802 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/12(土) 22:34
パック王子の説明を聞きフラットレイは何とか理解できた。しかし・・
フラットレイ「(・・しかし・・それでは・・フライヤも・・ガーネットの様に・・?)」
アレクサンドリア城で戦ったあの凶悪無比なガーネット・・思い出すだけでも鳥肌が立つほどだ。
フラットレイ「・・フライヤにGトランスが・・殿下、それではフライヤもいずれ・・いずれあのガーネットの様に??」
パック王子「・・今研究をすすめている。しかしGトランスとて完全なものではあるまい。きっと・・きっと何か必ず方法がある。」
フラットレイ「・・それでは殿下、フライヤを・・フライヤを探していたというのは・・・この彼女のGトランス・・。」
疑問の核心をパック王子に尋ねる。
パック王子「・・・・・・・・・Gトランスに対抗するには・・Gトランスでしかないのだ・・。」
思っていたとおりの回答であった。しかしその答えは聞きたくは無かった回答であった。
フラットレイ「・・・・・・殿下・・。彼女が・・彼女が・・フライヤがこの様な姿にされて
尚、彼女をさらに戦わせようと・・・・そう、そうおっしゃるのでありますか・・・。」
ガーネットと戦いGトランスというものの恐ろしさを骨身に知ったフラットレイ。
しかも・・このような無残な姿にされて尚、フライヤはあの化け物どもと戦わねばならぬ運命にあるのか?
自分ではどうにもならぬと解かっていても一言いわずには居れなかった。
これほど・・これほど自分の力の無さを痛感したことは無かった。
パック王子「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パック王子も何も言うことが出来なかった。フラットレイのフライヤに対する思い・・
誰よりも解かっていたつもりであったゆえにフラットレイの言葉はパック王子の心に突き刺さった。
フラットレイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パック王子「・・・・・・・・・・・・・・・・」
2人ともそれから終始無言で走りつづけた。
竜の形を成した石像が眼に入った。目的地は眼前に迫っていた。
803 名前:801の続き投稿日:2000/08/12(土) 22:41
「・・・ラニ・・・」彼女の元へたどり着くと、ほっと息をはきながら彼は呟いた。
彼女はそこに横たわっていた。だが、彼の知っている彼女とは少し違っている。
飛空挺から落ちた衝撃からか、顔が半分ほど平らになっている。
腕や足も蛸が踊っているかのように、関節が増えあちこちに四肢を伸ばしている。
「ああ・・・」
血はあまり出ていなかった。ギルガメッシュが落ちた地点より運んでいる間にあらかた出尽くしてしまったようだ。
飛び出た目玉はどこを向いているのか分からないが、少なくとも物を認識する気はないようだ。
「ああ・・・ラニ・・・」
そして、口元は偶然かそれとも何かの力が働いたのか・・・笑っていた。
いや、それは笑っているとは到底思えない形相だった。
あごが外れ、なお強い力が働いたのか口の端が頭まで裂け、口から脳漿がこぼれ落ちるという様だった。
だが・・・彼は・・・
「ああ・・・ラニ・・・なんて美しいんだ・・・」
そう、かつて愛した彼女の今の姿を見た彼は、もう正常な思考でこの世界に残る事など出来なかった。
過去を断ち切ろうと彼女の元に行ったのが、逆に仇となってしまったのだ。
「美しいラニ・・・ずっと想っていた・・・そして今その想い、実現させてみせよう・・・お前を、抱いて・・・」
そういうと彼は、彼女の服をおもむろに剥ぎ取り、獣のように交わった。獣の如く咆哮を繰り返しながら。
木陰でギルガメッシュが微笑みながら覗いてる事も知らずに・・・。
805 名前:仕切直してみたぞ投稿日:2000/08/12(土) 22:53
「ラニは昔の相棒の忘れ形見だったんだ。相棒は戦闘で俺をかばって死んじまってな。それ以来
親代わりでいたんだが、こんな俺を見て育ったせいか、やっぱりレジャーハンターになっちまった」
サラマンダーは黙って物言わぬ亡骸を見つめている。
「ラニ、言ってたぜ。「あいつは根がバカ正直だから、あたしがついてなきゃ危なっかしくて
しょうがないよ」ってな。」サラマンダーはなおも動かない。
「サラマンダー。俺は今、モノ凄ェお宝を追っている。生涯最大の獲物だろう」
「ふん・・・興味ないな」「そうかい、そいつの名前を聞いても同じ事が言えるかな?
