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アレクサンドリア許さない×2〔DISC5〕
- 1 名前:タイトルメーカー
投稿日:2000/09/20(水) 06:27
- 前スレが600を越えたので、大事をとって新スレ作成しました。
作者の皆様、続きはこちらでお願いします。
《過去のスレッド》
DISC1=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=964220008
DISC2=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966184194
DISC3=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297
DISC4=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=967687599
《定期更新》(目次や各資料へのリンク)
DISC3=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=519&to=519&nofirst=true
DISC4=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=967687599&st=626&to=627&nofirst=true
・過去スレが見れない(特にDISC1&2)、そんな時は↓へ。
《セーブモーグリさんの『アレ許』ログ保存のページ》
http://ff9-another.hoops.ne.jp/
https://www.angelfire.com/vt/areare2/
(=ミラーサイト)
- 2 名前:タイトルメーカー
投稿日:2000/09/20(水) 06:28
- 前スレまでの「ストーリーチャート」とディスク3までの「話の要約」
「《DISC4》ストーリーチャート」
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=967687599&st=619&to=625&nofirst=true
「ストーリーチャート@ディスク3」
チャート1=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=263&to=263&nofirst=true
チャート2=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=480&to=481&nofirst=true
「ストーリーの要約」
ディスク1=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966165165&st=54&to=58&nofirst=true
ディスク2=http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=2&to=4&nofirst=true
ディスク3(1&2)=
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=264&to=265&nofirst=true
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966857297&st=482&to=484&nofirst=true
- 3 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:30
「イリアの変貌」
アレク兵たちから解放されたイリアは家に戻り、祖母の手紙を見つける。手紙を読んだイリ
アは家を出た。街でマリンに出会った彼女はゾディアックブレイブとなり、自分を陵辱した兵
たちを残虐に殺害する。すでに、狂気に取り憑かれているのだ。殺りそこねた兵を追うため
にテレポートした先で、イリアは見知らぬ男に出会う。
「スコットの悲運」
アレクサンドリアの状況に嫌気がさしたスコットは、故郷のトレノに帰る。しかしトレノは戦争
により荒廃し、生家も既に瓦礫と化していた。途方に暮れるスコットの前に、 ボーゲンと名
乗る男が助けを申し出る。案内に従うまま、彼の屋敷に入ったスコットは屋敷の中の状況に
驚く。驚くスコットを捕まえ、ボーゲンは彼の脳みそを吸い出すのだった…。
- 4 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:31
