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入学お祝い号2面・大学

楽しく学べる スペイン語

せっかく新しい言語を学ぶなら、少しくらい話せるようになりたい。そう思っている人にお勧めなのが、スペイン語である。一見マイナーな印象を受けるかもしれないが、南米を中心に使用人口の多い、世界的にはメジャーな言語である。

スペイン語は英語に似ているので、何よりとっつきやすい。さらに、単語の読み方も、ローマ字と同じだ。巻き舌という難関はあるものの、発音自体に苦労することはないだろう。

授業形式は、ビデオ学習が軸となっていて、初めて学ぶ語学としては、とても馴染みやすいものとなっている。また、会話を主に練習するため、コミュニケーション能力も十分に養うことができる。さらに、週一回来てくれるアシスタントのスペイン人もいるため、生のスペイン語を聞くことができる。

さらに、授業ではビデオを通して、日常生活や様々な年間行事などのスペイン語圏の文化に多く触れることができる。また、アシスタントのスペイン人が話す地元の話も、軽快でとても楽しい。

試験は、筆記試験の代わりに「プレゼンテーションテスト」というものが行われる。これは、みんなの前でスペイン語を話すというものである。ちょっと厄介なのが、宿題と小テストだが、これを真面目に取り組めば、スペイン語の実力がつくことは間違いない。

これだけ魅力いっぱいのスペイン語の授業は、定員を超えることもしばしばである。そのため、第一回目の授業では、抽選が行われることもあるので足を引きずってでも行くことをお勧めする。

教官七変化 英語

英語、すなわちイングリッシュである。入試科目でもあるので、今更説明は不要であろう。ここでは大学での英語の授業の特色について触れておこう。

まず、授業の内容であるが、これは先生によってずいぶん違ってくる。高校のように長文を読み、和訳させる先生もいれば、英語でのディベートや外国の映画鑑賞を行う先生もいる。どの先生も外国の文化に接することを目的として授業を進めている。自分の取る英語の授業の先生がどんな授業を展開するかは、前もってシラバスで確認しておくのが得策であろう。

また、単位認定の難易度も違う。授業にほとんど出なくてもAをくれる観音菩薩のような先生もいれば、毎週レポートを課し、試験も難しく、どんなに頑張ってもCしかくれない無慈悲な先生もいる。自分の先生がどのくらい厳しいのか、これは運を天に任せるほかはない。

しかし大抵の場合、真面目に出席しているかどうかが大きくものをいう。毎回出席して、それなりに授業を聞いておけば、単位を取るのには何の問題もない。逆に何度も授業をサボっているようだと、期末試験を受けさせてすらもらえないこともある。一般的には全授業の約三分の二以上出席していれば大丈夫だが、毎回出席しておいた方がよいのはいうまでもない。

大学での英語学習では、新しい単語や文法などはほとんど習わない。しかしそういったものに煩わされない分だけ、異文化に触れることが容易にできるのである。心構え次第では、単位取得だけではなく何か得るものも必ずある。とりあえず授業には真面目に出てみよう!

上品な響き フランス語

例年、ドイツ語と並んで多くの人が選択するフランス語。響きは上品で甘く、優雅な文体は流れる小川を思わせる。

そのハイソな魅力に惹かれてフランス語を選択しようとしているあなた、痛い目にあう覚悟はあるだろうか?

まず学生が戸惑うであろうフランス語の壁が名詞の種類である。フランス語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞の三つに分けられるが、動詞は主語がどのような性の名詞か、によって変化するのである程度の暗記が必要だ。

その動詞の変化もややこしい。英語のbe動詞は主語の人称によってam、are、isの三通りに変化したが、フランス語では人称によって六通りに変化する。これに半過去、単純過去など様々な時制による変化を併せると一つの動詞が四十通り以上にも変化するのだ。

と、ここまでは少々脅かし気味で書いてみたが、実際はそれほどの苦痛を強いられるわけではない。あくまで教官によってだが、試験の際に辞書の持ち込みが許可されている場合は全ての変化を覚えなくてもいいし、読解中心の試験が出る場合もある。                          授業についても、最初のうちは文法が主で少々退屈かもしれないが、前述した動詞の変化などを中心に、文法をしっかりやれば充分ついていける。

扱う教材も種類が豊富だ。読解ではフランスの時事問題や小説を扱い、フランスの映画やシャンソンなどを教材として使うこともある。授業の合間には教授が留学したときの話が聞けるし、興味のある学生は文通相手を紹介してもらえる。

このようにフランス語の授業はフランス語だけでなく、フランスの文化に触れる場でもある。またオリンピックなど国際的な行事でも英語と並ぶ公用語としてフランス語は採用されているのだ。語学を学び始めるときに苦労するのはどの言語も同じ、それなら学ぶことで世界を広げてくれるフランス語をお勧めしたい。

発音が複雑 中国語

中国語は漢字を使った言語である。そのため、中国語は楽して習得できるものだとイメージを持っている人も多いことだろう。

確かに、他の外国語の言葉と違い、普段から私達は抵抗感なく漢字に慣れ親しんでいる。それに中国語の文法は、時制や動詞の変形の規則にうるさい英語と比べると、非常に単純である。