獲物の名は・・・・エクスカリバー2だ」「エクスカリバー2・・・!」
「お前も元レジャーハンターなら聞いたことくらいあるだろう?」サラマンダーの反応に満足げに
ギルガメッシュは続ける。「俺はある人物の依頼でそいつを追っかけている。だが、
なぜか“魔王”ガーネットやリンドブルムの“召還帝”エーコも血眼になって探しているんだ。
理由はわからんが、エクスカリバー2に、この世界の命運を左右するほどの秘密が隠されて
いるのは確かだ」「それと俺に、何の関係がある?」
「なあ、サラマンダーよ・・・おまえ、このまま終わる気はないんだろう?」
サラマンダーは無言でギルガメッシュの眼を見据える。サラマンダーは何も言わないが、
その眼にはその髪と同じ紅蓮の焔のような決意が燃えさかっていた。
「オーケイ、それでこそラニが見込んだ男だ。・・・だが、今のおまえでは、もう一度
挑んだところで今度こそ消し炭にされちまうのは確かだ。“魔王”の二つ名は伊達じゃねえ。
昔の世間知らずのお嬢ちゃんじゃねえんだ。ガーネットは」
「・・・・・・・」静けさを破って声を発したのは、第三の人物だった。
「サラマンダー、おまえの力が必要なんだ。手を貸してくれ」
「・・・!?オマエは・・!!」
806 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/12(土) 23:21
何処か遠くの方で規則的な金属音が響いていた。
黄昏時の茜色に染まった部屋でジタンは目を覚ました。
(…生きている…そう言えば何処かでミコトの声が聞こえた気がしたが…)
気になって周囲を見渡すと、ジタンのベッドにもたれかかるようにして
憔悴しきった表情で眠るミコトの姿があった。
何が起きたのかを瞬時に理解したジタンは、
「そうか…今回はミコトに救われた、という事か」
そうひとりごちた。
『そうだ。お前同様ミコトも又、予定されていた性能を発揮しつつあるからな』
何の前触れもなく『声』が響いた。
「…お前か。そんな事を言いにわざわざ来たのではあるまい? 何があった?」
『…クジャだ』
「クジャだと? あいつは既に死んでいる。俺が自分で確認し、
自ら埋葬した。今更あいつの何がどうしたと言うんだ?」
『やつの墓からやつの遺体が消えている。何者かが持ち去ったのか、
それとも他の原因があるのかは分からんがな』
「他の原因? まさかクジャが蘇ったとでも言うのか?」
『いや、それは無い。クジャの魂は既に大きな魂とひとつになっている。
誰かは分からんが、奴の肉体を利用してなにやら企んでいる者が
いるのかも知れん。おまえにはともかく、他の連中にとってはやつの肉体には
幾通りもの利用価値があるからな』
「ふん、ガーネットなのかエーコなのか、それとも別の誰かがやったのか。
いずれにしろ、警戒は必要か…」
『私の方で調べておいてもいいが、どうだ?』
「いや、それは別の奴に任せる。お前には例の件を急いでもらわねば
ならないからな」
『やはり優先度はあちらの方が上か…了解した。だがジタン、
くれぐれも用心しろ…』
『声』はゆっくりと遠ざかっていった。
「クジャか…いずれにせよ、厄介な事になりそうだな」
低く呟きながらミコトの寝顔を見つめるジタン。
(ミコトの覚醒…予想よりかなり早い…大丈夫なのか?
将来の事を考えるなら目先の損失には目をつぶって、
これ以上の厄介事は今のうちに潰しておくべきか…)
無意識のうちに右手が得物を握っていた。「猫の爪」と呼ばれる、
無類の殺傷力を秘めた短剣である。それが吸い込まれるように
ミコトの細い首に押し当てられる。そのままほんの僅か力を入れるだけで
鋭利な刃が頚動脈が裂き、ミコトが物言わぬ亡骸と化す事は疑いようも無い。
「…う…ん…ジタン」
「!!」
慌ててミコトから離れるジタン。
が、ミコトはそれ以上何かするでもなく眠り続けた。
ジタン救援の疲労から回復したのか、
先程までとはうって変わって穏やかな寝顔だった。
「寝言か…」
ジタンは右手の中の必殺の凶器と
ミコトの安らかな寝顔をしばらく見比べた。
やがて苦笑し、ミコトを抱き上げて先程まで
自分が寝ていたベットに横たえて毛布をかけると、
彼女の眠りを妨げないように、そっと部屋から出て行った。
809 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/12(土) 23:37
竜谷の隠れ里ーー ポーポス高原の森林の中にそれはあった。
竜の石像を通過すると突然視界に緑に囲まれた大きな集落が広がる。
恐らく結界の一つで侵入者を選別するものであるのだろう。
無事にこの里に避難してきた見覚えのあるもの達がみな次々に王子と祖国の英雄の帰還を喜ぶ。
しかし、フライヤの変わり果てた無残な姿を見、一同は心配そうな表情を浮かべ
すぐさま医務棟へ運ぶことを促す。フラットレイはパック王子に続き、フライヤを背負い