「イーファの樹脱出」
スティルツキンとサラマンダーはなんとかイーファの樹を脱出したが、タイダリアサンは執拗
に追って来る。サラマンダーの技で倒したかに見えたがタイダリアサンは復活する。しかし、
突然辺りがまばゆい光に包まれ、タイダリアサンは消滅。ギルガメッシュがインビンシブル2
の主砲で攻撃したのだ。なんとか任務を終えた一行は、ダゲレオへと向かう飛空艇の中で、
ささやかな酒宴を開くのだった。
<Gトランス編>
アレク城でのガーネットとの戦いからなぜか逃れる事が出来たベアトリクスとフライヤは、
フライヤの隠れ家にいた。その二人の前に、遂に一連の事件の黒幕が姿を現わす。彼は
エーコの体と魔力を媒介にして実体化した。『ゼムス』と名乗る彼は、彼方の次元にある星
に 住む者であった。そして、ベアトリクスの中に封印されている力を手に入れるために、
この悲劇ともいえる事件を起こしたのだと言い、すべての真相を語り出した。
- 5 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:31
「暁の騎士団の戦い」
ビビJr1号は強制労働の子供たちを連れ工場から逃げる。トットは足止めを勤め、追手の兵
たちを一蹴。トットが心配なビビJr1号は油断し追手に捕まるが、トットの教えを実践し追手を
撃退。工場を脱出したビビJr1号たちを、ピクルス売りの老婆が保護する。老婆に子供たち
を預け、ビビJrは団長の帰りを待つ。無事に帰還したトットの姿に安心し、眠りにつくビビJr1
号。トットは、助け出した子供たちの世話を老婆に頼み、眠ったままのビビJr1号をボコの背
に乗せ、リンドブルムを後にする。一路、アレクサンドリアへ…。
- 6 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:32
「新たな仕事」
エーコから新たな命を受けたシナは、リンド城で任務をサボっていたルビィを連れダリへ。
一方残されたロウェルは、エーコお抱えのメイドに見つかるが、なんとかその場を切り抜ける。
カイナッツォとエンキドゥはダリの村を後にし、ジタンのいる大戦艦へと向かっていた。そこへ
シナとルビィが姿を現わし、人外同士の戦いになる。戦いは二転三転するが、からくもシナ&
ルビィがカイナッツォを撃破する。飛空艇から落とされたエンキドゥは秘密の技を使い一命を
とりとめるが、そのまま戻れる訳も無く、仕方なくギルガメッシュ兄貴の元へ向かうが…。
- 7 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:33
「魔王 VS 狂公 〜3度目の戦い」
アレクサンドリアの街を制圧したエーコは、遂にアレク城へ乗り込む。城内はアンデッドの巣
窟と化していた。苦戦する兵士たちを見かねたエーコは、自軍の兵ごとファイジャで焼き払う。
奥からガーネットが現われ、三度対峙する両雄。アレク城は激しい戦いに包まれた。しかし、
劣勢を強いられたエーコがトランスし、最強の破壊魔法でガーネットを倒し決着する…。
一方、総大将の地位まで上り詰めていたブルツェンは、ダリの戦いで敗れ、逃げていた。
そこへ、テレポでエーコの魔法から逃れたガーネットが現われる。傷つきボロボロのガーネッ
トの首を得ようとしたブルツェンだったが、ライトブリンガーの一撃で真っ二つにされた…。
- 8 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:33
「ビビJr6号の決意」
アレク城がリンド軍に攻められているという好機を逃さず、牢獄から脱出したビビJr6号とベ
アトリクス。二人はビビJr6号を助けに来た、未だ正気を保っているアンデッド兵と出会う。
彼はエーテルを二人に渡し、現状を手っ取り早く説明する。しかし彼の心は再び暗黒に落ち、
完全に正気を失ってしまう。戸惑うベアトリクスが仕方なしにレイズを放とうとした時、ビビJr
6号がファイガを放ち撃退した…。ビビJr6号は戦う決意をするのだった…。
- 9 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:34
「重なる緊急事態」
夢を見ることが苦痛になっていたジタンは120時間ぶりの仮眠をとっていた。しかし不意に
精神に衝撃が走り、カイナッツォが誰かに殺られたことを悟る。エリンに事を確認した時、
転送室が攻撃をうける。突発的な緊急事態に部屋を飛び出すジタン。
『ミコト VS ゾディアックブレイブ』
大戦艦の侵入に成功したシナ&ルビィは艦内のある広い空間でミコトと対峙する。ミコトは