しかし、中国語には四声という複雑な発音の体系が存在する。これは四種類の声の高低変化の仕方を指している。例えば、第一声では声の高さを一定に保ったまま、発音するが、第二声なら低い声から高い声へと変化させるように発音させなければいけない。この四声の違いが日本人には聞き取りづらく、中国語を勉強する上で一番難しい点となるであろう。

さらに、困ったことに同じ発音をするものでも四声によって、意味が大きく違ってくることがある。例えば「ma」という発音でも四声が違えば、「母」「馬」「罵る」など意味が全く異なる漢字になってしまうのだ。

また、同じ漢字を日本語と中国語とで使っていたとしても発音や意味などが全然違うということがある。例えば、「走」という漢字は中国語では「歩く」という意味になる。また、日本語の「書く」という意味の漢字は中国語では「写」となるような場合もある。近寄った意味をそれぞれ持つだけに注意しなければいけない。

中国語の授業は文法よりも発音や聞き取りの方に重点が置かれたものとなる。中国語は日本人にとって聞き取りづらく発音しにくい言語だけに、授業をサボり続ければそれだけ単位習得も難しくなるだろう。しかし、逆に言えば、文法事項の勉強がほとんどないだけに、毎回欠かさず授業にでればそれだけで単位が習得できる語学ともいえる。

しっかり指導 ロシア語

ロシア語の一番の特徴は、なんといってもアルファベットがキリル文字であるということである。初めは全く読めないし書けないが、先生がしっかりみっちり教えてくださるので心配ご無用。

発音は英語よりは日本語に近くそんなに難しくはないだろう。ただ先生はやたら発音に厳しいので要注意。文法はそんなに難しいことは無い。活用もフランス語やドイツ語に比べ少ないのである。ただコツコツ覚えなければ痛い目を見ることになる。

ここまで読むとなにかロシア語は比較的簡単なように思えるが、筆者は非常に苦労した。どの語学にでも言えることであるが、やはり日々の予習復習、テープを繰り返して聞き口に出して勉強することが大事なようである。

最後にロシア語はそのマニアックさから、履修者が非常に少ない。下手したら十人未満。そのため授業ではたくさん当てられるのである。逆を言えば先生にひとりひとりしっかりと指導してもらえるということだ。

本気で第二外国語をやりたい人にはロシア語はぜひおススメである。そうでない人にはちょっと…。

やりがいあり ドイツ語

第二外国語の中で履修する人が最も多いのがドイツ語である。また、ドイツ語以外の第二外国語を希望している人でも、定員に洩れてドイツ語を履修することになることもある。

ドイツ語は基本的に英語と似た文法を持つ言語である。英語と異なる点として、単語の格変化が英語よりも複雑だということが挙げられる。例えば、文の主語が何であるかによって、動詞の形が変化することなどである。テスト前にはこの格変化を暗記しなければならないので、また、単語の読み方はローマ字読みなので、難しくない。

また、授業の進め方については、テキストの文章を日本語に訳していく形式が一般的である。そういった授業の場合は、予習をして授業に臨むことになる。ドイツ語を習い始めたばかりの頃は、一ページを訳すのにも苦戦するかもしれないが、慣れてくれば苦労しない。予習をしていくのをつい怠ってしまうこともあるが、テスト前に慌てなくてすむように、普段から真面目に取り組もう。

なお、成績の評価は、授業の態度と、テストの点数で決められる。授業に毎回きちんと出て、テストでそこそこの点数を取ってさえいれば、単位を落とすことはまずない。

ドイツ語について紹介できるのは、こんなところである。冒頭に書いたように、不本意な形でドイツ語を履修することになる人もいるだろう。そうなってもがっかりしないで、淡々と授業に出て、しっかり単位を取って切り抜けるのだ。

日本語に似ている 朝鮮語

今年はサッカーのワールドカップが日韓共催で行われる。仙台は開催地になっており、街中ではハングル文字が頻繁に目に付く。また在日の韓国人も多く、朝鮮語は身近な言語となっている。この機会に朝鮮語を学んでみてはどうだろうか。

ハングル文字の基本は母音字(十個)と子音字(十四個)の組み合わせである。これらが並べられて文章ができるのだが、そのときの読み方がやや複雑であり、ここで嫌になってしまう人もいるようだ。

しかし文法に関しては語順が日本語と同じで、品詞もほぼ対応しているので、朝鮮語訳や日本語訳はそれぞれの言語の単語を置き換えていくだけで簡単にできる。朝鮮語は日本語に近い言語といえる。慣れてしまえばこれほど楽な第二外国語はないだろう。

世間で注目されつつある朝鮮語であっても、大学ではまだまだマイナー言語である。周りの人はほとんど履修していないので、テスト前にノートやプリントを借りるのが大変だ。しかし授業中に最近の韓国事情を聞くことができ、ネイティブの先生が発音の練習を手伝ってくれるので、少しでも興味のある人は履修してみてはどうだろうか。安易にほかの外国語を取って苦労するのであれば、楽しく学べ実践的な力を身につける事のできる朝鮮語を取ることをお勧めする。

また朝鮮語の授業はすべて全学部共通となっている。もしかしたら他学部の友達ができるかもしれない。


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