六月四日、川内北キャンパスの厚生会館第一食堂で、生協主催のビール祭りが開催された。ビール祭りはその名の通りビールを飲みながら、大型スクリーンでワールドカップを観戦する粋な企画である。ビール祭りは川内第一食堂のほか七日に文系食堂、十四日・十八日に工学部中央食堂、十八日・二十一日に理薬、農学食堂でも行われた。
川内第一食堂でのビール祭りは、日本対ベルギー戦の応援しようというものであった。日韓共催の二〇〇二年ワールドカップを一緒に盛り上げていく試みで、食堂が満員になるほどの人気だった。
試合は午後六時キックオフであった。だが、テレビ中継が開始された午後五時半ごろから、会場に集まったサポーターたちのテンションは徐々に上がり始めていた。
前半二十九分、日本の守護神・楢崎正剛選手のファインセーブで会場の熱気はさらに高まり、サポーター全員による一回目の「ニッポンコール」が起こった。この「ニッポンコール」は試合終了までに計二十二回も起こり、この会場がいかに盛り上がっていたかを如実に物語っている。
試合の方は先制されながらも、鈴木、稲本のゴールで二対二の引き分け。日本はワールドカップにおける歴史的な勝ち点1を獲得した。
サッカー日本代表の初戦は上々であった。しかし、サポーターたちがあまりに試合に集中してしまったためか、ビールの売れ行きを販売員の方に尋ねると「いまひとつです」という答えが返ってきた。生協側の初戦は厳しい戦いを強いられた。