急ぎはやに医務棟へ入る。医務棟は負傷兵の治療のせいもあるのか、かなりの規模の施設であった。
そしてフラットレイ達のもとにのそのそと何者かがやって来た。その顔にはフラットレイも見覚えがあった。
フラットレイ「・・!あなたはたしか・・ク族の前長の・・クエール殿?」
パック王子「そうだ。クエール様こそ今我が国に来てもらっていると言っていた先生だ。
予知の能力を持っておられ、現在私と共にGトランスの研究を手伝ってもらっている。」
クエール「・・やはりワタシの予知どおりね。あの時消え去りかかっていた光、取り戻させたのお前。
・・・・・・はやくフライヤをこちらに運ぶアル。」
意味不明の言葉を話すクエールに少々困惑気味ながらフラットレイはクエールの後を追う。
パック王子「クエール先生は予知能力だけ出なく医学の方も極めておられでな。我々にない
新しい独特の治療方法をブルメシアに教えてくださった。」
医務棟手術室ーー
クエール「・・・ふむまずはこの槍を抜かねばならんアルな。しかし今までこの槍抜かなかったのは正解アル。」
貫かれたものは慌ててすぐ抜けば傷口が一瞬にて開き助かるものも助からない。
長年戦場にて戦ってきたフラットレイはこのことを知っていた。
フラットレイ「・・・は。では私が抜きまする。」
クエール「うむ。それがいいアル。我々では無理があるネ。槍のプロのお前に任すこれ最上。
慎重にやるあるぞ・・。一歩狂えば助からないアルからな。」
寝かされているフライヤの身体を貫いているホーリーランスを握るフラットレイ。
フラットレイ「・・・ ・・・ ・・・・・・ ・・フッ!!!!」
ビシュッ!!! タイミングを見計らい、絶妙な間で一気にフライヤの身体から槍を引き抜く。
どくッ!! 一瞬患部から血が吹いたがすぐさま収まり即座に助手医が
患部の傷口を包帯で覆う。
クエール「・・見事アル。百点アル。最高の抜き方だったアル。・・・さて。
あとは・・フライヤはまだ助かるか・・・アルな。私と助手以外この部屋から出るアル。」
824 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 01:02
クエール「・・・ふむ・・信じられんアルな。これだけの傷をうけたなら、いくら急所が外れていたとは言え・・
しかしこの冷たさ・・ふむ・・氷漬けになっていたといってたアルが・・
なるほど・・・仮死状態のまま冷凍されていたと言うわけアルか。・・ふ〜むしかし・・。」
ガチャ・・手術室の扉が開く。その前に立っていたフラットレイ、パック王子がハッと振り向く。
クエールが出てきて話し出す。
クエール「・・外傷も内臓面もひどい有様だったアルがク族四千年の秘術でそちらの方は何とかなるかもしれんアル。
結果的に氷漬けにされていたと言うのがよかったアル。槍で貫かれショックで気を失ったまま保存されていたような物だったアルからな。
槍のほうも急所をうまいとこはずれて刺さっていた様アル。まさに奇跡アル。」
フラットレイとパック王子は違いに安堵と喜びの表情を浮かべる。(フライヤは助かるのか・・)しかし・・
クエール「・・ただ槍に貫かれていたままだと言うのはまずかったアル。
今フライヤの身体には血が全くと言って良いほど残ってないアル。
今彼女は完全な仮死状態アル。とにかく血が無いといくらク族の秘術でもどうしようもないアル。
冷凍状態から開放された今一刻も早く彼女に輸血しないと今度こそ完全に死ぬアル。」
パック王子「・・・・・輸血・・か。・・で彼女の血液型は?」
クエール「・・・・少々面倒ね・・DOH系O型アル。しかもマジで大量に欲しいアル。3人ぐらいいれば良いアルが・・」
パック王子「よりによって面倒な・・・この里にいるかどうか・・クソっ!フラットレイ!お前何型だ!?」
フラットレイ「は・・いまだ測ったことはござりません・・」
パック王子「測ってもらっとけ!!私は里の方へと呼びかけてくる!」
フラットレイ「は!」
クエール「早くするアル。急がないとマジでヤバイアルよ〜〜〜」
数刻後ーーーー
パック王子「・・・なんてことだ・。フラットレイ1人だけかよ・・。」
フラットレイ「・・・・・・・・・・・・・」
DOH系O型の血液はブルメシアの民の血液型で最も希少な種類。避難民のみ
集まりしこの里で3人分探せと言う方が無茶な注文であったろう。
クエール「・・・これまでアルか・・。」
パック王子「・・いや、ここから近いダリにいけば誰かいるかも・・」
クエール「・・時間的に無理アル。」
フラットレイ「私で3人分の量を!!」
クエール パック王子「!!!!!」
クエール「・それは無理アル、1人で3人分といえば、生きてく上で必要な血液の殆どを搾り取ってしまうことになるアル。」
パック王子「・・そうだフラットレイ。それは無理だお前が死んでしまうことになる。」
