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ゲームのはじまり

137名前:どんどん本筋から離れていく・・・Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 01:31
>>84
自分を取り囲むかつての商売ガタキの姿を見てもラニは誰なのか思い出せなかった。
徐々に己自身がいかなる存在であるかすら忘れつつある彼女が
彼らの記憶を欠落させているのも無理はなかったのである。
そのうえ先ほどまで浸っていた空想の物語から抜け出せずにいる彼女は言い放った。
ラニ「下が・・りなさい・・・あた・・しは・・・トレノ一の貴族・・の娘・・・よ」
この台詞を聞き、ゴロツキ共は目を丸くした。
思わぬラニの態度にあっけにとられた彼らはお互いに顔を見合わせていたが
やがてゲラゲラと笑い出した。
ゴロツキ「こりゃあ傑作だ!お前が貴族の娘かよ!?」
ゴロツキ「お前、自分の姿見たことあるのか?
     乞食どころか化け物同然のてめえからそんな台詞が聞けるとはな」
リーダー格の男も同じように笑っていたが、やがて仲間を制止すると自分の頬の傷を指し示して凄んだ。
リーダー「お前の頭が完全に腐っちまったんでないなら聞け!
     この傷は昔お前に付けられた傷だ。あんときはえらい目にあわしてくれたよな?
     そのお礼はたっぷり利子をつけてさせてもらうぜ」
そしてリーダーが懐から抜いた剣に眼を映したラニは恐怖に体を硬直させた。
ラニ「シ・・・シル・・・ヴァー・・・・」
リーダー「んん?馬鹿になっちまっても武器に対する記憶は残ってるようだな。
     そうだよ、こりゃ上等の銀製の武器、アンデッドキラーだ。
     これで斬られるとテメエラみたいな生きる屍は焼けただれるんだよなあ。
     その苦痛は・・・俺達まともな人間にはわかるはずもねえけどよー」
ラニは必死に身を起こし、立ち上がると路地裏からスラムの狭い通路に逃げ込んだ。
言うことをきかぬ体を引きずり、息を切らせながら逃げようとするラニ。
そのうしろでゴロツキの大きな笑い声が聞こえた。
「必死に逃げろよ、ラニ!!今からお前を狩るゲームを始めるっ!!
 今度はお前が狩られる番ってわけだあ!
 言い忘れたが、シルヴァーを持ってるのは俺だけじゃねぇからせいぜい気をつけな!!」




















驚愕の光景

143名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 01:49
「さあ!!道を開けられよ!!」自らを囲むもの達に高らかに見栄を切るベアトリクス。
その凄まじいばかりの迫力は、正にあの「百人斬りのベアトリクス」。
兵達は完全に彼女1人に圧倒され、徐々に包囲をより遠巻きにしてゆく。
ベアトリクスが一歩進めば兵達は二歩退がり、二歩進めば三歩退がり。
完全に1人とその他大勢の「格」の違いは明らかであった。   その時!!
「もう良いアルお前達!!」  突如その場に響き渡る声。・・その声は紛れもなく彼等の上官クイナの声。
ベアトリクス「(・・・!クイナッ!!)」  兵達はその後のクイナのとっとと持ち場に戻れアルの声と共に
一斉にベアトリクスの囲みを解きそれぞれの持ち場へと散って行った。 そして・・
クイナ「・・ベアトリクス・・よく来たアルな。まさかお前の方から出向いてきてくれるとは・・さあ中に来いアル!」
無人の野となったエントランスにベアトリクスは歩を進める。

ベアトリクスは城内に入り驚愕した!壁、柱、そこかしこは血で赤く染められ、捕虜にされたらしいブルメシアの民が
見るも無残な死体となって、ホールといわず廊下といわず大量に打ち捨てられていた!
その中には兵達のみならず、女、子供の姿も少なくはない。
ベアトリクス「!!・・なっ、なんと言う事だ!いくら・・いくら攻め取った国であるとはいえ・・こんな・・
こんな・・こんな事許されるハズがないっ!クイナッ・・クイナの仕業なのか・・?・・こんな・・
・・・ひどい・・・ひどい・・ひどすぎるっ!!!」
そのあまりの惨状を見、全身総毛立つベアトリクス。  そこへ・・
クイナ「・・・何をしている・・こっちアル。」  クイナの声が誘う。その声に誘われるまま
ベアトリクスは指定された扉へと向かう。――――――――