侵入者である二人に冷たい眼差しを向け、攻撃を開始する。二人は、彼女がミコトである事
を悟る。ミコトは二人の動きを封じこめ、最大最強の技「アルマゲスト」を放つが、技を放った
後、油断していたミコトは攻撃を受け重傷を追う。なんとか回復して応戦するも、ルビィの召
喚獣の力の前に敗れ、ミコトは人質にされてしまう。
- 10 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:35
『最悪のシナリオ』
侵入者を探し艦内を走っていたジタンは、第二レクリエーションデッキで戦いが起きている事
を知り、そこに向かう。ミコトが心配なジタン。しかし、異様な気配を感じ取ったジタンは、窓の
の外に巨大な怪物が実体化するのを目撃する。「アルテマウェポンか!」そう直感したジタン
は、手近の通信装置から攻撃命令を下す。嫌な考えがジタンの頭をよぎったが、ウェポンは
エリンとエヌオーに任せ、ミコトの元に向かおうとする。だが、ジタンの体に異変が起き…。
ブリッジは緊迫した空気に包まれていた。その中にあって、冷静なエリンとエヌオー。ウェポン
の攻撃に対し、エリンはその豊富な実戦経験を生かし指揮を執るが、その圧倒的な能力の
前に苦戦。後が無くなったが、エヌオーがその能力を披露し援護。スピットファイア編隊とエヌ
オーの攻撃により、ウェポンがスキを見せる。そこに艦隊の主砲を一斉発射しこれを撃破する。
- 11 名前:《DISC4》の「話の要約」
投稿日:2000/09/20(水) 06:35
「謎の二人組」
少し時間を遡って…。ブランクに頼まれたベネロとゼネロはルビィを説得していた。しかし、
ルビィはまったく聞く耳を持たず、仕方なく強引に連れて帰ろうとした。その時、謎の二人組
が現われる。二人は誰かを探しいてるらしい。ルビィの嘘でベネロとゼネロはその二人組に
捕まる。数日後、ベネ・ゼネには何の手掛かりも無い事を悟った謎の二人組は、嘘をついた
ルビィが手掛かりである事を掴む。その時、ものすごい爆音が響きトレノ壱番街は焼滅する。
二人は真の姿をとり、ベネ・ゼネを連れて壱番街へと向かった…。
「『ダークナイト』」
ボーゲンの家を訪ねる黒ずくめの甲冑に身を包んだ謎の男。ボーゲンは彼の事を『ダーク
ナイト』様と呼んだ。ダークナイトはボーゲンを殴り倒すと、さっさと任務を果たすように命じる。
ボーゲンはダークナイトに従い、行動を起こす。
- 12 名前:引用の元ネタ解説へのリンク
投稿日:2000/09/20(水) 06:37
- 「アレ許」に登場する過去作品のキャラ・アイテム・魔法等の元ネタ解説
<索引の目次>(解説その1〜6までの各"索引"に飛べます)
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966165165&st=170&to=170&nofirst=true
「真・ファイナルファンタジー9」(=元スレ)
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=966165165&st=59&nofirst=true
※解説関連(「アレ許」関連ではないが、FFの解説関連として)
「FF用語辞典を作ってみよう」 =http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=963334298
「FF・元ネタの薀蓄を語ろう」 =http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=964538899
「FFのバックボーン」(神話板)=http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=min&key=952504913
- 13 名前:タイトルメーカー
投稿日:2000/09/20(水) 06:46
- >読者の皆様・作者の皆様
それでは、引き続きよろしくお願いいたします。
- 14 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 06:52
- ささやかな宴の夜が明け太陽が真上に来る頃ギルガメッシュは遅すぎる朝食を取っていた。
「う〜、スティルツキンに変な物を飲まされたおかげで二日酔いになっちまったぜ…」
額に手を当て辛い表情を浮かべるギルガメッシュ。
「何言ってやがる、それよりダゲレオ行きの理由をまだ聞いて無いが?」
すでに朝食を済ませていたスティルツキンがギルガメッシュに問いかける。
「ん?そういやまだだったな、ダゲレオのさる人物に剣の鑑定して貰う為に行くのさ」