フラットレイ「このままではフライヤが死んでしまいまする。フライヤは殿下が申して居られた様に世界を救う力を持った1つの希望にござりますれば
それならばこの私なぞの命など安いもの!・・助手!すぐさま輸血の準備を致せ!!」
そばにいるクエールの医療スタッフに怒鳴りつける。
パック王子「・・バカヤロー!!そんなこと許されるわけねえだろ!!」
本当はパック王子もわかっていたのだ。世界を第一に考えねばならないことが為政者としての立場。どちらの命を優先
させるかと言えば無論、フライヤの方を優先させるのが筋である。
しかしあの竜谷へ向かう際フラットレイに言われたあの言葉・・あの言葉を聞き自分は
今まで自分の・・自分の大切な部下を・・只の道具でしか見ていなかった事を
思い出さされた。世界を救う為?その言葉とは裏腹に自分は危険な立場には結局立たず
血を流すのは常にフラットレイ、フライヤ達。それが当然の立場として今まで
思っていたという自分に対する悔恨の念が、どうしてもフラットレイの申し出を認めることが出来なかった。
826 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 01:31
「無事だったか、エリン」
「あ、ジタンさん!」
「無」の暴走は、結局はエリンたちの飛空挺をも
消滅させる結果となった。
エリンらリンドブルムからの逃亡者たちが、ジタンの脱出勧告に従い
落下傘で海上に逃れ、黒魔術師たちの迅速な救助もあって、
そのほとんどが助かったのは僥倖だった。
とは言え、怪我や疲労の為彼らの多くには、
数日間の療養所生活が必要になった。
ジタンがエリンを訪ねた先も黒魔術士の村の
そうした施設のひとつだった。
「ジタンさん、大丈夫なんですか? 黒魔術師の人に聞いたら、
ジタンさんは私たちを助ける為に力を使いすぎて倒れたって…」
「ああ、もう大丈夫さ。まあさっきまで倒れてたのは本当だけどな」
「そんな、私たちのせいで…ごめんなさい」
「何言ってるんだよ。元々、俺たちに味方してくれるように
持ちかけたのはこっちだぜ? その結果追われるはめに
なったんだから、あれくらい当然の事さ。それに結局全員を
助ける事はできなかった…謝るのはこっちの方だぜ…」
「ジタンさん…」
辺りに沈痛な空気が漂う。
それを打ち消すように、明るい調子でジタンは言った。
「それよりエリン、見せたいものがあるんだ。来れるか?」
「あ、はい。もうほとんど疲れもとれましたし…」
ジタンがエリンを案内したのは、村外れの地味な建物だった。
「この扉の向こうだ」そういって扉を開けた先には、
建物の外観からは想像もできない巨大な空間だった。
「ええ!? ど、どうなってるんですか、ここは?」
「ジェノムの技術で作った一種の亜空間だよ。
カモフラージュには最適な方法だろ?」
エリンの答えはなかった。彼女は眼前の巨大な建造物に
声を失っていたのだ。
「こ…これは…まさか…飛空挺…なんですか?」
しばし言葉を失っていたエリンが掠れた声で訊ねた。
それは確かに飛空挺を思わせる形状をしていたが、
ヒルデガルドシリーズやプリマビスタ、はてはインビンシブルをも
凌駕する圧倒的な巨大さ故に、それを飛空挺だと
信じる事は困難だった。
「まだ、未完成だけどな。霧機関とも蒸気機関とも違う、
まったく新しい推進システム、いや、古いってのが本当か…
とにかくそいつを備えた俺たちの最新鋭艦さ。
もう起き上がれるようになったリンドブルムの技師たちには、
早速建造に協力してもらってる。大戦艦ってのが本来の名前だけど、
それじゃあまりにそのまんまだろ? だから俺はパラメキア※って
名前で呼んでる」
「パラメキア…なんて艦なの…」
「俺はなエリン、こいつが完成したらお前に任せようと思ってるんだ」
「私にですか!」
827 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 01:32
>>776さんの続き
ガーネット「さて始めよう。と、いいたいところだが、このままでは先ほどのように我らが決闘を邪魔する不埒者が現れるかも知れぬ。
…メルトン!※」
ガーネットがメルトンを唱えると、辺り一帯は炎の嵐に包まれた。
エーコとガーネットは互いに向き合い、二人の間に冷たい眼光が交差する
ガーネット「これで邪魔者は近付けぬな。食らえ! クライムハザード!」
ガーネットがエーコの立っていた場所に叩きつけたライトブリンガー※から、凄まじい気が放たれる。
エーコは、それをすんでのことでかわすと、グラビジャ※そして続けざまにメテオを放つ。
ガーネットは、巨大な重力球をダークホーリー※で打ち消し、メテオレイン※でメテオを相殺。
次にエーコはファイジャ※とブリザジャ※を同時に放つが、ガーネットはそれらをストックブレイクで吹き飛ばす。
エーコはそれからも魔法を連続で放ち、後手に回ったガーネットは剣技や魔法でそれらを打ち消す。