そこは城内の屋外庭園であった。しかしここにも大量のブルメシア民の死体が転がっている。
庭園の美しさの面影など皆無に消え去り血の匂いと妖気に満ちた空間に様変わりしている。
そして・・・・その庭園の中央の噴水の前に・・・・クイナがいた!!
噴水脇に飾られている竜の銅像に血まみれのブルメシア民が縛り付けられている。
その中央に立つクイナの姿は・・まさに悪鬼そのものであった。






















屋外庭園

151名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 02:15
ブルメシア城屋外庭園―――――― 久方ぶりにベアトリクス、クイナの両者が対峙する。
ベアトリクス「・・・なんという・・ひどい事を。敗戦した国であるからとはいえこの様な事、許されるはずがない!」
クイナに言い放つや否や、即座にベアトリクスは噴水脇に飾られた竜の銅像へと飛びかかる。
それに縛られていた虫の息の血まみれのブルメシア民の縄目を解く。 どさッ!!
ブルメシア民がベアトリクスの胸中に倒れこむ。ベアトリクスはクイナの存在をまるで無視するかのように
縛られていたブルメシア民に話しかける。それをじっとクイナは見ているが別段動く様子はない。
ベアトリクス「・・しっかり!もし!大丈夫!?」ベアトリクスは必死に気つけを行う。
ブルメシア民「・・・・あぁぁぁぁ・・ふら・・っとれ・いさま?・ふ・らいや・さま?」
既に目が見えないのか、助けられた自身を確認すると彼は自分の最も信じているものの名をくちにした。
ベアトリクス「・・・違う・・私は・・はっ!」ベアトリクスの胸中にガックリと落ちる。
なんとか死んではいないであろうが・・あまりの安堵感に気絶したらしい。
気絶したあわれな血まみれのブルメシア捕虜をそっと脇へと寝かせてやる。
そしてゆっくりとその状況をただ見ていたクイナに、ベアトリクスが振りかえり
・・そして立ちあがる。
 













二人の気持ち

163名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 02:35
>>61

ビビjr6号「え?」
ベアトリクス「地図にその名を載せることさえない小さな村の教会。
       物心ついたときから、そこが私の家だった」
そう…自分は捨てられたのだ。それが自分の持つ特別な力ゆえになのか、それとも
何か別の事情があったのかは知らないが。
ベアトリクス「親のいなかった私はよく苛められた」
呟き、今は景色を見ることもなくなってしまった瞳に、眼帯の上から触れる。
時に石すら投げれられた。当たり所が悪かったのだ。
ベアトリクス「私は…強くなりたかった。誰にも頼らず、一人で生きていける程に
       強くなりたかった」
そして14歳の夜。村に一軒の武器屋から長剣を盗み出し、アレクサンドリアへと
走った。
ベアトリクス「軍隊に入った私はただ毎日、それこそ気が狂ったかの様に剣を
       振り続けた。剣を振っている間は…何も考えずにすんだから」
口元を歪め自嘲気味の笑みを浮かべるベアトリクス。
ベアトリクス「気がつけば…将軍の地位を手に入れ、号令一つで国さえ滅ぼせる
       そんな立場にいた…」
だが…胸にぽっかりと開いた穴だけはどうしても埋めることができなかった。
地面に這いつくばり「自分がもっと強ければ」と小さな拳を握ったあの日。
親なし、となじられ「自分にもっと力があれば」と歯を食いしばったあの日。
強くなれば自分には何だってできると信じていた。
だが…
ベアトリクス「やはりダメだな私は」
うつむけていた顔を上げ、後ろの壁にコツンと打ちつける。
ベアトリクス「結局何もできなかった…」
死に物狂いで手に入れた強さも、ガーネットの前では全くの無力だった。
ベアトリクス「私は…役立たずだ」
ビビjr6号「違うよっ! そんなの絶対に違うよっ!」
突然背後の壁を力強く叩かれ、驚いたベアトリクスは慌てて振り向く。
ビビjr6号「お姉ちゃんはぼくのお兄ちゃんを助けてくれた! ぼくを助けて
       くれた! 全然役立たずなんかじゃないよ!」
ベアトリクス「……」
ビビjr6号「それにお姉ちゃんは一人だって言ったけど、スタイナーのおじちゃん
       だっているじゃないか! トットおじいちゃんだっているじゃないか!
       それに…それに…」
ベアトリクス「……」
ビビjr6号「ぼくだって…」
壁越しに聞こえてきた、なぜか緊張に震える幼い声。
ビビjr6号「ぼく…お姉ちゃんのこと好きだよ」
壁越しの突然の告白。恐らく小さな勇気を精一杯振り絞ったのだろう。
ビビの息子の言葉にベアトリクスは頬を緩めた。まさか人妻である自分に想いを寄せて
くれている者がいようとは。
ベアトリクス「ありがとう。その気持ち大切に胸にしまっておく」
その気持ちの分だけ、心の穴が埋まったような気がした…。






