「…!、あの爺さんにか」
ギルガメッシュの話に昔のエクスカリバーの一件を思い出しとっさに反応を示すサラマンダー。
「へへ、さすがに話が早いねそう言うこった」
サラマンダーの理解の早さに満足気なギルガメッシュ。
- 15 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 06:53
- 「よく判らんがその爺さんなら鑑定できるのか?」
ダゲレオでのエクスカリバーの一件を知らないスティルツキンにとっては至極当然の疑問である。
「聖剣エクスカリバーを造った程の名工だが、どうだかな…」
が、しかしいかな名工とてエクスカリバー2の鑑定が出来るかはサラマンダーにとっても疑問であった。
「そこらへんの事は俺様がジタンから聞いている、まっ俺様にまかせとけって」
「じゃぁ俺様はもうひとねむり〜」
ギルガメッシュはそう言うと朝食を喰い散らかしたまま寝室へと向かう。
「まだ時間は有るな、俺は荷物の整理でもして時間を潰すがお前はどうする?」
「俺は少し風に当たってくる…」
ブリッジを後にしてサラマンダーは艦首まで足を運ぶ。
そこには同じように風に当たる一人のジェノムを見つけたがサラマンダーはさして気にも止めなかった。
今どの辺りを飛んでいるかは眼下に広がる一面の雲海を見たところで測り知る事はできない、
ただまだしばらくは時間に余裕が有った。
サラマンダーは久しぶりに訪れた一人きりの静かな時間を感じていた。
- 16 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 06:54
- 「…なにか用か?」
孤独に浸るのもつかの間ふと気付くといつの間にか先程のジェノムが近くまで来て
サラマンダーをじっと見つめていた。
そのジェノムの風になびく銀色の髪は日の光りを浴びて輝きを増し、
朱色に染まるその一つしか無い瞳は何かを訴えるかの様な眼差しをしていた。
「我、問」
そのジェノムは唐突に口を開いた。
「我造物、故人心理解不能」
ジェノムの表情からその問いは決して軽くは無い事が読み取れる。
「造られたから人の心が理解出来んと?」
「安心しろ、お前じゃ無くとも他人が人の気持ちを理解することなど出来ん」
ジタンとダガーが再会したあの日、
後に今の様な事態を招く事になるとあの時点で誰が予想し得ただろうか。
今の世界の状況とて互いに理解しあう事が出来るので有ればここまで荒れはしなかったであろう。
そして何よりラニ、彼女とどれくらいの時間行動を共にしたのだろう、
それでも彼女の行動を理解出来なかった自分、人が人を理解する事など不可能なのだ。
- 17 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 06:55
- 「しかし何故俺に聞く?」
昨日今日出逢ったばかりの人間に持ち掛ける事の出来る様な相談では無い、
軽い気持ちで聞いた訳で無いならなおさらだろう。
「仲間」
ジェノムはポツリと話す。
「仲間?誰のだ?」
「主」
「主…ジタンの事か?」
ジェノムはこくりと頷き話しを続けた。
「主、何故我造?」
「…ジタンが何故お前を造ったかは俺では解らんよ」
口には出さないがサラマンダーはすでに気付いていた、
ジェノムが知りたい人の心とはジタンの考えを差している事、
つまりはジタンが自分を造った意図であると言う事を。
- 18 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 06:56
- だからこそ昔の仲間である自分にに打ち明けたのである。
そしてサラマンダーはこのジェノムとダブらせていた、
かつて同じ様な境遇に産まれ思い悩みながらも生き抜いた一人の小さな黒魔導士と。
「休憩終」
「待て」
踵を返し艦内に戻ろうとするジェノムを不意にサラマンダーが呼び止める。
「お前にも名前が有るのか?」
そのジェノムは振り返らずにサラマンダーに名を告げた。
「風塵」
艦内へと戻るフウジン、その後ろ姿を見ながらサラマンダーはつぶやく。
「あいつを造ったのは本当にお前なのかジタン、酷な事だとは思わんのか…」
「お前は何を思い悲劇を繰り返そうとする…」
- 19 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 13:53
- 風塵って誤植? それとも意図的に変えたのかな?
タダのネタキャラかと思ってたけど、意外と重要そうですね。
あと最近スタイナー書きさん(ななしさん)の作品がアプされてなくて
ちょっと寂しいっす。社会人の方のようだし、やっぱり忙しいのかな?
