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わたしとファンシー文具


出会い

 最初にファンシー文具を手にしたのは1982年のこと。景品でもらったユーカリ社「PASTEL LIGHT」のノートでした。そのしばらく前からファンシー文具の存在は認識していたものの、はずかしくてとても自分で買えるものではありませんでした。だから、思いがけないことで手にすることになってとてもうれしかったのです。

 もらったノートには、元素の周期表や実験器具の価格表などを書いてました。まったくデザインとは合わない内容でしたが、そこがまた自分らしいかも知れません(笑)。

コレクションのはじまり

 ファンシー文具のコレクションをはじめたのは1985年。ソニーCPの写真シリーズのノートがそのきっかけでした。かわいいイラストやキャラクタだけでなく、こういう「きれい」なものもあるのだなぁとちょっと感動してました。

 それからというもの、なけなしの貯金をはたいて(毎月決まったおこづかいがあったわけではなかったので、貯金していたお年玉を取りくずしていった)ノートを集めはじめました。本棚に次々と並んでいくノート。集めはじめて半年ほどで400冊近く買っていた自分でした(よくもまぁ、あんなムチャな買い物をしたものだと思う)。

 コレクションの際に、自分が決めていたことがいくつかあります。

  1. キャラクタものは買わない
  2. 日本語が出ているものは買わない

 まぁ、けっこう当時はストイックだったんですね。「自分はかわいいものじゃなくて、きれいなものを集めているのだ」と、どこかで主張したかったのかも知れません。

困ったこといろいろ

 部屋の本棚に、妙にうすいノートがふえはじめたことに家族も気付きます。「あれはいったいなに」と聞かれても、なかなか「集めてる」と言えず、もごもごとことばを濁しているしかありませんでした。よく「ムダづかいばかりして」と言われなかったものだなぁと思います。

 そのうち、集めていたノートを引っぱりだして見ていると、ところどころ欠けているものがあることに気付くようになりました。何も書いていないノートばかりだったので、家族が勝手に使ってしまっていたのです。まだ売られているものなら新しく買ってくればよいのですが、もう売っていないものだったりすると泣くしかありませんでした。

 ノートのコレクションは、ときどき学校に持っていって友だちに見せることもありました(おそらく、ほとんどの人間が「なんだこりゃ」と思っていたにちがいないけど)。ところが、持っていく途中に落としたり、傷だらけになったりして買いなおしたものも少なくはありませんでした。

コレクション中断、そして復活

 1990年代にはいると、しだいにファンシー文具からノートは姿を消していきます。価格も100円だったものが120円や150円になったりして、すこしずつ集める気力がなくなっていきました。これから数年間、あまりファンシー文具のコレクションは進みませんでした。

 コレクションが復活しはじめたのは1995年ごろ。ただ、集めはじめたのはノートではなくてレターセットでした。このころから手紙を書くことが多くなり、いろいろとレターセットを買うようになったのでした。ノートのコレクションとちがって、実用的なところからコレクションがはじまったといえるでしょう。

現在のコレクション

 その後、手紙を書く時間がなくなってきたことや、レターセットはコレクションするにはやや高いということもあって、メモ帳がコレクションの中心になりました。集めているものも、キャラクタものがずいぶん多くなってきたなぁ(出ている商品のメインがキャラクタものですからしかたないのですが)。そして、A5版ノートがたくさん出るようになって、ふたたびノートのコレクションもふえています。