モグネット本部の出迎え

169名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 02:55
朝日の中インビンシブル2はモグネット本部に到着した。

壁にもたれ掛かりながらもいつの間にかサラマンダーは熟睡していた。
「いつまでもたらたら寝てんじゃねぇサラマンダー、着いたぞ起きろ!」
サラマンダーの事情を知っている筈のギルガメッシュであるが忌憚無く一括しさっさと船を降りていった。
「ん、む」
少し睡眠を取ったおかげで体も復調して来た、回復具合を確かめるがごとく拳を握り込む。
「いける…か?」
幾分か回復した体力に依頼をやり遂げる希望を見たサラマンダーは久々に笑みをこぼした。
「さぁ俺達も行こう、サラマンダー」
スティルツキンの誘いにうなずきサラマンダーはインビンシブル2を後にした。
「おかえりクポ〜、スティルツキン」
モグネット本部に入るやいなやたくさんのモーグリ達がスティルツキンの元に集まって来た。
われもわれもとスティルツキンと話したがるモーグリ達、その和気合合とした雰囲気に多少当てられたサラマンダーはスティルツキンに早く説明する事を求めた。
「ああ、すまんすまん、モッキ早速だが事情をサラマンダーに教えてやってくれ」
たくさんのモーグリの中からスティルツキンの言葉に反応した一匹のモーグリが前へと歩み出た。
「クポ〜、まかせるクポ、僕はイーファの樹にいたモーグリクポ」
「あの日上の方がなんか騒がしいと思ってたらイーファの樹の上に有った変な玉が突然大爆発したクポ」
「僕はびっくりして大急ぎでイーファの樹から逃げ出そうとしたクポ、でも上からいろんな物が落ちて来たから恐くなって枝の影に避難したクポ」
「辺りが静まってから枝の影から出て来たらリヴァイアサンの像に大きくて綺麗な剣が刺さっていたクポよ」
息せき切って説明をつづけるモッキ、そのモッキの言葉をサラマンダーの言葉がさえぎる。
「つまりその剣がエクス2だと?」
「まぁ決まった訳じゃ無いがな」
いつの間にか部屋の片隅にいたギルガメッシュが答えた。
「ならさっさと取りに行けばいい何の問題も…」
「そうでもない」
今度はスティルツキンの言葉が割り込む。

























