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何時の間にか。 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月30日(日)22時41分07秒
言葉 言葉 言葉の先頭頁の意匠が替つてゐますね。一気に静かな感じに
なつたみたいです。
IME関聯の頁に何故か私の発言が載つてしまひましたが、冒頭にも書きま
したが、国語文法にさう詳しい訳では無いので照れ臭い思ひです。
でも、思つたのですが「助動詞」も分けようと思へば、詞に該当する部分と
辞に該当する部分とに分ける事も出来るのかも知れません。
唯、其処迄分ける必要性が有るか否かと云ふ点が問題となるかも知れま
せんね。
追記:
「宛字」の関係の頁を追加しておきました。
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表記、文體、言葉 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月29日(土)21時59分35秒
出つ齒の龜吉も、鐵扇會の初心者・元氣だぞ氏も正字正かなを使つて文章を書いた(書く)が、
だからと云つて彼等が立派な人物である譯ではありません。
山本夏彦さんは新字新かなで書いてゐるが、だからと云つて惡文である譯ではありません。
html 4.01 Strictで書かれてゐるからと云つて、そのhtml文書に良い事が書かれてゐる譯でも
ありません。
FrontPage ExpressやHotallやPageMillやWordでオーサリングされてゐたとしても、
有益な情報の載つてゐる「ホームページ」は確かに存在します。
ならばなぜ私が正字正かなやw3cの勸告するhtmlの正しい文法に拘はるかと云ふと、
人間はより正しいものを志向するものだから、と云ふ囘答しか出來ません。
ただ、異常なものよりは正常なものの方が知的に面白い筈です。
スタイナーは「私は狂氣よりも正氣に興味がある」と言つてゐます
正しい理解をし、正しい表現をする努力をする事は、それ自體が樂しい事ではないですか。
相手の意見を曲解したり、「一般的でない」と云ふ理由で相手を默らせたり、相手の反論をきかず
にひたすら自分の思ひ込みを開陳したりする事は、自分の意見を通す手段として「有效」では
あるのでせうが、空しい事だと思ふ。
●匿名希望(K)樣
(1)言語は皆、慣れなのでせうね。正かなの事を「解りにくい」「讀みにくい」と決めつける
人は、慣れてゐないと云ふだけの事を大袈裟に言立ててゐるのでせう。
(2)私もさう思ひます。
(3)秦野章さんの事は存じ上げません。そのうち教へて下さい。よろしく御願ひします。
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昨今に気が附いた事ども 投稿者:匿名希望(K) 投稿日:04月27日(木)11時42分59秒
@最近に気が附いたのですが、私が松原先生の書物を熟読していると、必然
的に私自身が歴史的仮名遣ひを記述できることに気が附きました。これを要
するに、吾々は、歴史的仮名遣ひによつて記述された書物を読解することに
よつて、歴史的仮名遣ひを自然に修得できるのですね。単純な事ですが、記
述致します。
A私が福田先生の「私の國語教室」を熟読していて疑問を抱いた事は、「ど
うして福田先生は、<です・ます調>の丁寧文にしたのであらうか」といふ
事です。しかしながら、この疑問は、書物の冒頭を読むことによつて、解決
することに気が附きました。すなはち、福田先生は、冒頭に次のように記述
されています。
「 國語に関心を持つて頂きたい。」
すなはち、福田先生は、「少しでも多くの人々に書物を皆に読んで欲しい」
という願ひによつて、丁寧文にしたのであらうと考へます。
B物事を「誠実に」理解するためには、「言葉」が必要欠くべからざる知識
であると思ひます。例へば、「漠然と理解している事」を「完全」に理解す
るためには、それを「言葉」に表現することによつて、理解することができ
ると思ひます。しかしながら、この場合に、その言葉を「歴史的仮名遣ひ」
によつて記述するか、それとも「現代仮名遣ひ」によつて記述するかが問題
になる。実直に記述するならば、私は「歴史的仮名遣ひ」の方が合理的であ
り、かつ「美しい」と思ふ。しかしながら、よしんば「現代仮名遣ひ」で記
述した文章であつても、それが「真剣に」かつ「誠実に」記述された文章で
あるならば、矢張り「美しい」と思ふ。私は、秦野章先生の文章が好きなの
ですが、昨日に秦野先生の文章を読み返して、かのように思ひました。
少し時間があつたので、私も記述させて頂きました。
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下の書込みの間違ひ 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月25日(火)20時12分07秒
</jutsugo>が拔けてゐますね。整形式でないので、xmlパーサにはねられます。
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リンクに追加 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月25日(火)20時10分32秒
IMEプロジェクト關聯の情報を集めて、ウェブを漂流してゐました。
大學院の情報工學か何かの研究室で教授と院生が、新字新かなを基にやつてゐる事の正字正かな版
を、うちの「プロジェクト」でやるべきなのか、と云ふ問題があるのですが。
<bun><shugo><taigen>watashi</taigen><shukaku>ha</shukaku></shugo><jutsugo>
<yogen>tsukareta</yogen></bun>
とか云つたテキストをパーサにかまして「私は疲れた。」に變換すると云ふ程度の實驗でも
やらうかと思つてゐたのですが。
構文解析からIME、skkとリンクを辿りつつKotoba! JAPANのメンテナンスを行つてゐるうちに、
xmlに關する下のやうなサイトを見つけました。IMEとは無關係ですが、示唆的なのでリンクを
張つておきます。
http://www.jp.ibm.com/developerworks/xml/meaning.html
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將來、 投稿者:羽織ゴロ助 投稿日:04月24日(月)20時43分51秒
多分、お世話になるでせうから、一應、リンクを張つておきます。
IPAL辭書(フリー)
http://www.ipa.go.jp/STC/NIHONGO/IPAL/ipal.html
日本語形態素解析システム JUMAN
http://www-lab25.kuee.kyoto-u.ac.jp/nl-resource/juman.html
自然言語リソース
http://cactus.aist-nara.ac.jp/lab/resource/resource.html
自然言語處理關連リンク
http://www.nlp.ie.niigata-u.ac.jp/nlp/link.html
