「オミテンの伝説:第2章」
(Original
Title:The Legend of Ometin-Chapter 2)
出典:SSfans.net
(http://www.ssfans.net/)
作者:Piggy
Ho Ho
訳者:alpha7
さくらは鼻歌を歌いながら、オミテンの道をスキップして歩いていた。
「ここに来たのも悪くない、って感じだね。」
「そうか。なんか、休みか何か取りに来た、って思ってるんだな。」
そして、小狼が更に言葉を続けた。
「でもな、少なくても、お前は休み中に怪我しても、自分を守れるけど、俺が
ここで怪我をしても、俺が自分を守れるかどうか、保証は無いんだぞ。」
その言葉を聞いて、さくらは罪悪感を感じた。
小狼はここにいたくない、と言う事は明白だった。
さくらは、小狼が公園で光の渦から自分を引っ張り出そうとした事を思い出し
ていた。
彼は無邪気な所があった。でも、彼はここに居て、自分の側にいる、そして、
共に旅しているのだ。こうなってしまった責任も感じていたし、自分のわがま
まである事も心得ていた。
しかし、さくらは小狼と一緒にいられる事を幸せに感じていた。
小狼は自ら進んで、ここに来た訳では無かった....無かったが、さくらにとっ
ては....小狼がここにいる、と言う事が嬉しかったのである。
「小狼君....」
「どうした?」
「ごめんね....」
「何故、謝るんだ?」
「だって....」
だが、彼女はそれ以上、言葉を続ける事が出来なかった。そう遠く無い所から
砂煙が上がっており、それに注意を向けたからだ。
砂煙の方向を見ると、走る鳥の上に男が乗っており、その男は冷たい感じで、
悪そうな感じだった。そして、鳥の方を見ると、チョコボの様に見えた。
彼らは、さくらの方に時速100m位で迫って来ていた。
「な....なぁに、あれ?」
さくらは尋ねた。
「チョコボ....だと、思う。」
「チョコボ?」
「お前、ファイナルファンタジーをやった事ないのか?チョコボの土牢とか、
チョコボの競争とかも?」
「ううん....でも、小狼君、見て!」
彼らの前方に17から19歳の女性がいた。彼女は砂煙を見ており、それを避けよ
うとしたが、行く手を岩に塞がれていたのだった。
「危ない!!!」
さくらと小狼は叫んだ。
小狼は持てる力を振り絞って、その女性に駆け寄り、寸での所で、彼女を道の
外に突き飛ばしたのだった。
「何処見てやがる!馬鹿野郎!」男は叫んだ。
<あの人、機嫌悪いのかな?>そう考え、さくらは小狼の女性の方に走って行っ
た。「大丈夫?」
「ああ....。」
女性は振り返って言った。
「あ....ありがとう。」
「問題無いようだな。」小狼は女性を助け上げた。
「あ....貴方たち、この辺で見かけない子供だけど、旅人なの?」
「子供」と言う言葉に、小狼はしかめ面を浮かべたが、その質問に答えた。
「ああ、そうだ。」
「この辺は、もうすぐ暗くなるわ。貴方たち、泊まる所を探すべきね。でもね
....」
女性はためらい、最後に、こう言ったのだった。
「ここは農村だから、この辺に泊まる所は無いわよ。」
「ええっ....」
女性はその言葉を聞いて言った。
「でも....貴方たちが良ければ、私の家に泊れるわ。」
その言葉を聞いたさくらは、明るい表情を浮かべて言った。
「本当?いいのかなぁ?」
「貴方たちがそうしたいのなら、私も嬉しいもの。だって、あの悪いヤツから
私の助けてくれたんだから。」
「さっきの男の人、知ってるの?」
「あの人、私の家の隣人なの。」
「ほえ?」
「あの人、1カ月前に引っ越してきたの。そしたら、農場の方で、誰も説明出