ベアトリクスの問い

172名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 03:00
対峙するベアトリクス、クイナ。
ベアトリクス「・・・・・・・・非道ッ!・・・」心の底からの本心をクイナに叩きつける。
クイナ「んん〜〜〜〜〜??何アルか?今は無職のお前にはその様な事口出しする必要ないアル。」
からかいを含む甲高い声でベアトリクスに返す。
クイナ「どうしてもほざきたいというならば、今は上官であるワタシに先ずは敬語からアル。これ常識」
クイナのふざけきった駄弁を無視し、ベアトリクスは更に問いを続ける。
ベアトリクス「・・・・お前に聞く。先ず・・この私をつけねらう目的は何だ?・・この私に隠されているという力の事か?」
クイナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベアトリクス「私には一体何が隠されている!?クイナ!答えよ!!」
クイナ「・・・・・・・・・うっさいアル!!!」突如クイナが声を荒げる。
クイナ「お前にそんなもん知る必要ないアル!お前はとっととワタシに連れられて
アレクサンドリアに戻ればいいだけアル!さあ剣を捨てて後ろを振り向くヨロシ!!!」クイナの怒号を更に無視し、
ベアトリクス「・・ならば質問を変える。・・あの世界から霧の晴れた日・・お前は一体何を見た?」
急にクイナの表情が変わる。
クイナ「・・・・・何故お前が・・その事知っているアル?」
ベアトリクス「・・その事が・・現在の・・現在の世界の惨状を引き起こした引き金か!?お前も・・そしてガーネット様もッ!」
クイナ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベアトリクス「・・・答えられる・・のに答えぬと言うのであれば・・」
クイナ「・・・・・どうするつもりアル?」  すらりと剣を抜き放ち刃をクイナの方へと向けるベアトリクス。
ベアトリクス「・・・・力ずくでも答えてもらうまでッ!!!」髪を掻き上げ戦闘の構えを取る!!
構えるベアトリクスを見、ニヤリと笑みをうかべ自身の獲物であるビストロフォークを持ち替えるクイナ。
クイナ「・・面白いアル。ガーネット様お前生かして連れてこい言った。でも五体満足で・・とは聞いてないアル。
お前が抵抗するのであれば・・・・・・・・その両腕両足引き千切ってアレクサンドリアへ持ち帰るとするアル!」

かつては訪れし者達に、癒しと、安らぎを与えるはずであった屋外庭園は、今、血と暴虐に染め上げられている。
変わり果てしその庭園にて、ベアトリクス、そしてクイナ。
初めての両者の戦いの火蓋が、切って落とされようとしていた。
 











ベアトリクス VS クイナ

176名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 04:12
クイナ「(・・・・この女はGトランス使えないハズアル・・。このワタシもあまりあの力使う
よくないね・・。ここは・・まともにぶつかってゆく最上。)」
じりじりと間合いを取る両者。両者とも武術に秀でた者同士、うかつな動きは禁物である。
両者とも得物を利き手上段に構え、相手の隙を伺う。  ふいにクイナが噴水に隠れるかの様に
じわじわと移動する。ベアトリクスは急にクイナが噴水の方角へ移動するのに、
少々疑念を感じたが、間合いを離されないよう同じくクイナの進む方向へと移動する。
両者噴水をはさんだ状態で向かい合う事となる。   瞬間!!!
バシュウウウウウウウ―――ッッ!!!!突如噴水の水が弾けとびベアトリクスはそれをまともに浴びる!
ベアトリクス「(!!!!!!!ッしまったッ!!)」
先に仕掛けたのはクイナであった。自身の青魔法ツイスターを利用し
その風圧によって噴水の水を含んだ竜巻を作りだしベアトリクスに叩きこんだのだ。
顔面に不意に水を含む凄まじい風圧を受ければ眼に水が入る、見事な目潰し攻撃となる。
瞬間的な目潰しとはいえ視界を一瞬でも奪われる事は、剣を振るう彼女にとって命取りとなる!
ベアトリクス「!!!ウウウウッ!!くそぉッ!!(まずい見えないッ!)」
眼に水が入りそれを気にするベアトリクス。その隙を当然クイナは見逃さない。
高だかと舞い上がりビストロフォークを振りかざしベアトリクスの頚動脈めがけて突きおろす!
ザシュウ!!鮮血が飛ぶ!本能的な戦闘感でクイナの殺気を読んだベアトリクスが刃をかわす。
なんとか左腕を掠るだけで済む。この一撃に気をよくしたのかクイナは
一気に畳み掛ける様に打ち込んでくる。まだ視界がよく戻らないベアトリクスも
なんとかその攻撃を凌ぐ。キン!キィン!!キン!!凄まじい剣戟!
鍔迫り合いを行っているうちにベアトリクスの視界もだんだん回復してきた。
しかも今は彼女が最も得意とする剣戟による肉弾戦。瞬時!ベアトリクスの頭に
一計がうかぶ。今さっき、傷つけられて掠ったとはいえざっくりと切れ鮮血がほとばしる左腕。
一瞬剣戟の際、クイナの顔面が隙が出来る!その瞬間!!
ベアトリクス「!・・・お返しだッ!!!」鮮血のほとばしる左腕をブンと振りかざす!
飛び散る鮮血。計ったかの様にそれはクイナの両眼を捕らえる!!
水による目潰しに対する自らの鮮血での目潰し!!
両目を抑え悶え苦しむクイナ!その隙を見逃すベアトリクスではなかった!!
ベアトリクス「ハアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」
咆哮を上げ、未だ苦しむクイナに打ちかかる!!!!! 





