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IMEプロジェクトについて(をはり) 投稿者:羽織ゴロ助 投稿日:04月22日(土)21時18分13秒
下にあげたファイルの中で、まづ最初に檢討しなければならないのは、1の
「hinsi.data」といふファイルになるかと思ひます。「hinsi.data」は、品詞
の定義ファイルで、他の總てのファイルから參照される重要なファイルです。
「hinsi.data」を見てみると、八十一行目には、
>動詞/|一段:一段&名詞\
> :カ行五段:ガ行五段:サ行五段:タ行五段:ナ行五段\
> :バ行五段:マ行五段:ラ行五段:ワ行五段\
> :サ行(する):サ行(する)&名詞:ザ行(ずる)
八十七行目には、
>動詞以外の用言/|形容詞:形容動詞:形容動詞&名詞:形容動詞(たる)
などといつたことが定義されてをります。
野嵜式IMEでは、「形容動詞」や動詞の「○行○段活用」は認めないのです
よね。さて、そこで、認めないとするならば、どういふ名稱で再定義しなほす
かといふことを、まづ檢討してみるのが良いのではないでせうか。
例へば「言ふ」「買ふ」等はWnn4であれば「動詞」の「ハ行四段」に分類
されますので、「hinsi.data」の八十一行目で「動詞」が定義され、そのルー
トに「ハ行四段」が定義されてをります。(實際には、現代假名遣しか考慮し
てゐないので、「ハ行四段」は存在せず、「ワ行五段」しか定義されてゐませ
んが、一應定義されてゐるものとして話をすすめます)
この「ハ行四段」は(語幹がihなので)「語幹の末尾がhの四段」と再定義し
なほせば好いのか、或いは(語幹と活用語尾が不分明なので)「○行○段」とい
ふ定義そのものを廢止したはうが良いのか。
さういふことを、「hinsi.data」で定義されてゐる品詞の一つ一つについて見
ていく。
「hinsi.data」のどの部分をどのやうに改變すれば、時枝文法に合致するかを
檢討するのが、取掛かりとしては一番良いやうに思ふのですが、いかがでせう。
(總ての品詞の定義が確定しないと、「詞の定義ファイル」や「辭の定義ファ
イル」の作成に移れませんので、どうしても最初にここを押さへておく必要が
あると思ひます)
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IMEプロジェクトについて(續き) 投稿者:羽織ゴロ助 投稿日:04月22日(土)21時16分22秒
といふわけで、今からメールでWnn4の品詞定義ファイルや辭書ファイルを
送りますので、見てみて下さい。>野嵜さん
送付するファイルのリスト
/*-----------------------------------------------------------------------*/
/*
1: hinsi.data //品詞に關する情報管理ファイル
2: fzk.attr //屬性名定義
3: fzk.jirattr //自立語の屬性定義
4: fzk.fzkattr //附屬語名定義 および 各附屬語の屬性定義
5: fzk.jircon //自立語に關する接續情報 (文節解析に必要)
6: fzk.con //附屬語に關する接續情報 (文節解析に必要)
7: fzk.shuutan //終端ベクタ情報 (文節解析に必要)
8: sys_dic.hd, kihon.hd, kihon.u //基本語彙 (2万3千語)
9: tankan.hd, tankan.u //單漢字
10: setsuji.hd, setsuji.u //接頭接尾語
11: special.hd, special.u //特殊語彙
12: symbol.hd, symbol.u //記號
13: fzk.master //接續ベクトル定義ファイル
14: jinmei.hd, jinmei.u //人名
15: chimei.hd, chimei.u //地名
16: koyuu.hd, koyuu.u //人名地名以外の固有名詞
○ fzk.u //附屬語情報ファイルについての解説
○ atof.c //四十九行目から百十三行目のところで、上の1〜16までの
ファイルの書式について觸れてゐますので、參照して下さい。
*/
/*-----------------------------------------------------------------------*/
(上に續く)
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IMEプロジェクトについて 投稿者:羽織ゴロ助 投稿日:04月22日(土)21時15分01秒
こんばんは。
「ラフスケッチ」や「辭書作成方針」を拜見。
現實的な作業としては今後、UNIXのWnn4を叩き臺にして、話をすすめ
ていくのが好いのではないかと思ひました。理由は次の四つです。
@ 人手もなければ資金もないので、一からIMEを作ることは困難である。
(最終的にはフル・スクラッチを目差すが)、當面は、既存のプログラムや辭書
を出來る限り參照・流用する方向でいきたい。
A ソースが公開されてゐるIMEで、一番變換效率がよいのはWnn4であ
る(らしい)。
B Wnn4は、「辞書及びそれに付随する付属語ファイルの作成、編集に関
する著作権を放棄しており、したがって、それらの複製、変更は、目的を問わ
ず、また著作者の許可なしに、自由に行使することができます。」といふこと
なので、氣兼ねなしに改變することが出來る。
C これが最大のポイントであるが、Wnn4では、總ての語を「自立語」と
「附屬語」の二つに大別して、それをベースに文節の解析や辭書の讀込みを行
つてゐる。これは、語を「詞」と「辭」の二つに大別することを基本とする野
嵜式IMEと親和性がある。Wnn4の「自立語の屬性定義ファイル」のデー
タは「詞の定義ファイル」のデータとして、「附屬語の屬性定義ファイル」の
データは「辭の定義ファイル」のデータとして、かなりの部分が流用可能であ
ると思はれる。
(上に續く)
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メーリングリスト開設 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月20日(木)02時20分14秒
思ひ立つて「松原正・福田恆存メーリングリスト」を作つてみました。
どうぞ御參加下さい。
http://www.egroups.co.jp/group/kotobakotobakotoba
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仙波龍英さん死去 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月18日(火)02時41分14秒
國語國字問題解説に轉載した「奇想天外詩歌狂室」の作者・仙波龍英さんがお亡くなりになつた、
との情報。
http://user2.allnet.ne.jp/noz/kisotengai.html