来ないおかしな事が起こってるのよ。農場のみんなは、あの人が根源だ、って
言ってるわ。」
<1カ月前....使者達が現れた時だな....>小狼はそう考えた。
「ああ、ごめんなさい。私、自己紹介がまだだったわね。私はアミ。チャン家
の娘よ。」
「私はさくら。始めまして。」
「俺は小狼。」
「いいわ。私の家は、ここからそんなに遠くないわ。ついて来て。」
〜〜〜〜〜
「おばあちゃん、ただいま!」
すると、ショートヘアで白髪の老女がドアから出てきたのだった。
彼女は耳と足に障害があった。
「おや、お友達を連れてきたのかい。」
彼女はアクセントを聴き取るのが、殆ど不可能な様だった。
「そうよ、おばあちゃん。クソッタレな隣人から私を助けてくれたの。」
「このお二人さんがウチの隣人なのかい?」
「違うわ、おばあちゃん!!助けてくれたの!!テリーから!!!知ってるで
しょ、私たちの隣人の?」
「テリーが私のウチの隣人だって事は分かってるわよ。」
アミは溜息をついた。祖母の聴力障害は日に日に悪くなる一方だったからだ。
「部屋を用意するわ。一寸の間だけ、そこでリラックスしてて、夕食が出来た
ら呼びに行くから。」
〜〜〜〜〜
さくらは、部屋のベッドに荷物を置き、小狼を見つめた。
彼は椅子でくつろいでおり、彼女は彼に話し掛けようとしたが、時間が瞬く間
に過ぎ去り、アミが夕食の用意が出来たと、彼らを呼びに来たのだった。
3人は食事中、最初、沈黙していたが小狼がそれを破った。
「あんたの隣人、ってのはどんなヤツなんだい?」
小狼は尋ねた。
アミは、その質問に声を荒げて答えた。
「誰?テリーの事?あの人は最悪の人ね!あの人が来て、すぐにこの村で問題
が起き始めたんだから。第一、あの人、豚見たいな人なのよ。農場にネズミを
持ち込んもんだから、それが私達が作物を食い荒らすのよ。それに、自分の納
屋の手入れが悪いから、ネズミがそこから増えてると思うの。でもね。彼の仕
業である、って言う証拠が無いのよ。私は彼が証拠を隠滅してる、と思うんだ
けど....村の人達の物も無くなってるの。私達が証拠さえ掴めれば....」
「悪いヤツ、って事か?」
と小狼が答える。
「シーーッ....小狼君。」
さくらは小狼の袖を引っ張って言った。
「小狼君、どうしてそんなにあの人の事、聴くの?」
「俺が思うに、この村には多少なりとも悪魔が居る、って事さ。」
「ほえ?テリーが?」
それを聴いた小狼はただ笑うだけだった。
〜〜〜〜〜
さくらは浴槽の中で一人言を言っていた。
「お風呂は気分が和らぐわ。明日は早く起きなくちゃいけないし、それと、
自分のベッドは無かったんだっけ....」
さくらはアクビをし、言った。
「問題ないよね。」
〜〜〜〜〜
さくらは風呂から出て、部屋に向かった。部屋では、小狼がベッドに腰を下ろ
していた。
「小狼君、お風呂入ったの?」
「ああ、入ったよ。」
さくらは小狼に近づき、優しい声で語りかけた。
「小狼君、ここに居たく無いんだよね?」
「何だ?どう言う意味だ?」
「その....私が言いたいのは、小狼君は自分の命を危険に晒したくないし、
ここの人も助けようとは思ってないんだよね?つまりは、ここに、小狼君は居
るべきじゃないって事なの。私がここに、小狼君を連れてきたから、私のせい
よね....」
「今日、謝りたかったのは、その事か?それなら、どうしてそんなに悲しんで
るんだ?」
さくらは何も答えなかった。
「さくら、俺を見ろ。」
さくらは小狼と向かい合った。一瞬ではあるが、彼らの目が合った。そして、
2人共、心臓の鼓動が早くなっていた。