三人目の同調者

177名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 04:13
エーコ(…ナタリーよ)
ナタリーの頭の中でエーコの声が聞こえる。
テレパシーだ。
ナタリー(エーコ様。何の御用でしょう)
エーコ(ステラツィオを持ってリンドブルムへ戻ってくるのだ。スコーピオの同調者が見つかった)
ナタリー(ハッ! 直ちに戻ります)
エーコのテレバシーを受け取ったナタリーとワイマールは、リンドブルム城大公の間へと転移する。
大公の間にはエーコがただ一人座っているだけだった。
ナタリー「エーコ様。同調者と言うのは…」
エーコ「間もなく来る」
すると五分くらい経っただろうか。一人の風采の上がらぬ男が現れた。
手には、何故かとんかちが握られている。
エーコ「二分と八秒遅刻だな。シナよ」
シナ「すまないずら。遅れてしまったずらよ」
ナタリー「この方が、ゾディアックブレイブのメンバーですか?」
シナ「ゾディアックブレイブ? それは何ずら?」
エーコ「シナを呼んだのは、バクーに頼んである情報交錯の件ではない。
    私はゾディアックブレイブを再結成しようと思ってな。それでお主にもそのメンバーになって欲しいのだよ」
シナ「そんな大事な役目が、おいら勤まるか心配ずら」
エーコ「大丈夫だ。お前なら務めを果たせよう。ナタリーよ、シナにスコーピオを渡せ」
ナタリーはエーコにそう言われると、同調者を感じて輝いているスコーピオをシナに手渡す。
すると、スコーピオから光が噴き出し、その光がシナの身体に取りこまれていく。
やがて、光が収まりシナがエーコの方を見る。
シナ「クックック。素晴らしい! なんて素晴らしい力だ! これが魔界の力なのか!」
ステラツィオの影響で口調が変わってしまったシナは、興奮気味にそう言った。




















聖剣技炸裂!!

182名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 04:54
ズバァッ!!!エクスカリバーの剣先が閃き、クイナの頭上へと襲いかかる!
とっさにそれを避ける為後ろに身体ごとぶっ飛ぶクイナ。しかし今の一撃は
完全にかわす事は出来なかった。ボンッ!!!!!クイナは顔をかばっていた方の
左腕を見事に斬り落されてしまった!吹っ飛ぶクイナの左腕!!
クイナ「・・うぎゃあああああああああああああああああッッ!!」
寸時遅れ、自分の体の一部が吹っ飛んだ痛みと驚きに喚き叫ぶクイナ。
更に間髪入れず、第二撃を打ち込んでくるベアトリクス!対しやけっぱちの
様相で得物のフォークをベアトリクスに投げつけ、第二撃を何とかかわす。
憤怒の表情で振り返り青魔法を唱える為残る右手に魔力を溜め始めるクイナ。
そこに出来る魔法使い一瞬の詠唱の隙!これこそベアトリクスが最も待ち望んでいたものであった!
ベアトリクス「剣士の私にこそ、その隙はまさしく最大の好機!!」
呪文詠唱中のクイナより断然速く!ベアトリクスはエクスカリバーを振りかざし
最大の剣技を繰り出す!エクスカリバーにまばゆい輝きが灯る!!
ベアトリクス「クラァ――イムゥ――ハザァァ――――ドッッ!!!!」
刃より出づる黄金の波動!!それを伴った剣戟がクイナにまともに襲いかかった!!
ズガガガガガガァァァァァァァ―――――ンンンンッッ!!!
波動を伴った剣の爆発を浴び、クイナは凄まじい勢いでぶっ飛ばされる!!
庭園に飾られてあった石像の一つに頭から突っ込む!!!
ボゴオオオオォォォッッッ!!!!