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時枝文法について、 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月17日(月)00時24分03秒
国語はあまり真剣に勉強した事がなかつたので、このやうな文法のある
事すら知らなかつたのですが、読んでなんとなく判りました。
日本語の「語」を、表現の根本である「詞」と、表現の状態や立場を表す
「辞」に大別する訳ですね。この考へですと、「活用」と云ふ考へ方も無く
なると思ひます。
例へば「考へる」と云ふ語で考へると、「かんがふ(ハ行子音迄)」の詞と
「える」と云ふ辞に分けられさうです。更に、「か」と云ふ詞、「むく(カ行
子音)」と云ふ詞、「あふ(ハ行子音)」と云ふ詞、「う」と云ふ辞に分けられ、
此れを一緒にして「かむかふ」と云ふ文語が出来るでせう。
かう云ふ認識で宜しいでせうか。
「える」と云ふ辞は、更に「い」と云ふ辞と「あり(ラ行子音)」と云ふ詞と
「う」と云ふ辞に分けると云ふ見解もあるでせう。
確か、大野晋先生の著書に其のやうな事が書かれてゐたやうに記憶
します。
時枝文法を軸にしたIMEの開発となると、既存のプログラムの考へ方
も参照出来なくなる可能性が有りますね。如何なものでせう。
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字形、字体、書体 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月16日(日)22時33分31秒
>野嵜健秀様
> 漢字の議論でも、字形や字體、書體の觀念がごつちやになると、話が出來ないので、
> 表にして纏めて下さつたのは大變ありがたい事です。
言葉としての微妙な違ひを理解して、其の上で、お互ひの共通認識により
論を展開出来ればいいと思ふ処です。
歴史的な使用の実態を重視すると云ふ観点で言へば、歴史的仮名遣ひ
と同様の過程を以て、「伝統的楷書」も正しい漢字の字体として再考させる
べきであるとの見解でをります。
> もつとも、字形、字體、書體を、岩波國語辭典第三版では嚴密に區別してをりません。
> 現在の文字コードでは文字を、書體によつては區別しないが字體によつては區別する、と
云ふ事に
> なつてゐるみたいです。私には納得が行きませんが。
此方には岩波国語辞典第二版が有りますが、矢張り同様の状況ですね。
現在の文字又は漢字コードについては、言はれる通りです。全く同じ
「文字概念」の文字又は漢字コード番号が幾つも振られてゐるのが現状で、
此れは大いなる無駄だと思ひます。唯、電脳内部の文字又は漢字コード
であれば、色々な多くの字体が表示・表現出来る事が好ましいでせう。
通信に使はれる文字コードと、電脳内部処理の為の文字コードとは
厳然と区別されるべきでせう。と云ふか、区別さるべきです。
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實體參照・その2 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月16日(日)15時27分42秒
實體參照方式を言つてみたのですが、現實には既にファイルフォーマットとしてそれは存在します。
Wordやワードパッドで扱へる、RichTextFormat形式と云ふものがそれです。
テキストファイルをワードパッドでRTFに變換すると、日本語の文字を完全に實體參照に置換へます。
ただこれは現状、sgml形式ではない事、書式情報(フォントなどの設定)を含む事、などの問題が
あります。
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創作作家協會の掲示板に書込んだ事 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月14日(金)17時52分32秒
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時枝誠記の言語過程説 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月14日(金)17時36分52秒
國語學の泰斗と云へば、山田孝雄、橋本進吉、そして時枝誠記です。
私は今時枝さんの本を勉強してゐるのですが、時枝さんは「言語過程説」と云ふ學説を提唱なさつ
つてをります。
ソシュールの言語學は有名で、言語は音と意味の結合である、と云ふ事は御存じの方も多からう
と思ひます。
これに對して、人間は言語で考へるのだから、言語を客觀的に捉へる事は出來ない、ソシュール
みたいに「科學的」に言語を論ずるのは無理である、として、時枝さんは「言語は人間が思想を
表現する過程そのものである」即ち言語は主觀的なものであると云ふ言語過程説を打立て、
反論しました。
#言語過程説は國學の思想を現代に再生させた學説であると、時枝さんは説明してゐます。
所謂時枝文法は、今日本でポピュラーな橋本文法とかなり異り、形容動詞を認めない、等有名
ですが、全く顧みられてゐません。
しかし、日本語の文章の中で、固定的な意味を持つた部分を詞、それに對する判斷を示す部分を辭
と定めるなど、從來の文法學説にはない斬新な主張が見られます。
例へば、所謂「助詞」「助動詞」は「辭」に入る。
動詞の活用語尾も「辭」の仲間に入る。
<例文>
「私は言はない」
</例文>
一人稱の代名詞「私」に「助詞」の「は」がついて、はじめて主語になつてゐるのであり、
心の中に思つてゐる事を口に出すと云ふ意味を持つ「言」と云ふ語幹に、「は」と云ふ活用語尾
+助動詞「ない」がついて、はじめて話し手が語の意味に判斷を加へた結果としてどんな行動が
行はれたのか(行はれなかつたのか)が明かになります。
假名遣の問題ではしばしば字音假名遣の問題がとりあげられ、「蝶」を「てふ」と書くのは厄介だ、
と云ふ言ひ方がされます。しかし、字音假名遣の問題は「ヴァイオリン」か「バイオリンか」と
云つた外來語のカタカナ表記をどうするかと云ふ問題と似たやうなもので、本質的な問題では
ありません。
そこで言ひたいのですが――
例へば「助詞」の「は」「へ」「を」を今でも日本人は「歴史的假名遣」で書いてゐます。
なぜ「は」「へ」「を」は、音に從はず、語に從つて表記するのか――そこを我々は考へねばなりません。
結論を申しますと、「歴史的假名遣」は「助詞」だけではなく時枝文法の所謂「辭」全部に適用さ
れるべきだ、と云ふ事であります。
「は」「へ」「を」に關して現代の日本人は全く違和感なく「歴史的假名遣」を用ゐてゐます。
ならば、本質的にこれら「助詞」の機能と同等の機能を持つ――話し手の判斷を示す――「辭」に
屬する「助詞」「助動詞」及び動詞などの「活用語尾」全般に、「歴史的假名遣」のルールを適用
する方が自然です。
「詞」に屬する各種用語は變化する筈ですが、「辭」は變化する筈がなく、それを無理に變へる
必要はありません。それを無理矢理變へたのが昭和21年に行はれた國語國字改革なのであり、
にもかかはらず我々現代の日本人は「は」「へ」「を」を用ゐてゐるのだから、日本人の語意識
は變つてゐないのであります。
「言葉の變化」に話を戻してみました。(これで戻つてゐますか?)