- 20 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 14:05
- 激戦によって生じた爆風で、半ば崩れかけたアレクサンドリア城の塔の中から、ガーネットの命で秘密裏に開発された生体兵器が姿を現した。
彼はバイロイトと呼ばれていたスタイナーの部下の一人であったが、賭場や遊郭で作り上げた10万ギル超の借金をガーネットに肩代わりをしてもらうことと引き換えに、自分の身を実験に提供したのである。
自分の身を提供したバイロイトは、アレクサンドリアの学者たちによってある手術を施された。
その手術は対象者に所謂、変身能力を身につけさせるという代物。
手術は成功し、彼は科学的に怪物の力を身に宿すこととなる。
彼の存在は今までトップシークレットとされていた為、彼の存在を知っていたのはガーネットと術後ガーネットに始末された学者たちだけであり、彼はアレクサンドリア城の塔の一室に封印されていた。
だが、ガーネットが城から離れた為、彼を抑えつけていた封印が解除されて、彼は再び自由を取り戻したのだ。
白日の元に姿を現した彼は、巨大な力を感じるとその方に歩き出した。
心の奥底から沸沸と沸き起こる、闘争心に従って。
- 21 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 14:06
- ガーネットに一応勝利し、アレクサンドリアを我が物としたエーコ。
彼女は切り落とされた己の左手を拾うと、切断面同士を合わせてフルケアをかけた。
すると、見る見るうちに傷が癒えて、切り落とされた手が繋がる。
エーコ「この様子では、もうアレクサンダーも使い物にならないわね…。残念…」
エーコは繋がったばかりの左手で髪を掻き上げると、綺麗さっぱり上部がなくなったアレクサンドリア城を見渡して、独りごちた。
エーコは黒龍を召喚し、その上の腰掛ける。
黒龍の上の腰掛けた彼女は、懐からセイレーンの笛を取り出すと一つの曲を奏で始めた。ガーネットがよく歌っていたあの歌である。
………。
……。
…。
暫くエーコが笛を吹いていると、その美しい音色につられるようにして一人の兵士が姿を現した。
アレクサンドリアが生み出した忌まわしき生体兵器バイロイトである。
- 22 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 14:08
- エーコは笛から口を離すと、バイロイトの方に視線を投げやり見つめた。
それはカトブレパスの悪魔の瞳とほぼ同じ物であり、一般の兵士であったら石化していたところだが、バイロイトは涼しい顔をしている。
続いて黒龍も黒い牙を行使したが、それも効かなかった。
エーコ「何者だ?」
目の前からやってくる兵士が、普通の兵士と勝手が違うことに気付きエーコは問い掛ける。
バイロイト「私ですか? 私の名はバイロイト。ガーネット女王陛下に仕える兵士です」
バイロイトは丁寧且つハッキリとした声でエーコの質問に答えた。
エーコ「だが普通の兵士ではあるまい…。いや…それ以前に貴様は人か?」
バイロイト「さあ…」
バイロイトは肩を竦めておどけて見せると、腰からミスリルソードを抜きエーコに向って突進した。
エーコ「フン…ブリザガ」
エーコの指先から巨大な氷柱が放たれる。
バイロイトはそれを避けることも出来ず、腹に大きな穴を開けながら吹っ飛んで、瓦礫の壁に叩きつけられる。
エーコ「他愛もない…。あの奇妙な感覚は勘違いだったか」
- 23 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 14:26
- エーコが僅かに傷痕の残る左手で髪を掻き上げて倒れたバイロイトを見やると、
彼は腹に穴を開けたまま立ちあがり、どこか狂った視線をエーコの方に向ける。
バイロイト「フッフッフ…痛いじゃないですか…。
ですが、この程度では死にませんよ」
エーコ「やはり人ではないか…。だがこれはどうかな」
エーコは黒龍の上に座ったままでホーリーを放った。
天から降りてきた光がバイロイトを照らし、彼の身体は青白い聖なる光に包まれる。
それ当時に巨大な爆発。
バイロイト「ドッゲェ―っ!」
身体を損壊させるその聖光とそれによって引き起こされる爆発に、彼は苦痛の叫び声を上げた。
その様子を、エーコは黒龍の上から愉悦の表情で眺めていた。
- 24 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/20(水) 16:51
- エーコ書きさんって、もしかして荒木飛呂彦のファンですか?
アンデット兵士の描写もジョジョっぽかったし、
「ドッゲェー」ってマーチンを操る人の悲鳴ですよね。
- 25 名前:昼間書き込み損ねた分
投稿日:2000/09/21(木) 02:51
- やがて間もなく、光が薄らいでくると彼はその場に両膝をつきエーコの方を見た。
そして、ニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべる。
バイロイト「…リミットブレイク」
バイロイトがそう言うなり、彼が負った傷は見る見るうちに塞がり、兵士の姿をしていた身体は青い化物に変化していった。
その異形の生命体はエーコの方を向いて咆哮をあげる。
エーコ「ガリアンビースト…。ガーネットはこんな物を飼っていたのか、相変わらず悪趣味な女よ」
エーコは黒龍から地面に優雅な物腰で降り立つと、ガリアンビーストに姿を変えたバイロイトと対峙した。
- 26 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 02:53
- >>24さん
ファンと言うほどではないですが、参考にはしてますね。
- 27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2000/09/21(木) 05:27
- そういえばクジャ編を書いてくれると言っていた方はどうしたんだろうね。
- 28 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 05:42
- ビビ@ハインの話も最近ないよね。
みんなここを見捨てちゃったのかな・・・。
- 29 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2000/09/21(木) 06:31
- 寂しいね…。
- 30 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 11:39
- 狂サラマンダがすごい…。
- 31 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 11:40
- 小説板行けよ
- 32 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 12:49
- 33 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 14:46
- ついにDISC5まで・・・。
- 34 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 14:50
- >>33
上げるなボケ!!
