岩月氏は「母親よりも恵まれた結婚ができない理由」に、父と娘のセックス願望を記載している。
岩月謙司著 「母親よりも恵まれた結婚ができない理由」191頁(2000年7月25日発行)
この反動形成を改造願望が合体すると、恐ろしいことになります。
お父さんとセックスしたくなるのです。
もちろん、現実にはしませんが、心の奥では、父親も娘とセックスしたいと思っているのです。
娘はそれをうすうす感じているので、父親を気色悪く感じるのです。しかし、一方で、
自分もまた実のお父さんとセックスしたい願望があることに気がつき、自分をおぞましいと思うこともあります。
なぜ、こんな願望を持つのでしょうか。
お父さんが愛がないこと、それに伴う娘の反動形成、
そして、お父さんを改造してでもお父さんから愛されたいという願望があるからです。
娘を愛せないお父さんというのは、たいていマザコンパパです。
マザコンパパは、女性を愛することはできません。
女性を求めながらも女性を憎んでいるからです。
・・・略・・・
娘は、エッチなお父さんを憎んでいます。自分を愛してくれないお父さんとセックスだなんて、
とんでもない、と考えます。
しかし・・・しかし、お父さんに愛されたいので、
自分がどう動いたらお父さんは自分を愛してくれるのか、
とういこともまた一生懸命考えます。
・・・略・・・
でも、何をしたら一番喜んでもらえるかというと、お父さんにセックスさせてあげることなのです。
娘は、そんなのイヤ!と思いますが、次の瞬間、でもひょっとするとセックスをさせてあげたら、
本当に自分を愛してくれるお父さんに変身するかもしれない、とも思うのです。
|
この記載のベースはフロイト精神分析学の「エレクトラ・コンプレックス」であろう。
女の子は5〜6歳頃に異性への関心が芽生えて父親に性的関心をもち、
同時に母親を憎むというのが、
「エレクトラ・コンプレックス」である。
他の記載の例に洩れず、ここにも引用文献の記載は無い。
岩月氏の記載でオリジナルな部分は、「父親もまた娘に性的関心を持つ」事である。
これは、どのような資料や調査に基づくものだろうか。
この本には何ら記載されておらず、伏せられたままである。
岩月氏はクライアントの女性達に対して「真実の父親」と名乗っていた。
(「結婚力」のクライアントの手記、後述の608氏の書込み参照)
そして、検察は本事件の初公判の冒頭陳述で、
岩月氏は少なくとも20名のクライアントの女性達と性交渉した事を指摘した。
つまり、岩月氏は「父と娘のセックス」を著書で批判しながらも、自ら実施しているのである。
これは「思想の矛盾」と思われる。
また、岩月氏は、「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」にも
父親とセックスする夢を見る娘の話を記載している。
この本は、現在は絶版となっている。
この本の出版時期は、岩月氏の著作が最も売れていた頃にあたり、
出版社の判断で絶版にしたとは考えにくい。
よって、岩月氏の依頼で絶版にしたのだろう。
岩月謙司HPによると、内容の多くは、「娘は男親のどこを見ているか」(講談社+α文庫)
と重複しているという事なので、てっきり改筆・改題したものかと思ったが、
章立て・内容共に全く相違していた。
よって、岩月謙司HPの内容紹介はウソである。
岩月氏の依頼で絶版にした本で、
かつ岩月謙司HPでウソの内容紹介をしている理由は、
岩月氏が「秘匿したい何か」が掲載されている為であろうと推定した。
岩月謙司著 「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」 目次(2000年1月24日発行)
序章 罪の意識がない父親と傷つく娘
第1章 娘が父親を嫌う一番の理由
第2章 誰にも言えない娘の秘密
第3章 どうしたら娘の父親になれるか
第4章 娘の恋に影響を与える父親
第5章 親への不満と怒りがもたらすもの
第6章 娘と仲良くする方法
|
岩月謙司著 「娘は男親のどこを見ているか」 目次(2003年5月発行)
序章 父と娘の不思議な関係(親子というよりは恋人に近い父親
第1章 娘のサイン(お父さん、私の「騎士」になってね!
第2章 娘を幸せにする父親・不幸にする父親(娘と父親のズレ
第3章 妻との絆(性を超えた聖なる愛とは?
第4章 互いを親から解放できる夫婦(卵と納豆を間違えた夫
|
「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」の第二章
「誰にも言えない娘の秘密」95頁〜を紹介しよう。
冒頭に、父親とセックスする夢を見て性的に興奮してしまったという女性の告白があり、
それをもとに岩月が「よほどの信頼関係がある24人の若い女性」にインタビューする。
この24人の女性は、父親に対して不満を持っている女性である。
この、「岩月と信頼関係があり、父親を嫌っている24人」という数字は、
初公判の検察側の冒頭陳述「20人以上の女性と性交渉」と奇妙に符合する。
岩月氏が女性達にインタビューした結果、
18人の娘達が父親とセックスした夢、または裸で抱合う夢をみたことがあると答えた、
そのうち、夢を見たのは過去に一度だけという人が8人、
数ヶ月に1度は見るという人が3人、
過去に一度か二度、または一年に一度程度の割合で見るという人が7人である。
(「過去に一度だけ」と「過去に一度か二度」は重複であり、誤りと思われる)
具体的な記載を以下に紹介する。
岩月謙司著 「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」103頁(2000年1月24日発行)
ただ、先ほどのべたように、この24人の聞き取り調査をした女性たちは
ランダムに抽出したのではなく、父親に強い怒りや不満を持っている娘たちである。
もし、女性一般に広範囲に調査したら、(父親とセックスする夢を見るのは)
七割強という数字にはならないだろうとおもわれる。
せいぜい一割か二割ではないだろうか?
|
岩月氏も、自分がインタビューした集団に「父親への強い怒りや不満」という偏りがあり、
それが父親とのセックス願望へと繋がっていると解釈している。
何故、「岩月氏と信頼関係のある24人」は「父親への強い怒りや不満」をもっているのだろうか?