http://www60.tcup.com/6022/siho.html
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實體參照 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月12日(水)17時50分57秒
htmlでは半角の<を表示させるのに、<なんて書きますが、これが實體參照です。
一般的なsgml/xmlでは、この實體參照も自分で定義出來るから、獨自の文字體系を實體參照で
一般的な文字コードに對應させてやれば、データ内部では獨自の文字體系が使へます。
と云ふか、既に電子メールのメーラでは、encode/decodeと云ふ形で、勝手にこれに似た事を
やつて呉れてゐますね。バイナリをテキストに變換するishなんて、バイナリデータをテキストの
實體參照に直してゐるやうなものです。
實際の所、データと書體とを直結させようと云ふ今の文字コードの理念はをかしいのであります。
Windowsがunicodeで書かれたテキストデータをどのやうに處理するかと云ふと――
フォントデータは從來のshift-jisに從つて作られてをり、テキストデータがunicodeに從つた
形で文字列を表示するやうにWindowsに指示を出すと、Windowsは變換テーブルを用ゐて
フォントのデータをディスプレイに展開します。
現在の文字コード論議では、テキストデータの構造を變へる事ばかり考へられてゐます。
しかし、テキストデータの構造を變へなくとも良いのではないか。
必要なのは、變換テーブルと、入力・出力のメソッドではないか。
どうも「テキストデータ」に、我々はこだはり過ぎてゐるのではないか。
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(無題) 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月12日(水)17時21分55秒
●ペトロニウス樣
漢字の議論でも、字形や字體、書體の觀念がごつちやになると、話が出來ないので、
表にして纏めて下さつたのは大變ありがたい事です。
もつとも、字形、字體、書體を、岩波國語辭典第三版では嚴密に區別してをりません。
現在の文字コードでは文字を、書體によつては區別しないが字體によつては區別する、と云ふ事に
なつてゐるみたいです。私には納得が行きませんが。
●高崎樣
國字改革派の側には、間違つてゐるとは云へ理念があり、改革反對派には理念がなく、あるのは
ただの現實追隨主義でしかない、と云ふ事が、目下の國語國字改革の問題ではないでせうか。
この世に存在する文字は全てコード化しようとか、從來のデータを容易にコンヴァート出來るやう
にしようとか、文字化けしないやうにしようとか――全て現實主義に基いた主張です。
非現實的な事を言つてゐては、確かに飯も食へなければ實用にもならぬから誰にも受容れられません。
しかし、文字が言葉のシステムを構成する要素であるならば、文字コードもシステムとして一貫し
たものとなるやうに作るのが筋です。一貫した理念に基いた形で、文字コードも作られるべきだと思ひます。
ちなみに、SGMLの世界では、世間の文字コードを無視した、個人的な文字コードを作つて利用する
事も、理論上は可能です。データ上ではASCII文字だけを用ゐ、漢字などは實體參照によつて表示
するやうにすれば良い譯です。表示する際には既存の文字コードに定義された文字を利用する
事になりますが、データ内部では獨自に定義した文字コードを使ふ事が出來ます。
まあ、DTDだのなんだのを作るのも大變ですし、それ以前に獨自の文字體系を構築する事自體、
個人では出來ない事なので、誰もやつてゐませんが。
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御禮 投稿者:伊藤 彰洋 投稿日:04月12日(水)15時51分55秒
菊地様、今日『私の國語ヘ室』が無事届きました。有難うございます。
幸ひ明日は講義がないので、じつくり読みたいと思ひます。
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『「国語」という思想』 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月12日(水)15時01分36秒
今、『「国語」という思想』を見てゐるのですが、この本には實に重大な缺陷がありますね。
著者のイ・ヨンスクは橋本進吉の著作を全く讀んでゐないのです。
國語學をやる人間ならば橋本進吉が如何に重要な存在であるかは知つてゐる筈ですが、
なぜかイは『「国語」という思想』で橋本を無視してゐるのです。
イが同書で憶測を逞しくしてゐるのに倣つて、私も邪推すると、イは國語學の事を知らない、
或は、自分に都合の惡い事は無視する「トンデモ」系の人間である、のどちらかなのでせうね。
そして、イに倣つて私も推測を斷定に摩り替へますが、かう云ふ無智で卑怯なイの言ふ事が
正しい道理はなく、イの主張を信ずる人間は馬鹿であります。
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re:「ローマは・・」 投稿者:高崎一郎 投稿日:04月12日(水)06時41分32秒
中村義勝さん、いつも端折った物言ひですみません。
>>(2) 過去の文獻との不整合を追及。古典を愛するがゆゑに歴假名を拒否。
もちろん嫌味たっぷりです。ただ、客觀的觀察 とか 原典尊重 は確かに正論で
ありまして、これは否定しようがない。最近は、古典の飜刻ものでも假名遣など
全く考慮せず、ひたすら原文どほりにするのが多いですね。
『いろはうた』小松英雄著、中公新書558、昭和54年、に面白い説明があります。
藤原定家は、日本語の表記の混亂を憂慮して假名遣法則を作ったのではない、と
いふのです。定家は假名遣を整へる、つまり古典に手を加へる事によって、
多くの傳本を解釋し、意味がとほるやうに校訂したらしいのですね。そのお蔭で
他系統の本より、定家本の方がずっと讀みやすい(のださうです)。
古典といふと、昔から變らぬ價値をもってゐるやうに思ひがちですが、案外と
その時代の價値觀の反映だったりします。純粹な研究はさておき、現代の需要が
あって讀む古典なら、歴史的假名遣といふ價値判斷で「改竄」しても、一向
構はないと思ひます。
>>やつぱり、高き理想を持つてゐるといふ事が、必要充分
>>條件だと私は思ひます。政治、實際の仕事((1) (2) (3)の
>>處置) はその中の才能のある人間がやるでせう。
『漢字問題と文字コード』小池和夫他著、太田出版、平成11年、はお讀みに
なりましたか。
>>福田恆存氏は、「正字」「正假名遣い」という「傳統」を新たに體系づけ、
實踐していた。彼には理念、すなわちイデアがあり、それを實現すべく努力を
重ねていた。
>>しかるに、今囘の「漢字を救え!」キャンペーンにあって、江藤氏をはじめと
する日本文藝家協會の側には、日本語はこうあるべきだという理念はいささか
たりとも見當らない。(304ページ)
難しいもんです。
2000JIS では、「部品漢字はできるだけ採用するやうに」提案いたしました。
それなりに考慮されたらしいです。「くゐ」「くゑ」のために「ゐ」「ゑ」の
小書き假名も欲しかったのですが、用例に乏しく、結局あきらめました。
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漢字を取巻く環境 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月11日(火)22時47分11秒
このやうな題で新たに頁を追加してみました。此れが今現在の漢字に対する