エーコが強力な召喚獣を使えば、その隙に剣技を叩き込むことも出来ようが、エーコはそれが分かっているから、隙の少ないジャ魔法ばかりを繰り出す。
実のところ、ジャ魔法自体はかなり詠唱に時間のかかる魔法なのだが、エーコの類い稀な力により殆ど一瞬で放たれた。
クライムハザードのミスで、後手に回ったガーネットの顔には焦りの色が浮かび、エーコの顔には余裕の笑みが浮かぶ。
ガーネット(…このままでは埒が開かぬ。クイックで動ける間に止め刺せるほど生易しい相手でもないし…
クイナがいれば的にしてその隙に攻撃するところだが、今はいない。
ここで奴を殺すのは諦めるか…)
エーコ「フフフ…。流石のガーネットもここまで私の波状攻撃には為す術が無いようね。
フレアジャ!」
ガーネットの頭上に、凄まじいエネルギーが集まりフレアを遥かに凌駕する爆発が起きようとしていたが、
ガーネットはそれを打ち消そうとはせず、灼熱の中で涼しげな笑みを浮かべた。
エーコ「ハハハッ、諦めたのか? 最早、私に勝てぬと悟ってな!」
ガーネット「…忌々しいが今日のところは引いてやろう。そして、廃墟となったトレノは貴様にくれてやろう。
だがな、最後に笑うのは私だ! ダテレポ!」
エーコ「…しまった! ベアトリクスか!」
エーコが気付いたときには、既に目の前からガーネットの姿は消えていた。
そして、エーコの頭にガーネットの声が響く。
ガーネット「目の前の戦の勝利に拘るのは小者よ。私は最終的に勝てばよい。
ベアトリクスは私が貰っていくぞ、エーコよ!」
エーコが歯噛みしてアレクサンドリアの方を見ると、輝く光が凄まじい速さでアレクサンドリア方面に飛んでいき、
やがてそれは点となり見えなくなった。
829 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 01:38
フラットレイ「お願いに御座ります!!どうか!」パック王子に土下座し嘆願するフラットレイ。
パック王子「駄目だ駄目だ駄目だダメだァァァーーーーーッ!!おいっお前グライダーの準備をしろ。ダリへ向かってみる。」
フラットレイの嘆願を必死にはねつけそばにいた兵士に指示を送る。
クエール「・・だから時間が無いって・・・」その瞬間!!
フラットレイ「・・・殿下!!御免ッ!!」土下座の姿勢から瞬時にフラットレイはパック王子に飛びかかった!
ガスッ!!パック王子のみぞおちに目にもとまらぬ速さで当身を一撃食らわせる。
パック王子「・・・フ・・ラット・・れ・・」・・バタッ!一撃のもとに昏倒するパック王子。
(申し訳ありませぬ・・殿下。これが・・私の生き方に御座います。)
ゆっくりと立ちあがりフラットレイは、この光景を固まってみている周囲の者に対し、声高に叫ぶ。
フラットレイ「よいか!!今、私は家臣の身にありながら主君に手をかけると言う
許されざるべき大罪を犯した!!その罪!死罪に相当すべし!!最早遠慮は要らぬ!!
このフラットレイ死人も同然なり!!さあ!!存分に我が血使うがよい!!それにてこの罪
少しでも許されると言うのならこのフラットレイ!!これに勝る喜び無し!!さあ!!何をしておる!!
さっさと連れてゆけぇぇぇいッ!!!!」
クエールの医療スタッフは困惑した目でクエール、フラットレイの方を交互に見やる。
しかしクエールだけは静かな眼でフラットレイを見つめ、口を開く。
クエール「・・・わかったアル・・。お前の思い、ク族のクエール強く受け止めるね。
このクエールも命を賭け、フライヤの治療に最善を尽くすアル。」
フラットレイはにこやかな微笑を返す。
フラットレイ「・・・・・・・・・恩に着る・・。」
数刻後ーーーーー医療棟手術室
用具、機材が運ばれ必要計器類にもスイッチが入る。
2つのベッドが並べられ一つはフライヤ。
そしてもう一つにはフラットレイ。
二人の間を結ぶ様に輸血用チューブがつながれる。
スタッフ「・・・・・・準備・・完了です。」
847 名前:ACTIVE EVENT <ラニの悲痛>投稿日:2000/08/13(日) 02:39
死姦じゃない方を選択するということで・・・
サラマンダーと一緒に飛空艇から落ちたラニはすぐ下を飛んでいた飛空艇に落下し、
奇跡的に命をとりとめた・・・といっても、すでに死んでいるその体だったが。
ガーネットの暗黒の呪術によって彼女は半ばアンデッドと化し、精神は猛烈に破壊されていた。
かつては健康的に美しく輝いていた己の肉体が黒ずみ、そして体中が朽ちていく慢性的な痛みに
絶望的な涙(それすらも汚れ、黒ずんでいるのだ!)を流しながらゆっくりと船室に向かうラニ。
ラニ「う・・うあ・・・アタシの体・・・一体・・・どうなって・・・」
サラマンダーに対する愛は純粋な憎しみに転化され、更に増幅しながら彼女の心を覆った。
彼女の姿を見つけ、呼びかけるリンドブルム兵。
