早大は2区を任せられるエースもいなかった。そういう意味で原田は充分他のエース格と勝負は出来る。但しその為には1区中尾が頑張らなければならない。下位から追い上げなければならなくなる状況ならば原田も充分な実力は出せないだろ う。昨年は10区鈴木が区間新の走りで10位に入ったが他の9人はいいところなし。原田クラスが3人 ほどいないとやはり上位は難しいだろうが、もし1区2区で健闘したら昨年の法政のように往路ではダークホースとなるかもしれない。
中尾・原田・矢花・新井・五十嵐
松村・空山・植竹・後藤・大塚
補:桜井、森村

関東学院
ここからは想像だけになる。昨年僕は久しぶりに箱根を見てこうしてどっぷり魅了されているわけだ が関東学院大は見たことがない。全日本にも出てこなかったし予選会も知らない。ただ注目されてい る尾田、寺尾、秋葉の1万m記録を見るとこの3人だけは他の大学にひけを取らない。その内2人が 1区と2区を走る。ひょっとしたら3区にタスキを渡す時点でトップにいるかもしれない。補欠に控 える秋葉が往路に配置されれば尚更上位にいるだろう。しかし昨年の平成国際大のように復路に順位 を落としていくことは容易にわかる。しかし1区2区は見ものであると考える。特に1区尾田の飛び出しに期待。1区で埋もれるようだと先は期待できない。
尾田・寺尾 補:秋葉

亜細亜大学
関東学院大と同じで見たことがない。しかしここも2人記録の良い選手が1区2区を走る。後は下が っていくだろうが、やはり1区2区は注目だろう。
片岡・前田

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K.Wakabayashi
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