基本的な姿勢ですが、何かご意見等賜れれば有難く存じます。
野嵜さん>
哲カテでは、態々あのやうなトピにお出で下さつて、誠にありがたうございました。
正字正かなIMEプロジェクトが動き出すのですね。上代特殊仮名遣ひ迄をサポート
して欲しいとは言ひませんが、責めて文語文等に用ゐられる上下の二段活用や
音便無しの変換も対応出来たら利用範囲も広がるのではないかと思ひます。
然し、残念なのは現在の漢字コードです。「所謂」康煕字典体が全てサポート
されてゐないとは、う〜ん。
高橋さん>
[韻鏡十年]ですか、貴重なご教示ありがたうございます。不明の点等出て来た
時等には、お聞きする事もあると思ひますので、其の時は宜しくお願ひします。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/8882/kana/kanazukai-gen.html
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日本人はお米が澤山とれれば幸せ 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月11日(火)13時45分19秒
「坊つちやん」は、山嵐と一緒に赤シャツと野だを成敗して、教師の職を失ひました。
齋藤緑雨は文壇をなで斬りにして、相手にされなくなつて、極貧のうちに死にました。
福田さんですら、粕谷一希や猪木正道、清水幾太郎ら「保守派」の面々を敵に廻して
雜誌から干されました。
正しい事にこだはれば飯が食へなくなる。
天道公平が瘋癲院の患者である事を知つて苦沙彌先生はがつかりしますが、「言葉 言葉 言葉」も
所詮はこの天道公平の手紙と同じやうなものではないかと思ふと、やり切れませんね。
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日本人が條理を辨へるやうになれば 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月11日(火)13時27分40秒
日本人が條理を辨へるやうになり、論理的に正しいものを尊重し、不合理を排するやうになれば、
國語は正常なものに戻ります。しかし、日本人が西歐人みたいに合理主義を完全に理解するやうに
なる事はあり得ないから、國語はいつまで經つても異常なままです。
正字正かな派の文體が古典の文體と違ふ事を、アンチ正字正かなの人間は言ひますし、これが
根本的な勘違ひによるものである事は論を俟たないのですが、勘違ひの勘違ひたるゆゑんを
勘違ひしてゐる人間が悟る譯がないし、日本人の殆どが勘違ひをしてゐる現状、幾らお前は
勘違ひしてゐると正字正かな派の人間が主張した所で、效果はありません。
氣違ひ99人の中に正氣の人間が1人ゐた所で、その正氣の人間が氣違ひ扱ひされるだけです。
●架線柱廣告樣
<引用>TRONは開發途上のOSであるからして開發に割込むのも一興</引用>
確かにさう云ふ手がありましたね。「超漢字」も試して見ませうか知ら。
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底邊の擴大 投稿者:中村義勝 投稿日:04月11日(火)12時32分41秒
プロ格鬪技團體リングスの前田日明代表(前田氏は、
團體ではなく、リングスは鬪ひの場を提供する會社
だとかいつてますけれども、さういふ事は、今囘の
書込みには關係ありませんが、揚げ足を取られるのも
嫌なので一應書いておきます)は、底邊なきスポーツ
は、發展しないといふ事をいつてます。正統表記にも
同じ事がいへると思ひます。國語國字問題の存在は
殆どの國民が知りませんからね。
http://www.geocities.co.jp/Berkeley/7148/index.html
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元氣を出す方法 投稿者:木村貴 投稿日:04月11日(火)09時23分43秒
己も日本人でありながら、日本人の傳統(=言葉を好い加減に扱ふ事)
に反する事を如何にやるか。いや、そもそも、そんな事が可能なのか。
俺は西洋人では無いのに。
私は、こんな事を考へ込む時があります。
そんな時は、新井白石とか日蓮とか、あまり日本人らしくない
偉い日本人の事を考へると、少し元氣が出ます。
日本人にもいろいろあらあな、と云ふ譯です。
齋藤緑雨も效き目がありますか、野嵜さん?
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/1241/
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傳統と正統と 投稿者:木村貴 投稿日:04月11日(火)09時10分52秒
野嵜さんや中村さんがおつしやつたのと同じ事ですが…。
たとへ「押し附け憲法」であつても、五十年も續けば、「象徴天皇や
平和主義は、むしろ日本の傳統に沿ふ」などと都合の好い事を言ふ人間が
出てきます。國語表記も同じなのでせうね。「お前らは傳統を守るやうな事を
言ふ癖に、古典と書き方が違ふぢやないか」と云ふ譯です。
これは實はかなり手強い。いや、論理的に論破するのはさほど難しく無いで
せうが、そもそも、日本は「傳統はあつても正統の無い國」「よろづ言擧げ
せぬ國」です。その國において、「正」字「正」假名を復活させる企ては、
少し大袈裟に言へば、自分を含む日本人全員を敵に囘す事です。
我々は、或る意味、皮肉な事に、日本の傳統に反する事(正統の確立)
をやらうとしてゐるのです。情けない事に、「外壓」無しには、矯正は
無理かもしれません。それも、「外壓」が都合好く「適度に」かかつて
呉れれば、の話ですが。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/1241/
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「ローマは一日にしてならず」 投稿者:中村義勝 投稿日:04月11日(火)08時36分20秒
高崎さん、おひさしぶりです。
(2) 過去の文獻との不整合を追及。古典を愛するがゆゑに
歴假名を拒否。
に就いてですが、純粹に古典を愛するがゆゑに歴假名を
拒否する人といふのは、どれ位ゐるのでせう。純粹に
古典を愛する人といふのは世間がどのやうな表記を
しようが構はないと考へてゐるのではないでせうか。
歴假名憎し、正假名を主張する人の人物を嫌ふゆゑに、
古典を持ち出し、「過去の文獻との不整合を追及」
してゐるといつたはうが、實情に近いのではない
でせうか。國語の專門家に負けぬだけの理論武裝
をしなければならないといつたはうが良いと思ふ
のですが、どうでせう。
――――――――――――――
そのためには、2000JIS の討論みたいな公的な機會をとらへ、所信を
ねばりづよくぶつける事。そして此所が大切なのですが、何もかも否定する
のではなく、現行の制度をふまへた改良案を出す事。「聯盟よさらば」では
結局孤立すると思ひます。敵を知り、己を知り、情熱は内にしぶとく祕めた
方がよい。
――――――――――
これには異論ありませんが、だとすると高崎さんの出番で
ありませう。いや、既におやりかな。
だけれども、それ以上に多くの國民に訴へていく必要が
ありはしませんか。色々な方面に才能を持つた人が、
その才能を眠らせたまゝにしてゐるやうに私には感じ
られます。多くの國民は國語嫌ひですから、全く關心が
ない。かういふ状態で上で何かやつてもさほどの效果
があるとも思へません。
(1) に就いてですが、これなど南京大虐殺あつた派が
追込まれたら持ち出すであらう理論理窟ですね。
正假名否定派に「古典を愛する」といふ「理想」を