リンドブルム兵「貴様、なにものだ!?ここでなにをしてい・・・」
そこまで言って彼はラニの異様な姿に体を硬直させる。
リンドブルム兵「ヒィッッ!ば・・・ばけもの・・・!!」
その瞬間彼のクビはラニの手刀によって切り落とされ、血しぶきがラニに降りかかる。
ラニ「あ・・ああ・・・く・・・苦しい・・・・痛いよ・・・・・」
853 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 02:53
医療棟手術室ーーーー
フラットレイ「・・ふふっせっかく再び会えたというに・・この様な形で結ばれようとはな・・。」
今、自身とフライヤに結ばれている1本の輸血用チューブを見やり苦笑にも似た表情をするフラットレイ。
ドックドックドック・・・自らの身体から次々に血液が抜かれていくのがわかる。
あれからかなりの時間がたっている。常人ならば完全に気を失っているほどの量の血液をとうに抜かれているに関わらず、
気丈に何事も無いような表情でフラットレイは天井を見つめている。
ふと首を曲げ手術台のフライヤの顔を覗き見る。眼を閉じたまま静かに治療を受けている。
フッと再び頭を天井に向けぼんやりと想いに耽る。・・フライヤ・・
そうだな・・そなたに始めて会ったは・・私の記憶ではクレイラでの戦いであったが・・
そなたは確かこう言うておったな・・「竜神の下で始めて出会いました。」とな。
それ以上は「レイ様と新しき思い出を作って行くに過去の事など必要御座りますまい」というて話してくれなんだが・・
ん?なんであろう・・・これは・・・?視界が暗転して行く・・そしてーー
フラットレイの視界に深緑の森の中の光景が広がるーーーーーー
なんであろう・・ここは・・見覚えはあるが・・ん?子供?あの子供は・・?フライヤ?
小さき体に槍を持ち鍛錬を続けている少女。それは幼き頃のフライヤ。
少女が鍛錬している最中・・・・突如モンスターが飛来し幼いフライヤに襲いかかる。
自分の身体の2倍はあろうかという鳥獣トリックスパロー。幼いにも果敢にモンスターに
立ち向かうフライヤ。追い詰めて行くが不意に羽の一撃を食い転倒する。再び槍を構えようとするが
眼前にはトリックスパローの鋭い爪が迫る。危ない!と感じた次の瞬間!木々の上よりこれまた
幼い少年が飛来し手にしている槍でモンスターの頭を突き倒す。倒れるモンスター。その上で得意げに少女を見やる少年竜騎士。
一方助けられた格好となった少女フライヤは不満そうな顔で何か少年に罵声を浴びせている。
再び暗転ーーーーー
今度は少年が歩いていると一人の転んで泣いている幼児がいる。
どうしたのかと起き上げてやる。その瞬間!今度は背後から先程と同じ鳥獣型モンスターが襲いかかる。
完全に不意を付かれ幼児を守る様に抱き抱えうつ伏せとなる少年。そこへなんと
今度は先程少年に助けられた少女フライヤが見事鳥獣モンスターの口に槍を突き立てる。
今度は逆に得意満面の顔を少年にお返しする少女フライヤ。口惜しそうな顔をする少年。そこへさっきの幼児が彼らを見て
ケラケラと笑い出す。それに連られるように少年も、少女フライヤも共に笑い出す。そして幼児は2人にあそこを見ろと指差す。
その視線の先・・あれは・・・・この里の入り口にあったあの竜の石像ーーーー
それからこの少年とフライヤはこの石像の前に何かある事に一緒にいた。
雨の日・・雪の日・・笑ったり・・泣いたり・・時には喧嘩したり・・
そうしてこの2人が共に成長して行く光景が次々と映るーーーーー
そうかーーーーあの少年は・・幼き日の・・・私・・そしてこれは失われし私のーー
幼き日の記憶ーーーそしてここは私とフライヤの始まりの地ーーー
そうだーーー私はーー帰ってきたのかーーフライヤとの・・・始まりの地へーーー
スタッフ「クエール様!フラットレイ様の容態が・・・。」
クエール「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
フラットレイは眼を閉じたまま動かない。
868 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 03:24
かつての華やかさの面影は失われて、ただの瓦礫の山となったトレノ。
そこに颯爽と降り立ったエーコの顔は憤怒にゆがめられており、それは般若のように見えた。
エーコ「…面白くない! 飛空挺を二機失って得たのは瓦礫の街だけか!」
エーコは苦しみもがいている住人を、手当たり次第トードジャ※で蛙に変えると、
それを踏み潰して苛立ちを抑える。
蛙を踏み潰して嬉々とする瞬間に覗かせる年齢相応の笑顔は、実に可愛らしかった。
そして、まもなく200匹程踏み潰したところで、エーコはようやく落ち着きを取り戻す(ちなみに200匹目は、毎日が大勝負の父親)、。
アサシン「エーコ様、ご無事でしたか」
三人のアサシンが、エーコの前に跪く。