「....さくら、俺がオミテンに居たくない、と言う事は事実だ。多分、俺はこ
こに居るべき人間じゃ無い。でもな、俺は、お前の事が心配で日本に戻って来
たんだ。それに、シシが言った事、覚えてるだろ?俺たちは伝説の英雄だって
言ってたんじゃないか、そうだろ?1人じゃない、2人でいるんだ。お前1人
じゃなくて、俺もここにいるって事、忘れるなよ。」
さくらは泣きそうになっていた。
「多分、もし....俺にも分からないけど....俺の替わりにあの人(雪兎)か誰
かが一緒に居た方がいいのかもしれないけどな....」
小狼は言葉を詰まらせた。
「ううん、そんな事言わないで。私、貴方と一緒に居られて嬉しいんだもん。
他の誰より....」
さくら自身、分かっていた事では有ったが、頬に涙がこぼれていたのだった。
「泣き虫、こっちに来いよ。」
「ありがと....」
さくらは小狼の胸に飛び込んだ。
「いいさ。」
〜〜〜〜〜
さくらが泣き止んだのは真夜中を過ぎた所だった。しかし、そんな事より、彼
ら2人には別の問題が立ち塞がっていた。
それは、2人居るのに、ベッドは1つしか無い、と言う事だった。
<どうして、こんな事、もっと早く考えとか無かったのかな?>
小狼はそう考えたのだった。
「私達、ベッドを分け合う事出来るから....」さくらはそう言った。
2人はお互いに見つめあった。
確かにそれは可能だろうが、それは2人共、夜が明けるまで、起きていなけれ
ばならない事を意味していたのだ。
「いいよ。俺は床で寝るから。」
小狼は答えた。
「でも、床、固いよ。寝心地悪いかも。」
「大丈夫だ。俺、夏の間、たまに床で寝てるから。」
「いいの....?」
だが、小狼の方はさっさと床に寝る準備をしていたのだった。
「ごめんね....」さくらは言った。
「お前が気に病む必要はないよ。」
「何で?」
小狼はロウソクを吹き消した。
「おやすみ。」
「....おやすみ....」
さくらは少々赤面しながらも、眠りに落ちていったのだった。
〜〜〜〜〜
「最後まで闘え、共に倒せ....」
「なぁに....誰、貴方?」
さくらは眠りから覚めた。日光が窓から降り注いでおり、鳥達がさえずってい
た。彼女は起き上がり、ベッドから出た....
「うあああああああぁ!」
さくらは床で寝ていた小狼の上に乗っていたのである。
「ああっ!ごめんなさい、小狼君!!!そこに居る事、忘れてたわ!!」
「な....なんでもいいから、まずは、そこをどいてくれないか。」
苦痛に満ちた声で小狼は言った。
「おっと!」
さくらは、飛び上がって彼の上からどいた。
「あああ....」
「大丈夫?」
〜〜〜〜〜
2人は、小狼の背中につける薬は見つけようと居間に降りた。そして、アミの
祖母に出会ったのだった。
「すみません。ウーン、背中の痛みにつける薬、無いかな?」
小狼は痛みの為、ねだる様な口調で言った。
「あんた達、戻りたいのかい?」
「そうか、耳が悪いんだっけ....お孫さん!!何処にいます??」
「ああ、アミの事かい?馬小屋で仕事するんで、出かけたよ。」
「どうも!!」
〜〜〜〜〜
2人は馬小屋の中に入った。
そこで2人が聞いたのは、鳥の悲鳴....と言うか、一種の騒音だった。
「アミ、何してるのかな?」
さくらは独り言を言った。そして、騒音の方へ歩いて行ったが、彼女は速く歩
く事が出来なかった。と言うのも、小狼につかまっていたからだ。
アミは見つからなかった。だが、鳥の悲鳴は聞こえていた....テリーの仕業?
「クソ鳥!上手く走れねぇのか!」
テリーは布を手にし、それ振り上げていた。そして、チョコボを布で再び....