有してゐるとは私には思へません。それは、「あつた派」
が、「平和を愛する」といふ「理想」を本當は持つて
ゐないのと同じ事です。
やつぱり、高き理想を持つてゐるといふ事が、必要充分
條件だと私は思ひます。政治、實際の仕事((1) (2) (3)の
處置) はその中の才能のある人間がやるでせう。
「高き理想」を有する人間を増やす事、私は此の一點にのみ
力を入れればよいと思ひます。「ローマは一日にしてならず」
といふのは、まさに「正假名復活」の爲にある言葉ですね。
http://www.geocities.co.jp/Berkeley/7148/index.html
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IME 投稿者:架線柱廣告 投稿日:04月10日(月)22時09分56秒
TRONは開發途上のOSであるからして開發に割込むのも一興
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Excite掲示板の正字正かなトピック 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月10日(月)20時33分59秒
ふと思ひ出して行つて見たら、まだ消えてゐなかつた上、書込んで下さつた方々がいらつしやつて仰天。
失禮致しました。書込んで下さつた皆樣、本當にありがたうございます。
しかしまあ、「『現代かなづかい』『制限漢字』は正しいと思ひますか?」の投票結果
「現代かなづかい」も「制限漢字」も正しい (447)
「現代かなづかい」は正しい (2)
「制限漢字」は正しい (0)
どちらも正しくない (90)
わからない (0)
は或意味貴重なデータ。なんと1/6の人が新字新かなは正しくないと考へてをられます。
これは、私の豫想を遙かに越えた數であります。
http://www.excite.co.jp/boards/topic?id=13:1237
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『私の國語教室』 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月10日(月)17時55分48秒
我々のやつてゐる事は空しいとは云へ、「正字正かなは正しい」とは誰かが言續けなければならな
い事だから、これも私は執拗に言續けます。
菊地さんには本當に御世話になります。
私も何かを提供出來れば、と思ふのですが……
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正字正かなIMEプロジェクト 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月10日(月)17時49分30秒
永らく手を付け兼ねてゐた「正字正かなIMEプロジェクト」のページをやつと立上げました。
高崎さんが御指摘なさる通り、「現代文表記のためのノウハウ」として、正字正かなが使へる
事を證明するのは必要な事だと思ひます。「プロジェクト」はそれを目指してやる積りです。
が、いかに正字正かなが現實的かつ合理的であるかを委曲を盡して説いても、「現代かなづかい」
の牙城は絶對に突崩せない。日本人は、不合理であつても或事が「昔」から行はれてゐる事である
ならば、それを改める事が出來ないと云ふ「未開人種」です。例へ自分のやり方が間違つてゐて、
それを論理的に證明されても、「俺の勝手だらう」と開き直つて己の間違ひに固執する頑冥固陋の
馬鹿が揃つてゐる民族です。ならば正字正かなは復活しないし、せいぜい「解放區」を設けられて
そこから一歩も外に出てはならぬと言渡されるのが落ちであります。
即ち正字正かなが正しいと決つたならば、今度は飼殺しの目に遭はされるだけなのであり、
日本人は間違つた「現代かなづかい」に固執し續け、換言せば合理的にものを考へる事を永遠に
抛棄し續けるのであり、ならば何を言つても無駄と云ふ事であります。
要するに、我々は空しい事をやり續けてゐるのであり、我々は空しい事をやつてゐるのだと自覺する
必要があるのであり、だから私は執拗に「正字正かなは復活しない」と言續けるのであります。
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國語教室 投稿者:菊地 孝仁 投稿日:04月09日(日)07時56分19秒
伊藤樣、中央公論、新潮どちらも餘分に持つてをります、聯絡頂ければ差上げます、こちらの「掲示板」は餘り見ないもので、氣が附きませんでした。
出版された時10冊程買つて置きました、欲しいと言ふ人が現れると譲つてゐたので、今では中央公論版が2冊、新潮版は1冊しかありませんが、どちらでも構いません、私自身は全集も評論集も持つてゐます、手持が無く成つても良いと思つてをります。
kiku@saney.co.jp宛に聯絡頂ければお送り致します。
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少しは踊るさ 投稿者:高崎一郎 投稿日:04月08日(土)22時00分16秒
確かに天下を取る事は難しいでせうし、第一それだけの力がないでせう。
五十年以上、細かいノウハウの積み重ねを停止したままだからです。
もしもですよ、法務省あたりから密使が野嵜さん家に來てですね、
此たび表記法を舊に復する事になった、ついては公文書の書式を指導
たまはりたい、なんて頼まれたら、相當きついですよ。特に縱書きと
ソート、それから人名地名については絶望的な氣がします。正統表記に
復すって事は、單なる漢字や假名の置き換へだけに止らず、廣範圍に影響が
でますからね。
私が「復活の環境は整ひつつある」といふのは、天下はとれないだらうが、
一大名としては十分に生き殘れるだらう、との意味です。少し前までは
「お上の決めた規範に從はない奴は非國民」みたいな雰圍氣がありました。
しかし今では「個々人の表現」として、とりあへず尊重するのが建前です。
つまり「正統表記とはこんなシステムだ」ときちんと説明すれば、相手も
頭ごなしに否定し難くなってきたのです。
歴假名否定の論點も變ってきました。表音主義だけでは勝てないからでせう。
(1) 「國民國家」の功罪にからめて批判。
(2) 過去の文獻との不整合を追及。古典を愛するがゆゑに歴假名を拒否。
(3) システムとしての矛盾點や未整備點を指摘。
この内、(1)はひとまづ措いて、(2) や (3) にきちんと對應しておかないと、
それこそ「歴史上ごく短い期間に實施された(に過ぎない)表記法」となり、
定家假名遣と同等の位置づけしか得られません。現代文表記のためのノウハウが
無ければ駄目なのです。悔しいかもしれないが、ここは一大名として地盤を
固めるべきでせう。大阪城で滅亡させてはならないのです。
そのためには、2000JIS の討論みたいな公的な機會をとらへ、所信を
ねばりづよくぶつける事。そして此所が大切なのですが、何もかも否定する
のではなく、現行の制度をふまへた改良案を出す事。「聯盟よさらば」では
結局孤立すると思ひます。敵を知り、己を知り、情熱は内にしぶとく祕めた
方がよい。
何だか野嵜さんへ隨分からんでしまひましたが、志のほど御汲取り賜りたく、
御無禮の段、何卒御許し下さい。
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笛吹けど踊らず 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月07日(金)11時50分43秒
<引用>
むしろ正假名を復活させ得る環境は揃ってきたと私は考へてゐます。
</引用>
正漢字を表示出來ます、正かなづかひを入力出來ます――さう言はれても、「使ひたくないものは
