Site hosted by Angelfire.com: Build your free website today!




日本の変革が長野から始まる。

長野・浅川ダム 第三者機関が談合認定 全国初 田中知事に報告書
2003/02/01 西日本新聞などの記事より引用
 建設中止表明で田中康夫長野県知事の不信任の契機となった県営浅川ダム(長野市)の本体工事の入札をめぐり、第三者機関の「県公共工事入札等適正化委員会」(委員長・鈴木満桐蔭横浜大教授)が三十一日、「談合が行われたものと判断する」との調査報告書をまとめ、田中知事に提出した。

 昨年の調査では三十六の都道府県が入札で第三者機関を置いているが、談合を認定するのは初めて。談合排除の新たな取り組みとして全国の自治体に影響を与えそうだ。
このダム談合問題は「しんぶん赤旗」が報道した山崎建設の内部文書がその認定の有力根拠になっていますが、将来発注が予想される海外分も含めたダム工事200件のリスト、当時入札をおこなっていない国内の60のダムの本命企業を記載しています。

 県は公正取引委員会に通知するとともに、談合容疑で長野県警に刑事告発する検討に入った。

 一方、百二十三億円で本体工事を落札した前田・フジタ・北野建設共同企業体(JV)は「報告は一方的で、非常に疑問だ」と反発している。JVは契約解除による損害賠償額を示すよう県に求めており、田中知事とJVの対応が焦点となる。

 適正委では、福井、山梨両県のダムと浅川ダムを比較。二つのダムの落札率(予定価格に対する落札価格の割合)が70%を割り込んだのに、浅川ダムは96%と高く「競争が成立していない」とした。

 工事内訳書についても「(見積もりは)JVごとに差が出るはずなのに同じ傾向」と分析。本命以外のJVは「自らは見積もらず本命JVの見積もりを基に内訳書を作成した」と指摘した。

 適正委は「強制的な調査権限が与えられておらず、具体的証拠は得られていない」と調査の限界も明記。その上で、状況証拠で談合を認定した過去の地裁の判例を挙げて「談合の事実は総合すれば、十分証明されている」と結論づけた。

 入札に参加した十のJVは「談合が判明した場合、契約解除に異議を申し立てない」という誓約書を県に提出している。

 鈴木委員長は会見で「報告は全員一致。(損害賠償の要求にも)われわれは堪えられると判断した」と述べた。

■公取委に連絡する 田中康夫知事の話

 的確な知識、見識を持った人の判断を尊重して、公正取引委員会に速やかに連絡する。(損害賠償請求に関しては)調査報告書を本日もらったばかりで、中身に関しては検討が必要だ。

■県営浅川ダム

 長野市北部の飯綱山を源とする浅川上流に計画された高さ約60メートルの多目的ダム。洪水対策や飲料水供給の目的で1985年に事業が国に採択された。総事業費は約400億円。本体工事は2000年7月に前田建設工業・フジタ・北野建設共同企業体(JV)が123億円で落札したが、初当選した田中康夫知事が同年11月に建設を中断、昨年6月に正式に中止を表明した。これを契機に県議会は知事不信任案を可決、再選された田中知事が同年9月、JVに契約解除を通知した。

■長野県公共工事入札等適正化委員会

 入札の透明化と不正行為の排除を図るため2001年4月に施行された入札契約適正化法や指針により、昨年7月に設置された長野県の第三者機関。入札や契約手続き、入札参加資格の決め方などを審議、意見を述べるほか、知事らの依頼で談合情報も調査する。大学教授(元公正取引委員会審査部長)と弁護士四人で構成。郵便を使った一般競争入札「受注希望型入札」など大胆な入札改革で、これまで10割に近かった落札率が5割を切るようになった。(共同)

変革が始まる
 浅川ダム建設阻止協議会の山岸堅磐会長の話
日本共産党、頑張る。

 田中知事の設置した委員会がダム工事の談合を認定することは大変重要な意味があります。この問題に決着をつけ、公正な入札が進めば、日本の変革が長野から始まることになるでしょう。

 談合は長野だけでなく全国にあります。ただ長野では、田中知事が誕生し、大きな住民運動のうねりがあり、そして議会で知事を支えきった共産党県議団らの力が合一して、今日の状況を生み出しました。ダム談合にかかわるゼネコン内部資料を報じた「しんぶん赤旗」も真実の力を与えてくれました。

 河川改修と同時に、森林や遊水地の整備などを含む全流域での本格的な総合治水対策は、全国で初めてだと思います。「脱ダム」の理念と長野の住民運動にたいする全国の関心は驚くほど高く、私は使命感さえ感じています。浅川ダム建設阻止協議会を「浅川の総合治水対策を求める会」に改組することも決めました。どうしても成功させたいと思います。








Copyright(C)2002 Allrights Non Reserved