何故三人なのかと言うと、残りの二人のアサシンは、
ガーネットが、ベアトリクスを連れて行く際に始末されたから。
エーコ「私が負けるわけ無いだろう。ガーネットごときに私は負けはせぬ」
アサシン「ベアトリクスはガーネットめに連れ去られてしまいました」
エーコ「まさか、ガーネットが私との闘いから逃げ出すとは思わなかったからな。
仕方あるまい。それよりもこの残骸の下から魔力を感じる。瓦礫をどけよ」
アサシン「はっ」
アサシンが瓦礫を軽々とどけると、その下からステラティオが現れた。
どうやら、クイーン家の残骸だったらしい。
エーコ「ステラティオ…か。ゾディアックブレイブ※でも結成するか?」
エーコは、自問自答しながらステラティオを手に取って、微かな笑みを浮かべた。
882 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 03:51
身体が・・・痺れる・・頭は・・割れる様だ・・苦しい・・苦しい・・
ハッ!!気が付くフラットレイ。手術室のベッドの上・・少し眠ってしまったらしい。
しかし意識が飛ぶ以前に比べフラットレイは地獄のような苦しみに苛まれていた。
どくッどくッ!!容赦無く血液が搾り取られる感触・・それと共に身体は無意識に痙攣し
割れそうな頭痛、猛烈な嘔吐感が彼を襲う。フライヤの顔を覗き見る余裕など最早なかった。
意識が飛ばない様必死にベッドの角を爪が割れんばかりにがっしりと握る。
フラットレイ「・・・・!!!!・・・・!!ぅぅぅっ!!!」顔色は真っ青になり脂汗を滝の様に流しながら
必死に採血の苦しみに耐える。それを見ている助手が最早限界だと思ったかクエールの下へ行き何やら耳打ちする。
クエール「・・・・・・・・・・」それを聞きクエールは一旦、作業休止の合図を出す。
輸血用機械もそれに伴いストップする。急に自分の身体から血が抜かれる感触がなくなった
フラットレイはふらふらの身体で身を起こし疑問と苦悶の表情でクエールに問う。
フラットレイ「・・・・・な・・なぜ・・・?」クエールが静かに答える。
クエール「・・お前の身体既に限界以上の血液抜いたね。これ以上すればもう後戻りできぬアル。
・・もともと・・お前も輸血が必要なくらいだったアル。」この言葉に助手達が驚く!
フラットレイ「・・・気付いておられましたか。」痛々しいほどの青い顔で微笑むフラットレイ。
そう、あのアレクサンドリアでガーネットと戦った際、ズタズタに傷つけられたフラットレイ。
あの戦いで最早、フラットレイの方こそ輸血が必要なくらい血を身体から失っていた。
その身体であることを承知でフラットレイはこの地獄の採血に挑み、しかも耐え抜いてきたのだ。
あまりにも・・あまりにも悲壮なその覚悟。助手は言うに及ばず、
クエールまでもその治療の手を止めるは無理も無いことであった。
フラットレイ「・・何をしておられます!さぁ!早く続きを!!」
フラットレイが声高に叫ぶ。しかしその声を聞きまたクエールの胸が痛むのである。
常人ならばとうに死、強靭な者でさえこれだけの採血を行えば完全に意識は保てない。
無論、声など掠り声すら出せようはずが無い。・・なのにこの男は・・・。
なんという精神力。ここまでこの男にさせるものは一体なんなのであろうか?震えながらもじっとこちらの
眼を見つめ離さないフラットレイ。その痛いほどの視線からついにクエールは眼をそむけ口を開く・・。
クエール「・・始めてワタシ迷ってるアル・・。このまま続ける・・確実に・・お前殺してしまう・・
医師として・・人間として始めて迷ってるアル・・ほんとに・・ほんとに・・続けて良いのか・・
一人の人間死なせてまでも・・・迷ってるアルよ・・お前を・・お前を殺したくないアルよ・・」
892 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 04:42
医務棟手術室ーーーーーー
クエールの見せる初めての狼狽、迷い。始めてそんな姿を見て驚きに固まる助手団。
しかしフラットレイはそんなクエールに微笑み返し口を開く。
フラットレイ「例え私の身体が滅びようとも私は・・死にませぬ。私は私の大切なものの
中でそのものと共に生き続けるだけの事。一番大切なもの・・それと一つになるだけの事。
今・・わかり申した・・この・・竜の聖域の地。ここへ私が帰ってきた意味を。ここにて・・この・・始まりの地にて
共に出会い・・そして最後に一つとなる事・・ああ・・・感謝・・いたします竜の神よ・・
これが私の・・私の運命。これからは・・私の魂は・・彼女と共に!!・・・・・クエール様
今の・・今のお言葉・・このフラットレイ・・あまりあるお言葉。大切に・・持って行かして頂きまする!」
クエール&助手団「!!!!!!!!!!」次の瞬間!!
ザシュウッ!! フラットレイは懐剣を抜き放ち自らの胸へと突き立てた!!