カラカラカラ・・・・砕け散った石像の破片の雨を浴びたまま
うつ伏せに全く動く事が出来ないクイナ。

クイナ「(や・・・やばいアル・・こ・・これは計算外アル・・
こんな・・むちゃくちゃ強いとは・・思わんかった・・アル・・
・・・・・どうするアル??・・使う・・あるか・・?・・G・・トランス。)」



















ブルメシア攻略作戦

187名前:名無しさん@お腹いっぱい。Mail: 投稿日:2000/08/15(火) 06:54
「…エリン艦長」
亡者の囁きにも似た、あまりに人間離れをしたエヌオーの声を聞くたびに、
エリンは背中に氷柱を突っ込まれたような気分になる。
エヌオーは最高司令官としてパラメキアに乗艦しているので、
本来はもっと緻密な打ち合わせがあってもしかるべきなのだが、
現実には実務のほとんどはエリンに一任するとの事で、滅多に
会話をする事がないのが、エリンにとっては不幸中の幸いであった。
「なんですか、司令官?」
嫌悪感を表に出さないように注意しながら答えるエリン。
「…エリン艦長…ブルメシア攻略作戦について命令を与える…今回の作戦では、
パラメキアをはじめとする飛空挺による攻撃は、対艦戦のみにとどめよ…」
「では黒魔道兵を投入するのですか? 最新の報告によると、現在ブルメシア
駐屯軍の中にクイナと奴の率いるク族の部隊がいるとか。彼らの青魔法と
直接対決する事になれば、如何に黒魔道兵の戦闘力が優れていると言っても、
少なくない被害を受ける事は必至ですよ?」
「…そう言えば、艦長はリンドブルムの出身だったな…前の戦争で、
少しは黒魔道兵の力を見たのだろうが、最新の黒魔道兵の力は
あの頃の比ではない…ク族などものの数ではないわ…
それに、幾つか実戦で試験運用したいものもある…」
「黒のポルカと魔導アーマーですか?」
「…そうだ。ジタンは今後の戦いに備え、それらのデータを欲している…
それに、飛空挺による無差別攻撃は、捕虜となっているブルメシアの民の命を
いたずらに奪う事となろう…ジタンはそうお考えなのだ…」
「民の命…そうですよね! 私たちが戦うのはあくまでも人々を助けるため…
ジタンさんはやっぱりその事を分かってくれてるんですね。私、ジタンさんの
味方について本当によかった…」
感激するエリンの横で、エヌオーはエリンには聞き取れないごく低い声で笑っていた。
(ファファファ、ジタンはこうも言っていたぞ…いつまでもアレクサンドリアに対して
有効な反撃ができないパック王子に変って、ブルメシアの残存兵力を我が軍に取り込めとな。
そして、その為に連中には適度に飴を与え、人心を掌握しろとも…)










191名前:タイトルメーカーMail: 投稿日:2000/08/15(火) 11:33
新スレ版ストーリーチャート(第1版)
・ガーネット VS エーコ 第2R  >>34>>52>>58>>59>>66
・ラニの受難  >>46>>84>>137
・ビビJr6号とベアトリクス  >>49>>61>>163
・ゾディアックブレイブ  >>63>>106>>107>>177
・演説の後  >>64>>65
・ベアトリクス、ブルメシアへ
 >>70>>74>>76>>91>>92>>116>>143>>151→
 >>172>>176>>182
・トレジャーハンターズ  >>79>>100>>169
・???  >>55

前スレッドのストーリーチャートはこちら↓。
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「ストーリーの流れと時系列のまとめ」(前スレッド対応完全版と追加修正版)



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