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母親の元を離れなければならなくなって
パニック状態に陥ったマザコン男たちは、
情けないことに
国家とか民族とか宗教などという糞のかたまりに
よだれを垂らしながら抱かれてしまう。
やがて
神とか王とか天皇とか教祖などという
「差別の頂点から饐(す)えた臭いを撒き散らす醜悪なゴミ爺」
にすがり付かないとひとりでは歩けなくなる。
差別の帝国にすがって生きることだけが
人生になってしまった脆弱な男たちが、この世界を支配してきた。
だが
新しい時代だ。
あらゆる差別とすべての国境を、頭の中で粉砕して
ひとりで旅立とう。
すべては、そこから始まる。
一人で発った者だけが世界と出会うことが出来るのだ。
恋人たちの夜のように、人生はあっという間に過ぎて行く。
国を愛したり、宗教にイかれたり、民族を誇るような
「情けない犯罪者」に堕したまま送る時間など、何処にも無い。
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