騒然となる手術室!!ゆっくりとフラットレイが仰向けに倒れ落ちる。
その時・・クエールとフラットレイの目線が交差する。 (さぁ・・はやく・・)
慌てふためく助手団。急いでベッドの上のフラットレイの止血にあたろうとするが・・
クエール「うろたえるなアル!!!!!!!!!!!!!」
凄まじい一喝。助手団皆一様に固まる。
クエール「さっさと続きアル!!なんとしても!!なんとしても!!フライヤを・・フライヤを助けるアル!!
気合入れろアルーーーーーーーーーーーッ!!!」
数刻後ーーーーー
さっきと変わらぬかのように手術は続けられる。クエールはもうフラットレイの方を
ちらりと見ようともせず作業に完全没頭している。ただ、彼の汗を拭く
助手は汗がどうもさっきより違うところから多く流れている事に気付く。
・・・これは・・クエール先生の・・眼から・・ということはこれは!
胸に血止めの布を当てられただけでさっきと変わらぬ様に採血を受けるフラットレイ。
しかしもうフラットレイの顔に苦悶の表情は無い。ただ安らかに眠っているかの様に
微笑みの表情で眼を閉じたまま・・・・
・・・・・・いままで・・・・・・・ありがとう・・・・・・・・
・・・・・・・そして・・・・・・・・さようなら・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
897 名前:じゃあこれも投稿日:2000/08/13(日) 04:48
ストーリーの流れとまとめとGトランス解説。
>>438 >>424までの簡単なまとめ
>>640 >>631までのストーリーの簡単なまとめ
>>684 ストーリーの流れの繋ぎのまとめ
>>800 よくわかる「Gトランス」についての解説
904 名前:定期的にあげよう投稿日:2000/08/13(日) 05:00
目次の目次
>>660
>>722
>>735
>>883
>>890
>>438 >>424までの簡単なまとめ
>>640 >>631までのストーリーの簡単なまとめ
>>684 ストーリーの流れの繋ぎのまとめ
>>800 よくわかる「Gトランス」についての解説
908 名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:2000/08/13(日) 05:33
・・・・なんだ・・これは・・・私・・は・・どうしたのじゃ・・?
・・・何であろう・・身体が・・・軽い・・これが・・これが黄泉の国というものか・・?
それに・・しては・・この・・風景・・見覚え・・ある。
ーーフライヤ・・・フライヤ・・・・・・・−−−
・・私を・・私を呼ぶのは一体・・誰が私を呼んでおる・・・?
ーーーーー暗転ーーーー
???「ハッ情けねぇな。こんなトリ野朗一匹倒せない様じゃ竜騎士にはなれねぇな!」
少女「・・うるさいッ誰が助けてくれなどと言ったっ!!大きなお世話だッ!!」
???「・・へッ無理すんな!まだ足が震えてんじゃねえのか?」
少女「・・・ッ!!なにを!!愚弄するかッ許さん!アッ!!待てぇっ!卑怯だぞぉ!」
???「おーおー怖い怖い。ハッハッハッほらぁーー追いついてみろよ〜」
ーーーーーーーーーーーーー
幼児「ああああああああああああんんんんうわあああああああああん」
???「おっおいおいいいかげんに泣き止めって・・ッ!!!」
バサバサバサバサ!!!!!!
???「(ちっ!!しまった!!間に合わねぇっ!!クソッ!!)」
ガバッ!!・・・・・・・・ザシュ!!・・・・・・シーン・・・
???「・・・・・・・・・・?????(なんだ?)」
少女「・・フンッ!!これで借りは返したなッ!お前も人に偉そうに物を言う程ではないな。」
???「・・・・・・・・・・(なんだとこのやろぉ〜〜)」
幼児「・・キャハッ!キャハッキャハハハハハハハハハハハハハハッ」
???&少女「・・・・・???・・プップププッハハハハハッアハハハハハハッ」
ーーーーーーーーーーーーーーー
???「・・・・・・・・さっきは・・・ありがとな・・・・。」
少女「っ!・・わッ私こそ・・油断していたとは言え・・・すまん。恩に着る。」
???「へっ・・・・・・・なぁ・・お前、名前なんてぇんだ?」
少女「・・・・・私はフライヤ。・・・・・お前は?」
???「・・俺はフラットレイ。見ろよこの像。かっこいいよなぁ〜。俺の夢は世界一強くなって・・
この竜神さまのようになるんだ!!!!!!ハハハッ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・これは・・ポーポスで・・私とフラットレイ様と・・出会った記憶・・
・・・・・ハッ!フラットレイ様!!何故ここに?フラットレイ様?
何故離れて行くのです?フラットレイ様!レイ様!!待ってください!!
フラットレイ様!!!フラットレイ様ぁぁぁぁっ!!フラットレイーーーーーッ!!
ーーーーーーーーーーーーーーー
ああ・・・フラットレイ様・・・フラットレイ様が・・・ああこんな・・
フラットレイ様が・・ああ・・ああ!!私の中に・・・ああ!!フラットレイ様!!
フラットレイ様が身体の中へ・・・ああ・・ああ!ああ!!フラットレイ様ァッ!!
フラットレイ!!!
・・・・・・・・
フライ・・・・ヤ