使ひたくない」と人間の側が拒絶するのならば、正漢字も正かなづかひも、復活する事はありません。
私は絶對に絶望しません。しかし、山田博士や橋本博士、時枝博士が歴史的假名遣こそが假名遣
であると主張し、福田さんが『私の國語教室』で訴へたにもかかはらず、正かなづかひは復活
しなかつた。それを見ると、私が何を言つても無駄であらう、體制は變らないだらうと豫想出來て
しまふ譯です。
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おやおや 投稿者:高崎一郎 投稿日:04月06日(木)22時57分16秒
>>もはや正かなの復活する事はあり得ない事でせう。
野嵜さんともあらう御方が、そんな弱氣ではいけません。むしろ正假名を
復活させ得る環境は揃ってきたと私は考へてゐます。ただ、漢字コード問題に
しましても、公的な場での發言があまりに少ない。いくら筋の通った主張でも
内輪で悲憤慷慨してゐるだけでは、何もなりません。私は「正假名」の定義を
しようとしてゐますが、他にもフィルタシステムだの入門教科書編輯だの、
方法はいくらでもありますよ。野嵜さんのテキスト入力も、たいへん重要な
仕事と、常に敬服してをります。
ペトロニウスさん、確かに廣韻や韻鏡は難解ですね。「韻鏡十年」と稱しまして、
私も氣付かぬうちに歳くってしまひました。いささかの骨組は心得てゐる
つもりですので、遠慮なく御質問下さい。
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謹呈・田中美知太郎樣 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月06日(木)16時37分50秒
表紙畫像コーナに『私の英國史』を追加。
福田さん直筆「謹呈・田中美知太郎樣」のカードが入つてゐた珍品。
博蝶堂書店相模原1號店で、1500圓で購入。
http://user2.allnet.ne.jp/noz/FUKUDA/img/
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(無題) 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月06日(木)16時14分10秒
●木村樣
實際の所、匿名であらうが、實名であらうが、知らない讀者にとつては關係ない譯で、
餘り神經質にならなくとも良いかと存じますが。
リンクは、どうぞ御自由になさつて下さい。これからもよろしく御願ひします。
●伊藤樣
神保町邊りで賣られてゐるのは、研究者向の專門書か、コレクター向のマニアックな本ばかりです。
早稻田の古本屋街とか、大久保駅南口のすぐ近くの高原書店で探した方が、福田さんの著作は
見つけやすいと思ひます。
表紙畫像コーナに『私の國語教室』文庫版と『龍を撫でた男』、そして幻の『戲曲・武蔵野夫人』
を掲載しました。『武蔵野夫人』は何と、早稻田の古本屋街のごみ箱に捨てられてゐたのを
拾つたと云ふ、いはく付きのもの。全集未收録の珍品です。
http://user2.allnet.ne.jp/noz/FUKUDA/img/
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羨ましい 投稿者:伊藤 彰洋 投稿日:04月06日(木)13時37分46秒
匿名希望(K)樣、何と羨ましい。私など二年前に上京してから~保町へ
行く度に『私の國語教室』を探してゐるのですが、未だに發見出來ません。
自稱「蔵書二百萬册」といふウチの大學圖書館にはあつたのですが、
貴重書(?)扱ひで院生以外が借りるのは特別な手續が必要とのこと。
まあそのおかげで『sc恆存全集』を買ふ決心がついたのですが。
でも、やはり常に手許に置いておきたいので、今後とも探し續ける
つもりでをります。誰か東京で發見した方がをられましたらヘへて下さい。
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皆様、有り難う御座います 投稿者:木村貴 投稿日:04月05日(水)16時45分55秒
皆樣、サイト開設に激勵の言葉を有り難う御座います。
野嵜さん、「匿名への直し忘れ」の御指摘、有り難う御座いました。
早速直しました。
ブレイクは松原先生の本で知り、ファンになりました。
私もこちらにリンクを張らせてください。
高崎樣、岡田先生、ペトロニウス様、有り難う御座います。
サイトをお持ちの方には、あらためてリンクのお願ひ等をいたします。
どうぞ宜しくお願ひいたします。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/1241/
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不思議な縁 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月05日(水)15時37分40秒
●匿名希望(K)樣
悲觀的な事を書いてゐた正にその瞬間に、かう云ふありがたい投稿があつたりする譯で、
世の中は不思議なものです。
他の全ての著作が忘れ去られても良い、ただ『私の國語教室』だけはずつと讀まれて欲しい、
そして全ての日本人に國語國字問題への關心を持つて貰ひたい、と云ふのが福田さんの願ひで
ありました。
色々と政治的な發言をしたり、趣味の話をしたりしてゐますが、私は福田さんの所謂「國語國字
問題目附役」を、勝手に引繼いだ積りになつて、この「言葉 言葉 言葉」をはじめたのです。
事態は絶望的ではありますが、しかし人間は自殺しない限りは樂天的なのであり、生きてゐる限り
絶對に希望を捨てられません。
嫌な事が澤山あつても、やはりかう云ふ言葉を掛けて下さる方がいらつしやるから、
ウェブサイトの運營はやつていけるのであります。本當にありがたうございます。
匿名希望(K)さん、今後ともよろしく御願ひいたします。
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確かに…… 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月05日(水)15時18分08秒
<引用>
61年の『現假名』は、一言一言に深い意味が隱されてゐて、何とも巧妙にできて
ゐますよ。調べれば調べるほど、敵もあっぱれです。方法だけは見習はなくちゃ。
</引用>
確かに、「現代かなづかい」が「既成の事實」とされた意義は大きいですね。
「事實」に弱いのが日本人ですからねえ……勝てば官軍。「洗腦」の結果であつても、
一度「定着」してしまつたものは二度と變へてはならぬ、と云ふのが日本國の「仕來り」です。
もはや正かなの復活する事はあり得ない事でせう。
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「私の國語教室」に就いて 投稿者:匿名希望(K) 投稿日:04月05日(水)15時16分50秒
謹啓
最近に私は、神田の古本街に於て、福田先生の「私の國語教室」を入手出来ました。
之の書物は、私にとつてかなり難解であるため、なかなか読み込むのに時間が掛かり
ますが、しかしながら私は少しずつ読破しようと努力している最中です。私は、
野嵜健秀様のホームページによつて、「私の國語教室」を知り得ることが出来まし
た。その意味に於て、此処に御礼を申し上げます。有り難う御座います。
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古言衣延辯、其の后 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月05日(水)01時41分38秒
