心の闇
人は多面性を持っている
笑っていても腹の底では怒りに震えていたり些細な何かに怯えている
複雑な作りを持つ精神はアンバランスなその表出とは異なり奥深いダークな色を落とす
ふとした瞬間に表出されるそれはコンプレックスと相通じていて
体が弱っているらしきときに
人との対話に残像を残すときに
目にした文字に
思い出す景色に情景に
もがいたあの瞬間に形を変えてやってくる
闇は心を弱くする
完璧なまでに何かを求めると容赦なく攻めてくる
自問自答しても答えはない。誰の声も聞こえない。感情も届かない
・・・・何故お前は生きている?
・・・・何故呼吸をしている?
・・・・何を見ている?
・・・・もう心は死んでいるんじゃないのか?
腐った肉体に怯えて現実との狭間でそれは揺れている
にじみ出た腐敗した液体に臭気すら漂わせて
こっちへおいで
それは愛する人の言葉じゃない
闇が私を呼んでいる
静かにそして確かにその声は聞こえる
それが死なのか
それが夢なのか
それが幻聴なのか
誰にもわからない
暗い
ここは暗い・・・
この苦しみから解放される確かな場所?
痛みも寂しさもそして失った時間も肉体も
すべて昇華される心の闇。禁断のエルドラド?
体温も触覚も
そして愛する人の声も指も届かない
いつしか引きずり込まれる・・・私の中の闇
現世に取り残された肉塊だけが
灰になる
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裏話いろいろ(#/。\#)
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