親子のコミュニケーション講座〔2〕:
よい友達をつくろう英語が思うように出来ない子供にとって、よい友達をつくることは緊張感や孤独感を減らし、現地校の生活をより楽しく意義のあるものにします。いくつか注意点をあげておきましたので、友達づくりに躊躇していたり、なかなか思うように友達が出来ない子供にアドバイスをしてあげましょう。
06/02
- 自己紹介の仕方を教えましょう。例えば、にっこりして“Hello/Hi!”(簡単なあいさつ)⇒“I'm/My name is ○○.”(自分の名前を言う)⇒“What's your name?”(相手の名前を聞く)⇒場合によっては握手をして、“It's nice to meet you.”(簡単なコメント)という流れを家で練習してみましょう。これができるようになったら、自分の知り合いを他の人に紹介する練習もしてみましょう。それから、相手の名前を聞いたら、別れる時などに“Bye, Kevin!”などと名前を入れるようにすると印象がよくなります。
- “Thank you.”“Please.”“Excuse me.”は相手を尊重する基本的な言葉であることを教えましょう。それから、話をしている時はできるだけ相手の目を見るように注意しましょう。アメリカ人が相手だと、視線を合わせないと、その人を避けようとしていると誤解をされることがあります。
- 普段から意図的でなくても間違えて相手を傷つけてしまった場合は、“I'm sorry.”(おうちでは「ごめんなさい。」)が言えるようにしましょう。タイミングよくこの一言が言えるかどうかで、随分友達関係が変わってきます。
- サンキューカードを書く習慣をつけましょう。
例文:
Dear Alissa,Thank you for the T-shirt you gave me for my birthday.
I really like it!Your friend,
Ayako
- 他の人達とものを共有することを覚えさせましょう。普段から家庭でおもちゃやおやつを分け合う習慣をつけ、家のお手伝いを通して、誰かと一緒に何かをすることとそれに対する責任感を養うとよいと思います。
- 自分と違う人達を受け入れることを教えましょう。『偏見』という言葉とその意味を教え、偏見はその人のことをよく知らないことと‘自分の’相手に対する尊重が欠けていることから起こることを説明しましょう。
- 友達を家に呼びましょう。友達を呼ぶ時は同じ友達ばかりでなく、時々、新しい友達も連れてくるように子供に言ってみましょう。声を掛けられるのを待ってばかりいるのではなく、自分から進んで声を掛けていくのは、今後どんな環境に置かれても人間関係を築くのに大切になってきます。それから、いつも自分だけが心地よく過ごすのを避けるためにも、友達とは片方の家ばかりでなく、お互いの家を行き来させるようにしましょう。いろんな家庭にお邪魔して、社会的なスキルを養うことも大切です。だた、もし子供が行くのを嫌がったら、無理矢理行かせるのではなく、なぜ嫌なのか、どんなことが子供を不安に感じさせたり、自分が歓迎されていないと思わせるのかを理解するようにしましょう。
- 招待していない子供の前で放課後遊ぶ話やパーティの話をしたり、学校で招待状を渡したりしないように注意しておきましょう。招待されないことで深く傷ついてしまう子供もいます。家に呼ぶ時には電話で、パーティの招待状は郵便や友達の家に直接持って行くようにしましょう。
- 学校でもし子供同士の問題が起こった場合、自分の子供の言い分はその事件の一面に過ぎないことを念頭に置きながら話を聞きましょう。問題の全体を知るには先生や、必要であれば、相手の子供の親の話を聞くことが必要です。そして、子供を批判したり責めることなく、先生と話して問題の核心を探ろうとする姿勢を子供に見せることが大事です。
- 他の子供にやめてほしいことが伝わらない場合は、相手に自分の感情を伝えるように教えましょう。例えば、“I don't like it when you make fun of me.”“I get mad when you take my pencils without asking me. Please ask me first.”こういう言い回しをすると相手を責めることなく自分の感情がはっきりと伝わります。(詳しくはコミュニケーション講座〔3〕をどうぞ。)
- 子供が傷ついたり怒っている時は、友達に対してきつい言葉を使って非難することがあります。ただそういう言葉を使って感情を発散したいだけのこともあるので、子供が文句を言っていても、全てをそのまま言葉通りには捉えないで聞きましょう。しかし、もし似たような感情的な反応が繰り返し起こるようであれば、問題を深く掘り下げて話を聞かなければならないというサインです。