岩月はそういう女性達を選択して信頼関係を構築していたのだろうか?
それとも、岩月氏はカウンセリングや催眠を介して、父親への強い怒りや不満を暗示誘導したのだろうか?
岩月謙司著 「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」102頁(2000年1月24日発行)
セックス相手が明らかに父親だった、という人もいれば(13人)、
顔は良く見えなかったが父親に間違いないという人も2人いた。
はじめは別の男性とセックスしていたのに途中から父親に代わったという人もいた。(2人)
性的行為も、セックスまではしていないが、父親と裸で抱合った、という人もいた(1人)
これら十八人に共通するのは、見る夢が妙にリアルだという点である。
だから、はっきりと覚えているのだ。
しかも、忘れられない夢となっている。
それゆえ、夢から覚めると、不快感、嫌悪感、罪悪感があるのが特徴である。
そうした夢を見る年齢は、高校生以降であるが、セックス経験とは関係なく見るようである。
高校生の頃、まだ処女なのにセックスする夢を見て、感じて濡れてしまうという例も(8人)あった。
セックスの経験もないのに夢の中で体験して感じてしまうのである。
また、18人に共通するのは、夢の中で父親がふとんの中に入ってくることに抵抗しないこと。
セックスして感じてしまうこと(少なくともセックスすることをイヤがっていないこと)である。
しかもその相手が毛嫌いしている父親だというのだから、どの娘も、夢から覚めた時のショックは大きい
と証言する。
不謹慎な夢であるという罪悪感、なんであんなおぞましい人とセックスなんかしたんだろうという
気色悪さ、その一方で、お父さんに興味を持ってもらったという嬉しさと、こんな形でしか
興味を持ってもらえない悲しさなどが交錯するという。
|
なぜ、「18人とも、見る夢が妙にリアル」なのだろうか?
岩月謙司著 「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」147頁(2000年1月24日発行)
前章で、実の父親とセックスする夢を見る娘の話をしたが、
その現場はいづれもふとんの中である。「ふとん」つまり、家の中なのである。
当然、母親がいる、夢を見た後の罪悪感は、実の父親とセックスするという近親相姦の
罪悪感もあるが、父親が母親よりも自分をオンナとして愛したことに対する罪悪感でもあるのだ。
|
本著作の「「ふとん」、つまり家の中なのである。」の記載と、
本事件の被害者が布団の中で性虐待を受けた状況は酷似している。
準強制わいせつ容疑で香川大教授逮捕 −人間行動学で著作− 朝日新聞 2004年12月7日
神経症の症状があると相談に訪れた女性にわいせつな行為をしたとして、
高松地検は7日、高松市昭和町1丁目、香川大教育学部教授の岩月謙司容疑者(49)を
準強制わいせつの疑いで逮捕した。
岩月容疑者は「わいせつな行為はしていない」と容疑を否認しているという。
調べでは、岩月容疑者は02年4月下旬、東京から来た20代の女性のカウンセリングをした。
その際、「今が自己分析をするチャンスだ」などと話し、自宅で一緒に入浴したり、
寝室で女性の胸や下腹部を触ったりした疑い。
女性は同年5月、「テレビ番組や著書で岩月容疑者を知って訪ねたら、
わいせつな行為をされた」と香川県警に告訴。
高松地検は「女性の供述に信頼性が足りない」などとして不起訴処分とした。
今年7月、女性の申し立てを受けた高松検察審査会が「わいせつ行為の故意はある」と
不起訴不当の議決をしたため、同地検が再捜査していた。
岩月容疑者は人間行動学が専門で、「女は男のどこを見ているか」(筑摩書房)など、
対人・家族関係について数十冊の著作がある。 検察審の議決が出た際の朝日新聞の取材には
「心の傷を治す行為で、私の家族も一緒だった」と容疑を否定していた。
(12/07 22:10)
|
本著作の「当然、母親がいる」の記載と、
本事件の「私の家族も一緒だった」の岩月氏の抗弁も酷似している。
岩月謙司著 「娘がいやがる間違いだらけの父親の愛」100頁(2000年1月24日発行)
クライアント 「先月も見たんだ。同じような夢・・・」
岩月 「よく見るの?」
クライアント 「そうねぇ、二ヶ月か三ヶ月に一度くらいは見るかなぁ」
岩月 「そのたびに吐いてるの?」
クライアント 「吐く時も有るし、吐き気だけの時もある。
他の夢と違って妙にリアルだから心に残るんだ」
岩月 「だから、まるで現実に起こった出来事のように思えてしまうんだね」
クライアント 「そう、一日中おぞましいよ。
思い出すたびに吐き気がするよ。私って淫乱な子なのかなって自己嫌悪もしちゃうし・・・」
|
父親とセックスする夢を見たクライアントは、「他の夢と違って妙にリアルだ」と告白している。
何故なのだろうか。
なぜ、岩月氏は「まるで現実に起こった出来事のように」と答えているのだろうか?
これは本当に「女性達が見た夢」なのだろうか?
それとも、・・・
|