引っ叩いていたのである。
「止めて!」
さくらは小狼から離れ、テリーの後ろに走り寄った。だが、彼女は彼に対抗出
来る力が有るとは思われなかった。
小狼が、痛む背中を押して前に出て、テリーの布を引っ張った。
「叩くのは止めろ。こんなのは、鳥を扱う方法としては最悪だ。」
「大きなお世話だ、馬鹿野郎。これは俺の鳥だ。俺が何をしようが構わないだ
ろう。」
「子供達!!!」
2人はその声の方向に振り返った。アミが馬小屋の戸口に立っていた。
小狼は驚いた。しかし、何よりも驚いたのは自分達を子供達と呼んだ事だった。
「子供達、ここはテリーの馬小屋よ!!」
さくらと小狼は冷や汗を流した。そして、恥ずかしさも感じていた。
「テ....テリーの?」
アミは2人の腕を掴んだ。
「ごめんなさい!」
頭を下げて、謝ると、一目散に走って馬小屋を出たのだった。
〜〜〜〜〜
「放せよ!」小狼が叫んだ。
アミは自分達が安全だと思える場所に来たと思われた頃、2人を放した。
「貴方たち、とっても危なかったのよ。あの人、冗談が通じない無いし、虫み
たいに、捻りつぶす事だって出来るんだから。」
「あいつにそんな事が出来るのか?」
「心得ておいた方が身の為よ。私、何時も貴方達を助けられるとは限らないん
だから。」
「うん、ありがと。アミ」
さくらはアミに感謝したのだった。
「威張るなよ、どうして俺達の事、子供って呼んだんだ?」
「あっ!それより小狼君、背中の方はもういいの?」
小狼は背中を伸ばして、振り返り、2〜3歩ほど歩いて言った。
「あたたた....もう大丈夫だと思っていたんだけどな....」
〜〜〜〜〜
さくらと小狼は寝室に戻った。
「オッケー、あれが、あいつの鳥だってことだ。でも、罪も無い鳥をあんな風
に扱うなんて、俺は今だ気に入らないな。」
「例えそうでも、私達に出来る事なんて何も無いよ。」
「分かってるさ。でもな....さっき、チョコボが俺を見つめた時....とっても
悲しそうだったからな。」
小狼はチョコボの悲しい顔を忘れる事が出来なかった。
<あいつが地獄の使者なら、問題は簡単だな>そう小狼は考え、行動を起こし
た。「行くぞ。」
「何処に?」
「悪魔の馬小屋。」
「でも、小狼君....」
「お前の言いたい事は分かっているさ。助けに行くんだ。2人で行こう。」
「違うの、小狼君!ちょうど....アミが朝ご飯、作ってるって言ってたの....
私、お腹減ってるし....」
「ああああ.......」
〜〜〜〜〜
朝食を取ると、2人はテリーの馬小屋に、こそこそと忍び込んだ。
すると、2人は干し草の上に横たわったチョコボを見つけた。チョコボは怪我
をしている様だった。
「ああ、酷い....」
「テリーはどこだ?」
「あの人にどうしてもらいたいの?」
「テリーが地獄の使者であるか、ないかの確認に為に、俺たちはここに居るん
だぞ。」
「私、チョコボを助ける為に、ここに来たと思っていたんだけど。」
「まあ、それもあるがな....」
「どうして、あの人が使者だって分かったの?」
「そうだ、と思ったからさ。」
「でも、どうやって確認するの?」
「シシが言ってたろ。もし、使者なら悪魔の形の刺青があるってな、そして、
それが弱点だって事もな。」
「子供達、すまないな。コソコソしているのは終わりだぞ。」
2人はその言葉に驚いた。振り向くと、テリーが2人の背後に立っていたのだ
った。
「俺が地獄の使者だ、と言う事をお前達が知っていたとはな。それに、俺たち
の弱点も知っている様だな。どうやら、お前達を殺すしか、選択の余地は無い
様だな。」
話をしている間、彼の目はギラギラと光っていた。
暫くすると、彼の手から赤くなり、間も無く火が吹き出した。
「死んでもらおう!」
彼は火の玉を2人の方向に放った。