> ペトロニウスさんの「平成版古言衣延辯」も興味津々ながら、未だに自分で整理
> できてゐません。甲類乙類、そろそろ勉強してみますか・・・
高崎さん、いつも気に留めて頂きありがたうございます。此方のHPが中々先に
進めないでゐる為、多少なりとも気になつたのだらうと思ひます。
和語のはうは何とかなりさうなのですが、漢字音が半切や韻鏡等が難解な為に
少々手を焼いてをります。取敢へず漢字二文字以上の聯合は考慮から外す
方向で纏めてみようと思つてをります。
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HP開設祝ひ 投稿者:ペトロニウス 投稿日:04月05日(水)01時18分39秒
>木村さん、はじめまして、
HP開設、おめでたうございます。黒を基調とした落着いた雰囲気のする
頁ですね。内容のはうは後程ゆつくりと拝見させて頂きます。
今后のご発展をお祈り申上げます。
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いやいや 投稿者:高崎一郎 投稿日:04月04日(火)20時03分03秒
>>個人的には、昭和61年の「改正」は全く意味のないものだと思ひます。
ですが、
>>寧ろ、命令的な法令の文言が「目安」へと改められた爲に、却つて「國字改革
>>推進派」が「現代かなづかいは既に定着してゐる」と主張する根據となつてをります。
と、野嵜さん御自身がおっしゃるやうに、大きな意味があると思ふのですがねえ。
61年の『現假名』は、一言一言に深い意味が隱されてゐて、何とも巧妙にできて
ゐますよ。調べれば調べるほど、敵もあっぱれです。方法だけは見習はなくちゃ。
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(無題) 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月03日(月)22時48分43秒
●高崎樣
個人的には、昭和61年の「改正」は全く意味のないものだと思ひます。
昭和21年の「現代かなづかい」では、強權によつて現實がねぢ曲げられました。
しかし昭和61年の「現代仮名遣い」は、現状の追認の形をとつてをり、現實には何も變つては
をりません。寧ろ、命令的な法令の文言が「目安」へと改められた爲に、却つて「國字改革推進派」が
「現代かなづかいは既に定着してゐる」と主張する根據となつてをります。
●岡田先生
修正いたしました。
さう云へば、南門の「馬鹿櫻」はもう散つてしまつたのでせうか。
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おめでたうございます 投稿者:岡田俊之輔 投稿日:04月02日(日)18時57分23秒
木村さん:
早速全頁ダウンロウド致しました。これから熟讀させて頂きます。
それから、野嵜さん:
昨日附で肩書が變更になりましたので、Kotoba! JAPAN の該當箇所の修正をお願ひします。
http://member.nifty.ne.jp/okadash/
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祝「地獄の箴言」御開設 投稿者:高崎一郎 投稿日:04月02日(日)11時26分17秒
早速拜見いたしました。今日は珍しく暇ですので、ゆっくり味讀いたします。
どうも私は「志」に缺けるためか、なぜここまで假名遣にこだわるのやら、自分で
よくわからぬていたらくでして、いろいろ參考になります。
昭和21年『現代かなづかい』と昭和61年『現代假名遣い』は、分けて考へた方が
よいやうにも思ひます。前者は急進的な完全表音化に移行させる含みをいろいろ
殘してゐましたが、後者は本來の「語を表す」ための假名遣に戻ってきた觀が
あります。まあ單なる「姿勢」に過ぎず、「世界ぢゅう(中)」が許容され、
「私わ學校え行く」の許容がなくなり、「てっかく」が排除されて「てきかく
(的確)」に固定された程度の變化に過ぎないのですが。
ペトロニウスさんの「平成版古言衣延辯」も興味津々ながら、未だに自分で整理
できてゐません。甲類乙類、そろそろ勉強してみますか・・・
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齋藤緑雨の批評 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月02日(日)10時29分30秒
インターネットの掲示板で起る「不毛な論争」或は「ネットの水掛け論」の類は、決して
インターネット特有のものではありません。棺光一が一生懸命理論化を圖つてゐますが
空しい事です。齋藤緑雨の批評には、現代の「不毛な論争」の全ての要素が見出せます。
<例>
「一切存じ不申」(「ダブハン」「ID詐稱」問題について)
「文筆界の破廉恥漢」(「言ひがかり」「曲解」について)
</例>
「およそ談論のさかひにのぞみて、正太夫が貴ぶものハ、唯だ理の一字あるのみ」と書いた
緑雨の態度は、現在に至るまで日本では全く理解されてゐません。
「全集」を編纂し、緑雨を再評價した連中でさへ、緑雨の「罵倒」を理解しません。
「箸は二本なり、筆は一本なり、衆寡は敵せず」と書いた緑雨は、「衆寡」の前に敗れ去つた。
貧窮の中で死んだ。普通の人から見れば、緑雨の生き方は、それあ「馬鹿」みたいなものでせう。
あるいは「損」な生き方でせう。
しかし、私は緑雨が大好きです。
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「地獄への道は善意の小石で敷詰められてゐる」 投稿者:野嵜健秀 投稿日:04月02日(日)10時10分15秒
「地獄の箴言」開設おめでたうございます。早速Kotoba! JAPANからリンクいたしました。
相手の發言を論理的に批判せず、發言者の人格を否定して相手の發言を封じようとする
「言論統制狂」は、どこにでもゐるのですね。曲解でも言ひがかりでも、何でも良いから
相手を默らせた方が勝ちだ――さう考へて「議論」をしてゐる人間が餘りにも多い。
まあ、さう云ふ連中も、私や木村さんが發言するのを許しておく事は、世の爲人の爲にならぬと
思つて、善意で言論封殺に動いてゐるのでせう。しかし、それを見てゐると、私は戰前戰中の、
或は共産主義の言論統制にもその動機の根柢には善意が潜んでゐたのではないかと云ふ推測が
確信に變つて行くのであります。「二重國籍」論爭のT氏(1箇所本名が出てしまつてゐます)や
zak_k、棺光一と云つた連中は、戰前に生きてゐたら、檢閲官となつて言論の自由を否定するか、
自分の氣に入らない相手を「非國民」呼ばはりして、周圍から村八分になるやう仕向けてゐたか
――そんな事を想像するのです。
善意を盲信し、己の正義に醉ふ人間が、善意を信じない人間に對し、いかに冷酷に振舞ふか。
木村さんは、本の紹介をなさるのが大變巧みでいらつしやいます。
「地獄の箴言」では、松原先生の思想が、解り易く紹介されてをります。
ところで、木村さんもブレイクのファンでいらつしやるのですね。
今後とも宜しく御願ひいたします。
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個人サイトを開設しました 投稿者:木村貴 投稿日:04月02日(日)03時47分26秒
野嵜様、皆様
お蔭様で、何とか個人サイト(ホームページ)を作成しました。
どうか御覽になつて下さい。
今後とも宜しくお願ひいたします。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/1241/
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