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思いつき小説「海岸」プロローグ4


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In Reply to: 思いつき小説「海岸」プロローグ3
投稿者:野嵜健秀 - 投稿日時:1999年12月23日 05時00分05秒

青年はぎょっとしたような表情を浮かべた。
「おい今日子……どうしたんだ、お前?」
「あなた、私の事、知ってるの?」
水に浸かったまま、今日子は訊ねた。長い髮が顔に貼りつくのを片手の指で剥がす。
「何を言ってるんだ、俺の事、忘れたのか?」
青年はまるであきれたような顔をした。
「そうよ。きれいさっぱり――この春までの事は、みんな忘れてしまったの」
乾きはじめた頬に、二筋の涙が伝った。


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思いつき小説「海岸」プロローグその5

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