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大学生は遊び人
東北大遊戯王伝説

入学お祝い号7面・大学

新入生は今まで勉強ばかりしてきて大変だったでしょうね、編集長(ボス)。「じゃあ、新入生の代わりに死ぬまで遊んでみるのはどう」はぁ、なに言ってんの、この人は。「いや、受験生の頃って遊べなかったじゃん」当然でしょ。「大学生がどんな遊びしているのか興味あると思うし。不眠不休で三日間ぐらい、お金なら出すよ」マジ?「それじゃ、がんばって」こうして俺は三日間遊び続ける羽目になった。

とりあえず動物園にでも行ってみるか。しかし動物さんたちはムシャムシャ餌を食べていて、全く俺のことなど眼中にないご様子。ふてくされた俺は、サル山で仲良く遊ぶ二匹にばーかと悪態をつきながら、広場の鳩に向かってパンを投げつけた。そんな俺に仙台の風は冷た過ぎた。

何だか、ちっとも面白くない。そんな時、部員のMからビリヤードに誘われる。ふはは、俺はビリヤードが得意なのだ。ビリヤードでボコボコにされたMはパンチマシーンで勝負を挑んでくる。ビリヤードに勝って気分の良い俺がこの勝負を拒むはずはない。しかし結果は俺の惨敗。そうだ、こいつはボクシングジムに通ってるんだ。勝てるわけない。「じゃあ、ゲーム代は払ってね」えっ!

夜中になって急に熱い心が疼き出した。そうだ、サッカーしよう。部員たちを叩き起こして深夜、サッカーを始めた。日頃の運動不足とたばこのために俺は早くもグロッキー。そんな俺に鍛え抜かれた体を持つボスが襲いかかる。弾き飛ばされる俺。痛い…。

サッカーではダウンしたが、まだまだ遊び足りん。体は動かなくとも声は出る。この勢いでカラオケだ!こうしてサッカーばかたちは夜の繁華街に消えていくのだった。

二日目の朝を迎えたが、まだまだ元気。今日はスケートをしよう。いそいそとスケート場に足を運ぶ。スケートなんて何年ぶりだろう。恐る恐るリンクに足を乗せる。おお、何とか倒れないぞ。油断した次の瞬間、ツルッ。したたかに腰を打ち、倒れ込む。そんな俺の傍らを幼稚園ぐらいのガキがスイスイと滑り抜けていく。ガキに哀れな目で見られる俺は、ただ惨めだった。

体もほぐれたし、前からやりたかったゴルフの打ちっ放しでもするか。打ちっ放しにいたのはいい歳のおじさんばかりだった。明らかに俺は浮いてるが、格好だけはつけとかないとね。ポーズも決め気分はウッズ。最高のスイングから放たれる球は…飛んじゃいない。無情にも球は五メートルの所で止まっている。きっとクラブが悪いんだ。納得。

夜はモノポリーでもしてゆったりするか。だがビリは物まねをするということになり、盛り上がったモノポリー大会は朝まで続いた。

三日目の朝、俺の体も限界だ。さあ寝よう。ふぅ…、朝の光が心地良い。気を失いかけた俺に部員が声を掛ける。「食べ放題に連れて行ってあげる」どうやら本当に寝かせてくれないらしい。寝ずにやつれていく俺を楽しんでいる。鬼だ。わかったよ、それでどこ行くの?「ケーキ」はぁ?

限界の身体を引きずり食べ放題に行く。でもバースデイケーキを一人で全部食べるという夢をかなえるチャンスなのでは?調子付いた俺は、食べる、食べる。その後、腹痛と悪寒に襲われるとも知らずに…。三日間遊び続けて得たものは、どうしようもないお腹の痛みと妙な満足感だった。

せっかく大学に入って自由な時間が増えたのだから、遊びまくるのもいいのかもしれない。でも遊び過ぎにはご注意を。単位を落として路頭に迷うことのないよう、ほどほどに大学生活を楽しもう。


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