多くの人にとって、アパートや下宿先を選ぶということが大学生活における最初の大きな選択となることでしょう。このような選択において、十分な時間と多くの選択肢が必要なことは言うまでもありません。ところが実際はそのような時間も選択肢もないというのが現状のようです。そこでこのような状況を打破（？）すべく、住居の選択肢の一つとして以文寮に関する情報を手短に説明させて頂きます。
以文寮には主に四つの側面が挙げられます。まず寄宿料が安く、電気代や水道代の一部を大学側が負担してくれるという経済的側面です。次に、大浴場や食堂が運営されているという炊事・厚生的側面です。また、他学部や他学年の人とともに切磋琢磨しうる教育的側面もあります。最後に寮に関するあらゆることを寮生が決定するという自治的側面です。これらの側面を活かしていくには、当然一人一人の寮生がこれらの側面を強く意識していかなければなりません。言い換えるならば、互いに共同生活を送り、かつ、その運営を支援していくという責任と義務を一人一人がしっかりと意識しなければならないということです。
未筆ではございますが新入寮生の入寮を心よりお待ちしております。
東北大学如春寮は、東北大学で唯一の女子寮です。寮生の多くは自転車通学をしており、一・二年生の頃に通うことになる川内北キャンパスまでは自転車で十五分位です。定員は一年生から院生まで六十四名となっており、毎年十名ほどの募集を行っています。なかなか多くの方に入寮していただけず、残念です。
寮生活においては、共同生活なので少し面倒に思う点もあるかもしれませんが、「常に周りに人が居る」という安心感は何物にも代えがたいのではないかと思います。また、完全個室となっており、一人一人の空間は確保されています。ただ、他寮のように食事はつかないため、自炊せねばなりません。
寮というところは、あらゆる学部の学生が集まっているので、入寮するだけで幅広い人脈が広がること間違いなし！寮費は一万円弱（光熱費・水道代込み）とお安くなっております。ちなみに気になる築年数は、二十一年。そう、私と同級生です！では四月に会いましょう。
日就寮は太白区八木山緑町にある定員一〇三名、鉄筋四階建ての自治寮です。自治寮とは、簡単に言えば自分たちのことは自分たちで行う自主管理・自主運営の寮です。だから、管理人や門限は存在しません。寮生一人一人が寮の運営を担っているという自覚と責任を持ち、寮生活を送っています。
寮は経済的に苦しい学生の就学を保障する厚生施設なので、寮費は寄宿料・食費・光熱費・を含めて二万円弱です。設備には平日朝・晩に食事が出る食堂、毎日二〇時から二十五時まで入れる大浴場、洗濯場、各階ごとに補食場とトイレがあります。また、音楽スタジアム、麻雀部屋、図書室もあります。
寮室は全室二人部屋です。二人部屋と聞くと敬遠する方もいるかもしれませんが、二人部屋こそが日就寮の良いところなのです。同じ部屋で、同じ釜の飯を食えば、相手の良い所も悪い所も見えてきます。お互いのすべてを知ってこそ、腹を割って話し合える本当の友になれるのではないでしょうか。さらに日就寮では年二回部屋替えがあり、住めば住むほど一生の友が生まれます。
日就寮の良さはまだまだ伝えきれませんが、詳しくは試験当日に配布している入寮パンフをご覧ください。万一受け取れなかった方は〇二二‐二二九‐一八五八までご連絡を。早急に郵送いたします。
君はもう日就寮に入るしかない。
「喜んでー！」キミはこの明善寮に入った瞬間そう思うことだろう。だからー、明善は宗教とか思想とかやってないしね。親しみやすい寮だと思うよ。でも「酒の明善」と言われるくらいだから少々の覚悟は必要だ。それは君が潜在的に持つお笑い能力で、そして気合でカバーしてやれ！
明善寮はサークル制をとっています。いわゆる班行動みたいなもんだね。そのサークルを通して麻雀したり酒飲んだり…。寒い冬は鍋したりね。一人暮らしサミしいよ。帰ってきたら誰もいない部屋でタバコ吸ってビール飲んでおもしれえか？そんなとこ風邪でもひいたらヤバイっしょ？それに引きかえ明善は楽しいよ。誕生日はコンパ開いてもらえるし、失恋だとか挫折だとかしても、仲の良い寮生が集まって君をなぐさめてくれるよ。
まーぶっちゃけ、オレらアホだけど、そんな奴らでも単位は取ってるし、せっかくだから明善来いよ！自分の意外な一面見れて楽しいよ！オレらに飲ませろ！かかって来い！プ二プニモミモミコリコリしてやるんでよろしく
Ｐ・Ｓ 寝言言ってゴメンナサイ。
東北大学には、これらの寮の他に一、二年生向けの寮として有朋寮がありますが、現在大学側は有朋寮の入寮募集を行っていません。ここでは有朋寮を巡る動きについて簡単に説明します。
木造二階建てで築五十年を経過した有朋寮は、以前からその老朽化が指摘され、一九九〇年代から建て替えが検討されてきました。しかし、新寮の在り方や話し合いの方法を巡り、長い間大学当局と寮生側の折り合いがつかず、新寮建設が実現されてきませんでした。
そして二〇〇一年九月に東北大学評議会は、今年三月三十一日をもって有朋寮を廃寮にし、それに伴い新規の入寮募集を停止することを決定しました。これに対し、有朋寮を中心に日就寮や東北大学寮自治会連合、東北大学学生自治会などが反対活動を行っています。彼らは反対の理由として、廃寮化決定が当事者である有朋寮生を抜きにして行われたことや、代替施設が存在していないことなどを挙げています。
代替施設に関しては、大学側は昨年五月に新寮の具体的な計画案を発表しました。入寮定員は四百名を超え、女子学生や留学生も入寮できる予定です。しかし建設の具体的な時期については、未だに公表されておらず、新寮のないまま廃寮となることが確実となっています。
有朋寮生には今年三月末までの在寮が認められており、現在も十数名が有朋寮に住んでいます。有朋寮側は在寮期限の切れる四月以降も有朋寮に住み続け、廃寮化反対活動を行っていくとしています。
昨年四月には、理学部の一年生一名が有朋寮に入寮しており、今なお在寮し続けています。昨年九月に理学部教授会は、この学生に対し戒告処分を下しました。また二月に開催される東北大学定例評議会では停学処分も検討しています。さらに大学当局は、今後有朋寮に入寮する学生を「不法居住者」とみなし、学則違反を問うとしています。
寮を選ぶにあたり、大学当局や寮側の配布する資料などを参考にして、充分に考慮することをお勧めします。
（編集部）