- 35 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/21(木) 20:04
- バイロイトって誰だっけ・・
- 36 名前:マホイミスライム
投稿日:2000/09/22(金) 00:03
- 多くの人が楽しみにしてるスレなのでsage@マターリで。>33&35
- 37 名前:>34
投稿日:2000/09/22(金) 01:11
- まあまあそう言わずに・・・
- 38 名前:社員
投稿日:2000/09/22(金) 04:41
- こんなところに、こんなものが…。
作者様、頑張ってください。
- 39 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 06:55
- アレ許におけるイメージテーマを過去のFFの曲から取ると、
ガーネット :黒い甲冑ゴルベーザ
エーコ :魔導士ケフカ -Cefca-
ジタン :海底神殿
ミコト :メインテーマ@FF2
クイナ :妖星乱舞第ニ楽章 -Dancing Mad 2-
ビビ@ハイン:封印されしもの
フラットレイ:偉大なる戦士
ベアトリクス:仲間を求めて
トット先生:シャドウのテーマ -Shadow-
って感じになるかな、俺的には。
フライヤとサラマンダー、それとスタイナーは9そのままでOKだろう。
- 40 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 09:27
- 板違いだよ、このスレ。創作文芸板逝け。
- 41 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 11:40
- Gトランス編のひと最近こないね。まぁ無理も無いか。
荒らしならともかく身内に面白くない、なんて言われたらふつう怒るよな……
- 42 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 12:08
- >41
あの発言は嵐、煽りの類いとなんら変わり無いよ、身内の発言だとしたらふざけ過ぎ、
ともかく今は黙って復帰を待とうよ。
- 43 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 16:19
- そろそろ強さランキングが見たいですねー。
前回から結構変動してそうで、楽しみ。
- 44 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/22(金) 18:52
- 最近のこの板の荒れ模様はハンパじゃ有りませんね。
今浮上するとヤバい事になりそうなので皆さん気をつけませう。
- 45 名前:>38社員
投稿日:2000/09/22(金) 20:38
- 本当に■の社員の方ですか?
本当だとしたらうれしいです。
- 46 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/23(土) 00:50
- >39
あーはまってますね。
6のアルテマウェポン戦の曲は誰なんだろう。
カックイイから相当な奴にしかゆずれないなあ。
- 47 名前:Lv1名無しさん
投稿日:2000/09/23(土) 01:39
- Gトラ編つまんねぇじゃん。
最初の方はまだ先を読んで楽しめたけど、展開同じだし。
合流の話が出た時も無視して勝手にズカズカ話進めるし。
今は何かただの作者のオナニーって感じする。
- 48 名前:>47
投稿日:2000/09/23(土) 02:58
- そーゆーこといわないの。
でもパワーダウンなのかなあ、このスレも。
やっぱ潜伏スレじゃパワーなくなるのも当然かもね。
そろそろ方向性が欲しいところだが。
48 名前:>47
投稿日:2000/09/23(土) 02:58
- そーゆーこといわないの。
でもパワーダウンなのかなあ、このスレも。
やっぱ潜伏スレじゃパワーなくなるのも当然かもね。
そろそろ方向性が欲しいところだが。
- 49 名前:Lv1名無しさん
投稿日:2000/09/23(土) 06:24
- クロマ書きさんには是非頑張って欲しい。
オモシロイ。
- 50 名前:名無しさん@LV2
投稿日:2000/09/23(土) 09:15
- どんな曲だったか思い出せん。
教えれ。
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