小狼は剣を取り出し、自分とさくら、そして、チョコボの周りに結界を張った
のだった。
さくらがチョコボを庇おうとしている間、テリーと小狼は馬小屋の中で闘って
いた。小狼は火を避けながら、テリー(それが彼の本当の名前であれば、の話
であるが)を倒そうとしていたが、剣で彼の体を傷つけても、たちどころに傷
は治ってしまうのだった。
「刺青は何処だ?」
それを聞いたチョコボが干し草の上から飛び上がった。
「チョッキ!」さくらが叫んだ。(「チョッキ」とは、さくらがチョコボに付
けた名前だ、と思われるが。)
チョコボは、炎を避けながら、テリーの前に走り出て、彼の上着を引っ剥がし
たのだった。
すると、右肩に赤く、親指の大きさ位の刺青があった。小狼はすかさず、それ
を剣で突き刺した。
テリーは悲鳴を上げ、その体は煙となって消えていった。そして、その魂が体
から抜け、宙に浮いていた。
「さくら、クリスタルを!」
「私....私、持ってない....」
「何だって!!!!!!?????」
「荷物の中にあるの!荷物は部屋にあるの!!!」
「ちっ!!!」
チョコボは再び飛び上がった。チョコボはさくらと小狼を拾い上げ、自分の背
中に乗せた。そして、一目散にアミの家に走りだしたのである。
「うおおおおお!」さくらは自分の前に座っている小狼を押える事しか出来な
かった。
〜〜〜〜〜
チョコボはアミの家に走って入って行った。そして、部屋のドアをあけ、荷物
を拾い上げた。そして、チョコボは窓から飛び出し、馬小屋の方に走って行っ
たのだった。
悪魔の魂はなお、宙に浮いていたが、消えかかっていたのだ。
さくらはクリスタルを取り出した。だが....。
「私、何をすればいいの?」
「分からない!」小狼は叫んだ。
2人は、ただ目を合わせる事しか出来なかった。
そして、2人が離れると、魂はクリスタルの中に吸い込まれていった。
「ハァ、覚えとかないと、いけないわね....」
さくらは冷や汗を流したのだった。
〜〜〜〜〜
「貴方達2人には本当に感謝するわ。悪魔から私達の村を救ってくれたんです
もの。長くは居られないの....?」アミは分かれを言う様に尋ねた。
「ええ....私達、もう行かなきゃならないの。」さくらは笑って言った。
「そうなの....私、旅の食料を用意しておいたの。それに、心配しないで。私
達、貴方達が伝説の英雄って事、誰にも言わないから。ね、おばあちゃん?」
アミが言った。
「何、ご飯かい?まだ、夕食の料理してたのかい?」
「おばあちゃん....」
「さて、そろそろ行かないとな。」
小狼が言った。
「ええ、じゃあね、子供達!」
「最後に1つ....子供達、って呼ぶのは止めてくれよ。」
〜〜〜〜〜
2人は1〜2マイル歩いた所で、小狼がさくらに尋ねた。
「どうしてチョコボ、俺たちの後について来るんだ?」
「可愛いくない?」
「俺たち、養っていけないぜ!」
「小狼君....チョコボが使者の魂を捕まえるのを助けてくれたんだよ。あれに
乗って旅も出来るんだよ。」
「でもな....」小狼は言葉を止めた。そして、さくらの子犬の様な顔を見つめ、
考えた。<俺が何か言おうとすると、どうしてこうなるんだろうな?>
「いいよ、チョコボと一緒に行こう。」
だが、小狼は、その後再び考えた。
<少なくても、移動手段は手に入れた、って事は良い事になるんだよな。>
「フィィィィィィ!」
2人はチョコボに飛び乗った。
チョコボは新たな2人の主を得て、とても幸せそうだった。
それから、あても無く、彼らは次の街へと向かうのだった。
(つづく)
Created by alpha7
at 16 April,2002
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